ある魔術師の日記 1ページ 私は今日から日記を書こうと思う。 なぜなら今日と言う日を忘れないためにだ。 すばらしい出会いがあった。 今までに見たことのない女性との出会いだ。 それはまるで一輪の…… ―――――― 中 略 ―――――― ああ、もう一度彼女に会いたい。 7ページ 彼女に告白された。 自分がエルフだということをだ。 なんでも人間の世界を見るために里を抜け出していたらしい。 今日は、これ以上なにを書いていいかわからない。 8ページ エルフ…… 世界の守護者と言われる彼女に私は恋をしてしまった。 それはいけないことなのだろう。 だが私は自分に嘘をつきたくはない。 明日、告白する。 9ページ 今日は人生で最高の日だ!! 23ページ 私たちが付き合うようになって1ヶ月たった。 もちろん周りには内緒にしている。 人間とエルフは恋仲になってはいけない。 エルフの里の掟だ。ばれたら大変な事になる。 この日記も私にしか分からない場所に隠そう。 45ページ 今日は運がなかった。 木の下で読書をしていたら上からリンゴが落ちてきたのだ。 しかも、それが私の頭に当たるとはな 46ページ 昨日の事が頭から離れない。 あのリンゴは……。 66ページ ついにわかった、なぜリンゴが落ちたのか! この世界には重力というものがあるのだ!! マナでもない。精霊の力でもない。 今度の学会は大変なことになるぞ!!! 67ページ クソッ!! 学会の石頭どもめっ!! 私の理論を否定するなら、もっと論理的な反論をしろってんだ!!! あいつらは老害だ!! 93ページ 今日エルフが家にやってきた……。 彼女との関係がばれたのだ……。 彼女とはもう会えない……。 159ページ 何故なんだ? 何故認められないのだ? わからない…… さびしい…… 彼女に会いたい…… 367ページ 復讐だ。 復讐してやる。 俺を認めない学会に!! 彼女を奪ったエルフどもに!!! 864ページ ついにできた…… 長かった…… 異世界、科学が発達した世界ならどこでもいい。 戦争を始めようとしている連中ならもっといい。 この世界を根底から変えてくれるならそれでいい。 後はこの魔方陣の中心で私自身が生贄となるだけだ。 以下白紙……