『小ネタ』2


なれば問う、我々のワイバーンが敵に勝利できないのは何故か


『御者が必要だからですよ、わざわざ人に合わせるからワイバーンの機動力が減る、挙動にも御者が指示を出す、ワイバーンがそれを理解するというプロセスにワンテンポ遅れが出る』
先頭を歩く眼鏡の魔術士が当たり前な事をサラっと否定する
『御者の居ないワイバーンなど、どうしようも無いぞ』
高官は呟いた、こいつ、ペテン師か?
待機場に着いた魔術士はみずからが連れてきたワイバーンの腹をポンポンと叩く
『ここに居るではありませんか、脳のみですがね』
『!!!?』
『生身の人間がむきだしにならないため防弾上も対Gも有利!速力はあがり、みずからの思う通りの機動がこなせる!なにせ自分の体なのですからね』
『っ・・・搭乗員は元には戻れるのかね?』 『ひゃははははっ!!その必要ありません!頭蓋骨という枷を逃れた脳は肥大化し、取り外しなぞできません!その力の行使に酔い、最期まで戦い続けるのです!ご安心下さい、命令は絶対!元をいじくってますからねぇ』
・・・なんてことだ、そんな事をしなければならんのか
呆然とする高官に魔術士は半狂乱に叫ぶ
『嗚呼!ゴーストの飛ぶ日は来たれり!!』



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