改マル五/改マル六計画艦 巡洋艦編その2


帝國海軍巡洋艦 新5500トン型

*この作品は「いやぽぽ」様から入手した素材を使用しています


 基準排水量: 5,000t
 出   力: ?馬力
 最高 速力: 30.0ノット
 航続 距離: 16ノットで8,000浬
 装   甲: 25mm(舷側)/50mm(弾薬庫)/25mm(甲板)/−mm(砲塔) *砲塔は密閉式なるも無装甲
 兵   装: 14cm50口径砲連装3基、37mm機銃四連装2基、25mm機銃単装4基、61cm魚雷発射管四連装2基(予備魚雷無し)、爆雷36個
 艦 載 機: 1機搭載可能



<KUROの解説>
 警備用の小型巡洋艦。旧5500トン型軽巡の焼き直し版であり、『新5500トン型巡洋艦』とも呼ばれている。

 本型は、方面艦隊における小型艦艇――旧式駆逐艦・哨戒艇・海防艦等――群の旗艦任務及び警備/哨戒活動を主任務とする『植民地用大型警備艦』である。

本型の建造要求は――

 ・排水量は、旧5500トン型軽巡洋艦と同等に抑える。
 ・武装は、旧5500トン型軽巡洋艦と同等とする。
 ・最高速力は30ノットとするも、航続は16ノットで8000海里以上とする。
 ・防御力は『軽度』とする。
 ・指揮通信能力については、旧5500トン型軽巡洋艦よりも大幅に強化する。
 ・調達コストは出来る限り圧縮する。

 ――等、航続以外はかなり控えめなものとなっている。

 列強諸国正規軍との戦闘(特にワイバーンによる集中攻撃)など始めから想定外であり、せいぜい海賊集団との戦闘、或いは数騎のワイバーンによる散発的な攻撃しか考慮していない。
 故に、装甲は薄く、対空火器も貧弱である。
 (但し、やはり対空火器に関しては貧弱すぎたのか、後に多くの艦が25mm機銃を増設している)

 本型は、できるだけコストの上昇を抑えるため、ブロック工法及び溶接工法を全面的に取り入れて工期を短縮したり、主砲や魚雷発射管は旧5500トン型のものを流用する等、巡洋艦としては甚だみすぼらしい艦となった。
 とはいえ新型だけあって、対空/対水上電探が当初から装備されているのを始め、指揮統制/通信能力は旧5500トン型と比して、数段向上している。
 また、南方での活動を考慮して強力な通風/冷房機能も付加される等、居住環境にも考慮が払われている。

 本型は、巡洋艦としては非常に安価であることから、昭和19〜28年の10ヵ年計画内に10隻以上が調達され、各方面艦隊に配属された。
 改マル五/改マル六以降も調達は続き、最終的には帝國海軍だけでも20隻以上、邦國や同盟国への輸出も含めれば50隻近くが生産されることになる。

 尚、本型はそのコンセプトや船体規模から、よく大型海防艦と比較されるが、純粋な戦闘艦としては本型に軍配があがる。



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