467 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:02:43 ID:U3quhPdI [1/26]


_   _ -  ― =ニニ=ー - - |― ====≡ー― = ≡ ≡= = ― ==≡ニ≡  =ー= =  ニ
 __ _ - == = ≡ ≡ ー== ┼ =-==≡=--  _   ̄_ _-=ニ= - _ ,,≦ー
                         |                         .|~'!
                     ,┬┼‐、                       .|~´
                ._rェiェュjl、,__、                   .| 
  :   :  :  :  :     '干一::!:::ト |‐| 、 ___     __       _   |   :  :  :  :  :  :  :  :
     _,ュ_rvュ_一i了   |..:.:.:::|:::j_,j:::|   |=| _,ヘ_,,_|‐|_ヘ___    _}{」!__|  :  :  :  :  :  :  :  :
    | , '、、,、 ̄ ̄ ̄ ̄|::::::l;;;}⌒{三'::‐! :::ト=lコ⌒i::::j 「!ュ三'rェェュ「l凵n!┼l―|.:.:::8'呉_   :  :
   'v"で,,ノ、ヾ、、_:..ノミ:、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`~ ' ':
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468 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:03:03 ID:U3quhPdI [2/26]

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   目的地に向けて移動(兼巡邏)中の機動砲艇”第百十一号”だったが、その途中で冬里大尉は
  何度も艇を停止させる。

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   /    /   /                          \/  \  \\ .◇ /\
  /    /   /                            \   \  \\/   /\
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__/   /                                  \   \  \\   /
   \ _/                                     \   \  \\/
二/ ̄                                         \   \  \



     _、_,,yヽ,,ノv,,v''ヾ,,/,,〃,,,
    ,ゞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'〃
   く:::::::::;;;r'''´´```ヾ::f''''´´"ヾ、〈
  く;::::::(             ゙!:l
   !;::::::::;ゝ ,,...-、        |:!   
   '!;::::;!′,r===;、   ,;二;;,,_」::! 
   !::::!' ,,イi'´ヒ,)″ l,!=イ「r;ォ、 `i|'    よし、小休止だ。
   r'ーイ" l     ノ  !. `´  l!=、 
   i 入   ` ̄ ̄´  ! `ー--'^|〉)
   !.(〈        ゙ ′    !ノ
   `Y      ,..-―‐-.、  ,!
    '!     ′       ノ
     ト 、      -   ,イ′
   ,='!、,,,_` 丶 、_,,,...r'´ i、_
   i::::::::::: ̄ ̄`>-、 f‐<'´ ̄:i
   ,i:::::::::::::;ー;::::i rl i ,i rl i:::::::::::i

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   「警戒のため」ではない。
   有魂艦は従来の艦(というか全ての有人船)をあらゆる面で凌駕する、完全に上位互換のフネ
  である。あるのだが……
   実は陸軍の提督が操る”機動砲艇”は、どうも艦魂艦として中途半端な存在らしく、従来の有人
  船と比べても無視できない欠点を複数有しているのだ。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



469 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:04:22 ID:U3quhPdI [3/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   そしてその中でも最も大きな欠点が、(今回の停止の原因でもある)「稼働時間」だ。
   個人差やその時々の体調といった提督本人の状態(*)、更には気象や航行する河の状態、
  周辺の戦況等にもよるが、一般的に巡航速度(14kt)で航行する場合、1時間毎に10分間の
  小休止――その間は罐こそ稼動しているものの停泊状態だ――が必要とされる。

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               _____________
              /'''      \
              l     ☆   '、
             l  _,――――-、|
             l_,―=====ニ=ニ= .
            / /  ●     ●゙、    
           /  |     l´ l `l !   艇長殿、お茶です。
          /   |      `-´`-´ / 
          /___  />      く __|
            _,l'´ ゙'::、 ゙゙゙'';;r:;'lニノ' ゙'' ,
          _r'′    ゙':'′ ! ゙′  ヘ



       / ̄ ̄\
     /     _ノ ヽ
  .((( |     ( ●) |
     |      (__人)   ん、ご苦労。ちょっくら外(喫煙所)に行って来るんで、そこ置いておいてくれ。
     |        ⌒ノ
     ン        ノ
    /⌒ヽ、    _ノ
   /   ノ \__ィ ´
  /  /    '|.
 (  y      |.
   \ \    |
    \ィン、__)、
     .|     ij ,ノ

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   加えて「食事時は本格的な休憩も兼ねて大休止」「就寝時に至っては~」といった具合で、
  航行時間についても1日当たり最大8時間程度。
   要するに人を船に置き換えただけ、基本的に歩兵の行軍と変わらない。

  (更に付け加えると、巡航速度以上での長時間の航行を強いると1時間毎の休憩が伸びる
  ばかりか、航行時間も減少する)

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 ※ 個人差やその時々の体調といった提督本人についての要素は、お世辞にもレベルが高いとは
   いえない陸軍提督にとって、戦力の不安定化を招くどころか水準の維持に支障をきたしかねない
   大問題であり、やはり大きな欠点の一つ。



470 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:05:04 ID:U3quhPdI [4/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   つまり実質的な移動速度は14kt×(50分/60分)で11.67kt、1日の航海距離は11.67kt×8時間で
  最大93.3海里(173km)という訳だ。
   尤も実際は(戦闘等を考慮し)ある程度の余裕を持たせるから、6~8時間で70~93.3海里(130
  ~173km)…150km/日といったところだろうか? 船としては些か寂しい数字である。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
.  |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|
.  |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|
.  |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|     |:|
─丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞──丞‐
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
二二二二二∠二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
──────────────────────────────────────
──────────────────‐┬──────────────────‐
_______________________|___________________



   / ̄ ̄\
  /   _ノ  \
  |   ( ―)(―)             ,  、
  .|     (__人__)  ふぅーッ    ,´ ( ⌒ヽ )
  |       `-=━・   --==≡三三 ( (  ) ) )  生き返るだろ。
  .|        ノ            ヽ `ー ノノ
  ヽ    .,ノ )/´二⊃           ヽ_- ノ
   >  /"/  '‐、ニ⊃ キンッ
./⌒ヽ  l    ´ヽ〉〆ヽ
(   ヽ/    __人〉ヾ_ノ,ゞ
.\  /   /   {  /

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   とはいえ、歩兵騎兵の移動速度と距離を考えれば破格も破格だ。
   いやそれどころか、自動車化部隊と比べても悪い数字ではない。
   ましてや運用コストを考えれば尚更だろう。
   これだけの機動力、そして火力・輸送力・通信力を有しながら、これほど安価かつ簡便に
  運用できる兵器など、およそ他に存在しない。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



471 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:06:14 ID:U3quhPdI [5/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   だからこそ決して予算が潤沢とはいえない陸軍でも大量に運用でき、広大な亜細亜を少数の
  派遣軍――と言っても陸軍だけで30万を越えるが――でなんとかカバーできているのだ。

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     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \   .___
   |    ( ー)(●)  ( ⊂⊃ )  ……しかし、10分じゃあ一服すれば終わりだろ。
.   |     (__人__) ホワッ ̄ ̄
    |       ( ( ノ           いや、厠に行ったらその時間すらねえ。
   .l^l^ln    ⌒ }
.   ヽ   L     }  ∩ ノ)━・
    ゝ  ノ   ノ / _ノ´
   /  /    \/  |
  /  /       '  |
. /  /      |ヽ__ノ
 ヽ__ノ


    
   / ̄ ̄\  ( ;;;;(
 / _ノ  ヽ\ ) ;;;;)
 |  ( ─) (─)/;;/   せめて席(艇長席)で吸えりゃあな~。
. |   (__人__) l;;, 
  |    ∩ ノ)━・'     煙草くらい気楽に吸いたいだろ……。
.  | U /  ノ´ }
.  ヽ  / /    }
   ヽ/ /   ノ

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   そのあたりの事情は、ここ西方の「国境」であるブラマプトラ川流域でも同様である。
   ……いや、寧ろ「国境」であるからこそ尚更だろう。
   この地には全30個の機動砲兵聯隊の内4個、実に24人の現役提督が集中配備されている。
   1,000kmを超える防衛ラインを曲がりなりにも形成できているのは、それ故のことだ。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



472 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:06:50 ID:U3quhPdI [6/26]

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 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

    もっとも、その内実はかなり大雑把というかいい加減なものである。
    なにしろ「24人の現役提督」と言っても実際に活動しているのは2/3――1/3は休日だ――の
   16人、更にうち9人は定点警備なので残りの僅か7人が巡察しているに過ぎない。
    この頭数で1,000kmを超える防衛ライン――河口数十kmは海軍がカバーしているが――を
   カバーしているに過ぎないのだから無理もない。

 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

|
|  まあ“鬼”共は基本的に型に嵌った行動しかしない上に群れる性質があるからな。
|
|  「前々回の様な間引きを定期的に行う」「主な“通り道”に拠点を置き、そこを中心に周辺を警戒」
|  ――これで大方駆除できるよ。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | _\ _    _/ _.|
  | |  >  ̄ ̄ ̄ <  ||
  | レ´  陸軍    \ 」|
  ∨●      ―‐    ∨
   |    ト―┐    u }
   、   ヽ_ノ      /
    >-      ―'''‐- 、
  ∠_              |
     <⌒>'' ̄⌒7   /
      ̄ _ ―''⌒   /|
    ― ̄  ̄''''―‐一' |


|
|  とはいえやはり監視の目は粗いからな。
|
|  少数による散発的な侵入については、かなり許してしまっているだろう。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       |  \
ー―-、 ____|_  ヽ_
    ´         `ヽ.
\/       陸軍 . :,
 i'      -―   ‐- i
 l   し           l
 ゝ、        rっ  /
/⌒    ,.-ー-、___,ノ^)
       `⌒ィ   〈
          ゙ー--、 \


|
|  それでいいんんだよ。
|
|  そこから先は現地政府の仕事、ここまでやってやったんだから後は「自分でやれ」だ。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |  \       /   |
   |      -――-    |
   | /    陸軍    ヾ |
   l/    ー' 〃ー'   `,
   i     -    -    ',
    |   ̄ ̄`   ´ ̄ ̄  i
   i ∪             |__ , -―- 、
   ヽ    r――┐     / !     __,r‐、
    ヽ   ` ̄ ̄´      {  !     / ノ 〈
     >           |  \  ,.-ノ /   /
   γ´             >、   Υノ   /
                  {__ !   !;.-'  /
                    \ |   イ

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473 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:08:05 ID:U3quhPdI [7/26]

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 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

    そう、「雑な防衛ライン」で良いのだ。
    帝國軍にとって、これは防衛線というより“フィルター”なのだから。

 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

|
|  ……というか、完全撃破なんて無理だよなあ。
| 
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.   | ̄\     | ̄\
.   |   >――|   ',
.   ∨         ∨
.    { ●    ●   }   後方の旧7姉妹州(北東印度)やアラカン山脈の打通すらできていないんだぜ?
    ',  ┌―7   u/
ハハハ  >   ー'   <
    /          \
    |   r     y    }\
    |   |、   /   /  ヽ
    |   | 。 /   /    ヽ
    |   O /    /     ヽ


|
|  駐印軍(ベンガル駐屯軍)は、後方を含めてもたかだか4万かそこらだからな。
|
|  圧倒的に頭数が足りない上に大半が主要部を結ぶ鉄道沿線――帝國領である割譲地と
| その延長線上である鉄道附属地(租借地)――に集中配備されている。
|
|  付け加えるなら兵站が貧弱だから、鉄道から離れてそう長いこと動けない。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      f^ヽ         /',
      |:.:.:. ヽ     /  !
      |:.:.:.:.:.:.ゝ-─-<    |
     /:.:.:.:.:.:.:.:..      u  ',
     ,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:陸軍    ,   これでも他の駐屯軍より精強かつ規模も大きいいんだがな……。
     ,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:    ‐-  ,
    !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:      l
      ';.:.:.:.:u.:.:.:.:.:.:.:.: -―  /-──- 、
     ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.::.:     /       ヽ
     /:.:゙"''':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...  /       ノ
    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. |       /


|
|  まあそもそも「そのため」の軍なんだけどな。駐印軍。
|
|  あまり大きな声じゃ言えないが、この地は帝國の生存圏である緬甸以西を護るための盾、
| 防波堤に過ぎない。少なくとも当初の計画ではそうだったし、それは現在でも変わらない。
|
|  だから駐印軍も、大まかに守れさえすればそれでいいんだよ。間違っても勢力圏全域を守る
| ための軍では無いからね。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | _\ _    _/ _.|
  | |  >  ̄ ̄ ̄ <  ||
  | レ´  陸軍    \ 」|
  ∨●      ―‐    ∨   現状じゃ魅力というか旨味が無さ過ぎ。
   |    ト―┐    u }
   、   ヽ_ノ      /    せいぜい「印度本土への足掛かり」程度かね?
    >-      ―'''‐- 、
  ∠_              |
     <⌒>'' ̄⌒7   /
      ̄ _ ―''⌒   /|
    ― ̄  ̄''''―‐一' |

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474 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:09:08 ID:U3quhPdI [8/26]

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 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

    まず、最も外側に位置するブラマプトラ川のラインで「部隊としての」“鬼”たちの侵攻を
   食い止める。
    そこを通り抜けた少数の散発的な侵攻は、現地人に食い止めさせる。

 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

   ┏━━━━━━━━━━━━━┓
     第一防衛ライン:ブラマプトラ川
   ┗━━━━━━━━━━━━━┛

                         |                         .|~'!
                     ,┬┼‐、                       .|~´
                ._rェiェュjl、,__、                   .| 
  :   :  :  :  :     '干一::!:::ト |‐| 、 ___     __       _   |   :  :  :  :  :  :  :  :
     _,ュ_rvュ_一i了   |..:.:.:::|:::j_,j:::|   |=| _,ヘ_,,_|‐|_ヘ___    _}{」!__|  :  :  :  :  :  :  :  :
    | , '、、,、 ̄ ̄ ̄ ̄|::::::l;;;}⌒{三'::‐! :::ト=lコ⌒i::::j 「!ュ三'rェェュ「l凵n!┼l―|.:.:::8'呉_   :  :
   'v"で,,ノ、ヾ、、_:..ノミ:、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`~ ' ':
   ´´~、   ヾ 、~´´ヾ,,,r`ヾ、~"''ミ彡ヾ''~、_,~=~"゙、 ; ; ; ; ; ; ,r''ミ、_,.,,,, , , , , , , ,、 ,-~ヾ~^´ヾ´  :  :  :
 :  :  : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :` ~  : : :`~.''''''´~ :  :  :  :  :  :  :

    ・前進配備された帝國軍(機動砲艇と歩兵の混成部隊)による防衛ライン。
    ・機動砲艇と歩兵の組み合わせは強力だが数が少なく、警戒密度は非常に薄い。
    ・また縦深に至っては無に等しく、一度渡河されれば短時間で突破されてしまう。
    ・故に経験則と合わせ、まとまった規模の侵入を阻止するのが精一杯。
    ※この前段階として、敵勢力圏に対する(主に空母艦載機を用いた)航空偵察や空爆も定期的に実施。

  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
     第二防衛ライン:現地住民及び政府
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━┛

          /  ̄ ̄ ̄ / .__            ∧,,∧ “鬼”だっ!?
            /_/ ̄/  /// 7         r(   ´n
            匚  ./i/i/ ∧∧ ,ヘ    >   ,/    ∧,,∧
              / ./     l /l / / ./  ~'oー、_)     r(   n) 逃げろ!
                / ./        /./             ./  <_
             ̄          ̄            ~'し -一┘

                                       ∧,,∧
                                     ( ´・ω) 警察…いや軍隊!?
                                   ~、/  っっ
                              ∧,,∧    └ー-、ぅ
                              .r、´・ω・))
                  ∧ ,,∧      >  _/´ 
        n__n        (´・ω・`)    ~'し-一┘
      ∧,, ∧ノ         c'   っ
    c('・ω・`)っ      ~(_,'ー

    ・現地人による防衛ライン。
    ・戦力としては頼りないが、一定規模以上の敵は“濾過”しているため対抗は可能(と思われる)。
    ・何より縦深が深く監視の目も多いため、殲滅は叶わずとも発見は可能。
    ・帝國支配地やその周辺地域での目撃報告には報奨金が出るため、みな喜んで届け出る。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

    仮にこれらの防衛線を突破されたとしても、この段階で“鬼”の情報はほぼ完全に把握できる。
    そうなれば後は叩くだけ、帝國軍が本当に守るべき地(帝國支配地)は安泰という訳だ。

   (それでもしばしば気付かれずに帝國支配地――特に辺境の――にまで鬼が現れる)
   (尤も単独かせいぜい数体なので、軍事的な脅威とはなりえないが……)

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476 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:10:15 ID:U3quhPdI [10/26]

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 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

    だから「ブラマプトラ川の向こう」が危険なのはもちろんのこと、その内側(勢力圏)であっても
   決して安全とは言えない。 ……軍事的にはともかく、治安的には。

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|
|  まあそれでも(ブラマプトラ川以東の)ベンガルは比較的安全だぜ?
|
|  あそこには帝國支配地が存在し、帝國軍主力も駐屯しているからな。
|
|  そのお零れで現地も比較的発展しているし。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |  \       /   |
   |      -――-    |
   | /    陸軍    ヾ |
   l/    ー' 〃ー'   `,
   i     -    -    ',
    |   ̄ ̄`   ´ ̄ ̄  i
   i ∪             |__ , -―- 、
   ヽ    r――┐     / !     __,r‐、
    ヽ   ` ̄ ̄´      {  !     / ノ 〈
     >           |  \  ,.-ノ /   /
   γ´             >、   Υノ   /
                  {__ !   !;.-'  /
                    \ |   イ


|
|  ああ、けど「それ以外」はな~。
|
|  ベンガルとの繋がりが深く、軍の支隊も駐屯していて比較的マシな筈の
| メガラヤ地方や(ブラマプトラ川以南の)アッサム地方西部にしたって……。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | _\ _    _/ _.|
  | |  >  ̄ ̄ ̄ <  ||
  | レ´  陸軍    \ 」|
  ∨●      ―‐    ∨
   |    ト―┐    u }
   、   ヽ_ノ      /
    >-      ―'''‐- 、
  ∠_              |
     <⌒>'' ̄⌒7   /
      ̄ _ ―''⌒   /|
    ― ̄  ̄''''―‐一' |


|
|  所詮は「帝國支配地の防衛」どころかその出城に過ぎない「ベンガル防衛のための~」
| だからな。
|
|  ま、交通・通信の便も悪いし仕方なかろうよ。
|
\
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       |  \
ー―-、 ____|_  ヽ_
    ´         `ヽ.
\/       陸軍 . :,
 i'      -―   ‐- i
 l   し           l
 ゝ、        rっ  /
/⌒    ,.-ー-、___,ノ^)
       `⌒ィ   〈
          ゙ー--、 \

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

    ましてや(ブラマプトラ川以南の)アッサム地方東部やマニプル・ミゾラム・ナガランド・トリプラと
   いった地方には帝國軍どころか現地政府…いやまともな文明すら存在せず、その峻険な地形と
   相まって緬甸北部と共に秘境の地となっている。

 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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477 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:10:48 ID:U3quhPdI [11/26]


┌─┐
└─┘
┌───┐
└───┘
┌──────┐
└──────┘
┌───────────┐
└───────────┘
┌───────────────────────┐
└───────────────────────┘

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   話は長くなったが、大祢大尉とその部下たちが向かおうとしていたのは、そのような場所だ。

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 ..|           ..|           ..|       ..... ..|           ..|           ..|      
 ..|┫         ..|┫         ..|┫         ..|┫         ..|┫         ..|┫    
  || ___    .  || ___    .  || ___    .  || ___    .  || ___    .  || ___ 
  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ 
  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚) 
 . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)
 /. |. |::::::r::::|    ./. |. |::::::r::::|   . ./. |. |::::::r::::|  .. ../. |. |::::::r::::|   .../. |. |::::::r::::|  .  /. |. |::::::r::::|
   ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)

                          ザッザッザッザッザッ



       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/    はっ、大袈裟な! せいぜい「そのとば口」ってとこだろう?
      〈 ┤     ,!        |,! 
      `、    ` ^       ! 
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、

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   ……しかし、何故彼はこのような行動をとったのだろう?

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478 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:12:57 ID:U3quhPdI [12/26]

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   理由は色々と考えられるが、やはりなんと言っても「血気盛ん」ということが挙げられるだろう。
   「大尉」「中隊長」といえば、右も左もわからぬ状態からとりあえず将校として一人前と言える
  だけの能力と経験を身につけ、また権限においてもやはり単なる使い走りからそれなりの裁量
  を認められるようになる位階職階だ。
   年齢的にもちょうど油の乗った時期で、とにかく自信に溢れている者が多い。

  (これには陸軍幼年学校での教育、更に言えば社会制度も大きく関わっている)
  (自他ともに認めるエリートが更なるエリート意識と過度の敢闘精神を叩き込まれれば、だ)

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       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、   俺達は銃剣で鬼共の大軍と殺り合った旧軍(陸自)の裔だぜ?
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.)
     r^i      |          ト/   それが劣化した鬼共相手にこそこそできるかよ。“最後の御盾”の名が泣くわ。
      〈 ┤     ,!        |,!    
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、



        _,
       (
        ヽ  _ヽゝ,
        ノ ィ彡   ミ    それに…… ここ最近、この辺りはほとんど内陸部を調査してないらしいじゃないか。
       <、 冰r,,、ハhトト   
         `l〈L,, l ゛ソ  .   面白い。鬼が出るか蛇が出るか、俺が一つやってやるよ。
           下,辷'ィ     
       _.,、-=o∧フL>-、._   ルーチンワーク、ガキの使いはもう飽き飽きだ。
      ,f:',:::||::::::::::>=、:::::::`ハ
      h:::',:l|:rァ_:/:::::::::ソ_://:┐
     ,「::、:::ソ/l「/:::::::::/T::::|/::::::ヽ
    /::::::::::ソ!ノ::レ:::::::::/::::||::::ト;;;;:::::::ヽ
   /-‐、r' 1;;::ト=-ソ::::::||::::::|ヽ;;ィァ\
  (::::´:::,、へ、!;;:::」L;;;;;;;;;;;;」L、、」-<::::::::::/
   ``> ::::/`弋-8厂二ニr{/);;::'、:,/
    `ヽ‐「 、弌:::l/::::l::|:'´| |t/j;;-'´
        ト,j'-':::l.|-‐ヱ=ハ.|:::1
        /::::::::ノ|::'´ソ1':::ハ.l::::l

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   無論、本人の資質もある。
   何れにせよそんな大祢大尉が、使い走りの様な真似を良しとする筈もない。
   同じ大尉どころか後任、それもデーコロ(*)の下、という反発もこの考えを煽る。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 ※ 一般中学(高等中学校)出身の将校に対して陸軍幼年学校出身者の将校が用いる蔑称。
   なお同じ一般中学出身の将校でも、終身官ではない(兵役及び動員期間限定の)短期現役組──
   彼等は一般中学(中等教育機関)出身であると同時に、高等教育機関の卒業者だ──は「それ以下」
   であり、眼中にすら無い。



479 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:13:58 ID:U3quhPdI [13/26]

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   ともあれ、大祢大尉とその中隊はティンスキア近郊に上陸した。

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    ヽ 「      /___  _   .    ヽ┘ / `''''´ヽ、 ! -,,. !i
    i 廴....、  _/ 、 ゛ ┐|       ヽ.ィヽヽ lノ `/ 八  |
   r''リ-、 `'、 '''´   、 ナ |  ..      ヘ\_|   i   lソ
   ヽ|?礒 `'ン' ,,....-=" -∥         ヘ     ゝニ,'′
    ヽ┘ / `''''´ヽ、 ! -,,. !i   .        ヘ'    !
    ヽ.ィヽヽ lノ `/ 八  |           ヘ    i
      ヘ\_|   i   lソ             ゝ、,, -     ザッザッザッ!
       ヘ     ゝニ,'′ ....          / ̄‐ -l
        ヘ'    !               _ムユ 、  〕 :::::
         ヘ    i    .....        ..く- ∟..l/ ::;;::::
          ゝ、,, -
          / ̄‐ -l
         _ムユ 、  〕 ::;.:
        ..く- ∟..l/ ::;;;:

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   まずティンスキアに到達。次にもはや原型を留めていない旧街道を南下する。

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480 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:23:37 ID:U3quhPdI [14/26]

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   途中、“鬼”と複数回遭遇するが鎧袖一触だ。

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           _      _
       ,-―-(⌒、\_//⌒)-―-、
      /      > _  _ <    / ヽ
      /     ! ヽ_・X・_/ .!   V    ヽ
  (⌒V     | (  ,´▽`、  )  |      ,―、
  > `ー、 /  `i(_,vーv、_)i´   ヽ   _/ -´- 、
 ( ),  ( )/ヽ- ´ヽ.|,、,、,| /     /ヽ( )_   >-´
    ( )´  , ヘ    ヾニニ/   /l      `( )
       < ヽ_二二(○)二二/ヽ
      / \_        _ ,<
      (    イ  ̄ ̄ ̄ ̄\_   \
       [二二]         [ 二二]
     <___>         |     |
                   /    ⌒\

      ┏━━━━━━━━━━┓
       陸上棲艇モドキ(格闘型)
      ┗━━━━━━━━━━┛

   ・近接戦闘型の“鬼”。無手(爪)或いは棍棒を振り回す。
   ・パワー重視型とスピード重視型の二タイプが確認されているが、
    何れにせよ下手な中大型動物並の能力を有する。



               ,,r──-、
             /      \
            /        ヽ
    _|\__iヽ /           ゙ir‐7
    \,\| ゙ヽ! | ,r───-、ヽ  / |{ !
        ̄\~ヽi |└t-、i,rィi''`'i /  | | |
        く´ ヾヽi__`  ,,, ,/}ノ  ノ. | |
         ヽy' ニ、 `‐'´/ ‐ー7フ‐-| |   !ヽ、
          i´ ''7-ミ∠,,──ナ──H──〉  >
          ヽ、__し' ̄\ーメ< 、___ミ)   レ'
          / |ヽ、   \ `ヽ二____ソ /
           i ヽ ヽ--‐ \   //
          r'         'yニ‐'!
         ∠_>‐--、___,,,r<_ヽ

       ┏━━━━━━━━━━┓
        陸上棲艇モドキ(射撃型)
       ┗━━━━━━━━━━┛

   ・中距離戦闘型の“鬼”。大型の弩に匹敵する棘を射出する。
   ・小型で肉体能力も格闘型と比べて大きく劣るが、それでも成人男性を遥かに上回る。


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   それはそうだろう。ここは見晴らしの良い平原で、かつ出現数も少数だ。
   ……それにそもそもこいつらは「本物」ではない。
   しょせんは海では無く陸のモノ、それも不完全ながらも周囲を占拠され孤立し、かつ地脈を
  半ば以上断たれた地から生じた半端者だ。
   地域が広大なので枯れることこそ無いだろうが、そう大した相手では無い。

  (──と言っても、それはあくまで「まともな軍隊にとっては」の話だ)
  (民間人にとってはたとえ“モドキ”と言えど化け物であることに変わりはない)
  (故にたとえ単独であっても非常に恐ろしい存在であり、ましてや少数とはいえ複数なら……)

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481 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:27:30 ID:U3quhPdI [15/26]

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   こうして何事も無く、中隊は1泊を終えた。

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                 チュンチュン
                      ::::::::::::::::::::::::::::::::::::                   :::::::::
                                     / ̄ ̄ ̄ ̄\       チュンチュン
        ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::          /       ::::::::::::::::::::::::       
                               :::::::::::::::::::::::::::::::::       |  ::::::::::::::::::     チチチ…
_____________________________________________________________________________|_________________________|_______________

^^^        ^^^                     ^^^           ^^^
                  ^^^                 ^^^
  ^^^                        ^^^                    ^^^

    ____
   /_____j    
   /_了゚Д゚)` 
   /_||∀||ヽ    
  ┣(l⊃ヰ∩i≡i=┯
   []___T_|] .     ̄ ̄
    じ じ



482 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:29:28 ID:U3quhPdI [16/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   予定ならば帰還すべき時刻である。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   (だが、何も得られていない)
      〈 ┤     ,!        |,!  
      `、    ` ^    U  !     (このまま大人しく帰るのもな……)
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




    ∧,,∧  ∧,,∧       「朝ごはんを食べたら(母艇に)帰還だよ。夕方には帰れるよ」
 ∧ (´^∀^) (^∀^`) ∧∧
( ´^∀) U) ( つと ノ(∀^` )   「じゃあ夕ご飯は温かいお米のご飯とお味噌汁が食べられるね」
| U (  ´^) (^`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u    「水と重量と手間を惜しんで乾麺麭ばかりだったもんね」
     `u-u'. `u-u'

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   大祢大尉は考える。
   ……いや、何も無いも立派な成果ではあるが、あれだけ無理を押してそれは些かばつが悪い。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



483 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:33:41 ID:U3quhPdI [17/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   これは単に感情面だけの話では無い。
   というのも、機動砲艇は監視能力についても実は相当なものを持っているのだ。
   なにしろマストの見張台から水面まで、優に20m以上。見通せる距離は最大で17,000m
  にも達する。
   これだけの見張塔が強力な砲と通信機、更には歩兵とセットで移動しているのである。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、   (歩兵の移動距離はせいぜい1日30km)
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.)
     r^i      |          ト/   (道の状態を考えると、多少割り引く必要すらあるだろう)
      〈 ┤     ,!        |,!
      `、    ` ^    U  !     (ましてや直線距離として考えるとな……)
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




    ∧,,∧  ∧,,∧       「夜も屋根の下、布団で眠れるよ」
 ∧ (´^∀^) (^∀^`) ∧∧
( ´^∀) U) ( つと ノ(∀^` )   「うんうん、それに安全だしぐっすり眠れるよね」
| U (  ´^) (^`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u    「後はもう歩かなくていい、船が駐屯地まで連れてってくれるよ」
     `u-u'. `u-u'

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   無論、この数値はあくまで理想値だ。
   実際は天候に大きく左右されるし、そもそも海とは異なり「見渡す限りが水平線」などということ
  はそうそうないのでまずそこまで見えない。遮蔽物による死角だって多い。
   ……だがそれでも、その監視能力が他を圧倒している事――この世界の有人機はイマイチ以下
  なので尚更だ――に変わりは無い。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



484 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:34:26 ID:n4Bf8..Y

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   ましてやこのあたりの地形は起伏の乏しい荒野である。さぞ遠くまで見通せる事だろう。
   つまり――

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


    ∧,,∧  ∧,,∧       「それに船(母艇)から離れるのは、やっぱり心細いよ」
 ∧ (´^∀^) (^∀^`) ∧∧
( ´^∀) U) ( つと ノ(∀^` )   「だよね。ここ最寄りの駐屯地から100km以上離れてるし」
| U (  ´^) (^`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u    「武器弾薬も食料も各自の手持ち分だけだしね……
     `u-u'. `u-u'       通信機(無線分隊)すら置いて来たし……」




       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``   (――くそっ、このままじゃあ俺の面子が立たねえ!)
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.)   (ここはやはり当初の予定通りにいくか……)
     r^i      |          ト/  
      〈 ┤     ,!        |,!     
      `、    ` ^    U  !      1日延長するぞ。帰投せず更に南下する。
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   もっとも、半ば以上予想していた事だ。大祢大尉は温めていた計画を実行に移す。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



485 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:35:23 ID:U3quhPdI [18/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   ……だがこれには流石に小隊長や古参の下士官から異議が出された。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

                   ト:、._      _  ._  _,,..,_
                   \__`)    l’゙l l´`!!'<`! ヽ
                 !ヽ--‐''ヽ、   ! .! .! |!゙ー'’l ,|
                 ゙、,,=フ /    | l | l  / ノ
                  / ∠       |! .l|  lf’
                /´ /゙l、゙ー=ヽ, i~゙i i'´゙! .l´`!
.                ゙ー'’  ゙ー---‐' `''’ ゙''’ `'’

                     ∧,,∧  .∧,,∧
                 ∧∧(`・ω・´)(`・ω・´)∧∧
                (`・ω・´).∧∧) (∧∧(`・ω・´)
                | U (`・ω・´)(`・ω・´) と ノ
                 u-u (l    ) (    ノ u-u
                     `u-u'  `u-u'


       ┌ 、           ,. ┐
       | :,\____/,: |
       |  /      \  |
        .V 小隊長A    V     (し、しかし多目に持ってきたとはいえ、食料は携帯口糧四日分です!
       |   三三     U |  っ   余裕を考えれば――)パクパク
       |  三三三三 U  | っ
       ヽ.  ,ー―、    /
           >`ー─'  < ← 見習士官を終えたばかりの新品少尉なので言う度胸が無いw

       ┌ 、           ,. ┐
       | :,\____/,: |
       |  /      \  |
        .V 小隊長B    V     (弾薬とて同様です! 我々は行李すら同行していないのですよ!?
       |   三三     U |  っ   もし何かあれば――)パクパクパク
       |  三三三三 U  | っ
       ヽ.  ,ー―、    /
           >`ー─'  < ← 短期現役(甲種幹部候補生上がり)の天麩羅少尉なので言う度胸が無いw

       ┌ 、           ,. ┐
       | :,\____/,: |
       |  /      \  |
  .      V 小隊長C    V     (何かあっても、母艇の陸上戦力を考えれば救援は絶望的です!
       |   三三     U |  っ   いえ、それ以前に知らせる手段すらろくに――)パクパクパクパク
       |  三三三三 U  | っ
       ヽ.  ,ー―、    /
            >`ー─'  < ← そこそこ経験を積んだ国士出の中尉だが相手が大先輩なので(ry



       |\         /ヽ
       |  \       /   |   いけません。全体の予定に影響が生じます。
       i    \___/    |
       ヽ,.    准尉     .|   砲兵さんにも迷惑をかけることになるでしょう。
       /   _ヽ,,  ノ_   |
       i              |   あの中隊だけではなく、「その上(聯隊)」にまで。
        ヽ    ノ ̄|      /
        >   ´  ̄ `    <    それに――



486 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:36:27 ID:U3quhPdI [19/26]

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   それに、何だ? 言ってみろ。
      〈 ┤     ,!        |,!  
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




       |\         /ヽ
       |  \       /   |
       i    \___/    |
       ヽ,.    准尉     .|
       /   _ヽ,,  ノ_   |   はっ、我々の任務はあくまで母艇との共同偵察です。
       i              |
        ヽ    ノ ̄|      /    これ以上の行動は、さすがに越権行為かと。
        >   ´  ̄ `    <



487 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:36:45 ID:U3quhPdI [20/26]

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   心配するな、多少の遅れくらい「よくある話」だろう?
      〈 ┤     ,!        |,!  
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




       |\         /ヽ
       |  \       /   |
       i    \___/    |
       ヽ,.    准尉     .| 
       /   _ヽ,,  ノ_   |   しかし……。
       i              | 
        ヽ    ノ ̄|      /  
        >   ´  ̄ `    <



488 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:37:02 ID:U3quhPdI [21/26]

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   准尉、「凡そ兵戦の事たる、独断を要するもの頗る多し。而して、
      〈 ┤     ,!        |,!    独断は其の精神に於いては決して服従と相反するものにあらず」だ。
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




       |\         /ヽ
       |  \       /   |
       i    \___/    |
       ヽ,.    准尉     .|   
       /   _ヽ,,  ノ_   |   はっ、戦闘においては臨機応変、独断を必要とすることが非常に多く、
       i              |   独断の行為は必ずしも軍の規律に反するとは限りません。
        ヽ    ノ ̄|      / 
        >   ´  ̄ `    <



489 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:37:34 ID:U3quhPdI [22/26]

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   分かっているなら良い。 ……やってくれるな?
      〈 ┤     ,!        |,!  
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




       |\         /ヽ
       |  \       /   |
       i    \___/    |
       ヽ,.    准尉     .| 
       /   _ヽ,,  ノ_   |   ……はい。
       i              |  
        ヽ    ノ ̄|      / 
        >   ´  ̄ `    <



490 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:37:57 ID:U3quhPdI [23/26]

       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   なに、楽な仕事だ。
      〈 ┤     ,!        |,!  
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、




       |\         /ヽ
       |  \       /   |
       i    \___/    |
       ヽ,.    准尉     .|
       /   _ヽ,,  ノ_   |   はっ、楽な仕事であります。
       i              |  
        ヽ    ノ ̄|      /  
        >   ´  ̄ `    <



491 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:38:45 ID:U3quhPdI [24/26]

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   こうして異論を抑え、大祢大尉は更なる前進を命じた。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

           ∧,,∧
    ∧ ∧   (・ω・ ) 
   (ω・ )   日⊂ ノ三
   | U 三  u-u
    u-u
    ∧ ∧               ∧ ∧
   ( ・ω)              (ω・ )
   | U 三            | U 三
    u-u               u-u



       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/   よろしい! 総員整列!
      〈 ┤     ,!        |,!  
      `、    ` ^       !     
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
       ,i:::::::: ̄ ̄∧ ∧ ̄ ̄ ̄:::::::i、
       ,i:::::::::l ̄l::::i∥V∥i:::::::::::::::::::::::i、



492 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:46:04 ID:U3quhPdI [25/26]

┌──────────────────────────────────────┐

 ..|           ..|           ..|       ..... ..|           ..|           ..|      
 ..|┫         ..|┫         ..|┫         ..|┫         ..|┫         ..|┫    
  || ___    .  || ___    .  || ___    .  || ___    .  || ___    .  || ___ 
  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ .....  ||γ_☆|_ 
  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚)  ..  .|~|//.゚Д゚) 
 . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)  . . 叮(つ》:::)
 /. |. |::::::r::::|    ./. |. |::::::r::::|   . ./. |. |::::::r::::|  .. ../. |. |::::::r::::|   .../. |. |::::::r::::|  .  /. |. |::::::r::::|
   ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)     ̄ (,__ノ、__)



       、   i  ,r';´ _,.〃'´ _,r
    _ ,へ、,i V  `'´   ̄∠⌒
    ´ フ            'ケニ=、
    ,イ'フ             `⌒ヽ、
   ' /,           、、  、ヽ ヾ
   ,〃/  ,;  ,  ,、 h、、、ヾヽ、ヾヽ\>
   / / /,i、l'i l^! ,! ! | ヽ!_,>!'´^ヾく f``
   ' !/〃"7`|!`|!、_,!| `K´-ェォ-、 `Y.、
     '"!/ <´(ラゝ、  ^   ̄   .|イ.) 
     r^i      |          ト/    中隊、前進!
      〈 ┤     ,!        |,! 
      `、    ` ^       ! 
       `、 、__,,...--一'ニゝ   !
        ,ゝク---―――'′ ,イ
       ,.:ク^ヽ       / |
       ~´__,| \___./    |、_
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                     ただいま出発準備中…

                       しばらくお待ちください            .
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493 名前:1 ◆WeAPMvKLVc[] 投稿日:2015/02/04(水) 15:49:00 ID:U3quhPdI [26/26]

 以上、投下終了。

 次回、中隊は更に南下しマージャーイータ方面へ。そこで彼等が見たモノは……


               ____
             /      \
           / ─    ─ \    雨は降る降る人馬は濡れる
          /   (●)  (●)  \
            |      (__人__)     |   越すに越されぬレド公路。
          \     `⌒´    ,/
          /     ー‐    \



494 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/04(水) 15:51:38 ID:ufdUSdN2 [5/7]
大尉、戦闘とそれ以外は違うんやでぇ……



495 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/04(水) 19:07:21 ID:b14pV5I2
独断でも功を焦っての独断だからなあ……
下手に部下からのちくりでもありでもしたらがっつり絞られそうだ



496 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/04(水) 19:57:54 ID:.qM7D5/M
仕事も車も慣れた頃が一番危ない
危ないなあ



497 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/04(水) 22:21:26 ID:R9xAJFlw [2/2]
こういう所から前線が崩壊していくんだろうなぁ
慣れた時が一番怖いな



498 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 01:50:19 ID:Y/R8Mqgo [2/2]
これは生きて帰ってもチクられるだろ
被害あったら上申書で、何も無くても口頭で上に報告するんじゃないの



499 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 02:27:46 ID:CmjQiy5E
士官学校卒なら身内同士の庇い合いで有耶無耶にしてもらえるんじゃね?



500 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 07:25:34 ID:a8vatOv. [1/3]
被害が出なければ有耶無耶かもしれんがこれで被害が出ようものなら
いっそ凄まじい被害なら隠蔽してもらえるのかな。いやこの規模じゃどんだけでも無理か



501 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 11:23:43 ID:/IkDd6Uo
まぁ何事も無く終わったら面白くないよなww
ここは一つ白髪になるくらい肝を冷やして貰いたいものだ



502 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 11:32:35 ID:k/n3CK66 [5/7]
元から現場の独断専行に寛容な風潮がある上に
陸戦隊トップはそこそこ実戦慣れした中堅ではあるが、欲や自負心も芽生え始めてきている危ない頃で
ブレーキとなるはずの同格の指揮官(機動砲艇艇長)、側近達(各小隊長)は非主流派だったり新米だったりで発言力が弱く機能せず
さらには上の目も行き届かない

なんだか悪い条件が重なってヤバいフラグがビンビンに立ってるような気がするなぁ……
やらない夫が陸士とまではいかなくても一般大学出の将校で、無理な進出への反対を表明していたらだいぶ違ったようなかな?



503 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 12:54:12 ID:k/n3CK66 [6/7]
艦これ原作の過去のイベントを調べてみたら、一時期イベント消化のために捨て艦なる戦法が流行して物議を醸したことがあったんだな
この作品にも原作のイベントに相当する大規模決戦は起きるけど、それに対しての彼方のコメント
「軍事的合理性より政治経済的な動機で行われるから、軍はいい迷惑」のセリフも、捨て艦のことを知ってしまうと結構印象が変わってくる……

鉄底海峡以降のイベントは索敵縛りで捨て艦を抑制する動きに来てるらしいから
政治的な理由から攻略を急ぐあまり、軍事的合理性を軽視した進撃を繰り返して、勝利こそしたものの大きな損害を出したり
損害が拡大した責任の所在の追求で政権にまで飛び火したなんてことが過去にあったり……なんてことを思わず勘ぐってしまったw



504 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 13:04:16 ID:ufdUSdN2 [6/7]
>>503
一億特攻の先駆けとなっていただきたい



505 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/05(木) 16:45:23 ID:I3rytE7o [3/4]
一億火の玉だと煽っておいて自分が徴兵されて前線に
送られると言論弾圧だとブー垂れる、それがブンヤクォリティ。



506 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/06(金) 22:52:15 ID:iv0/aFpU
ブンヤに限らず国民の多くが戦争をどこか他人事で
誰かが何とかすると思ってたんじゃないの



507 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/09(月) 15:01:27 ID:ynOkKfs.
そういえばドイツ系艦娘増えてきてるけどビスマルクとかやる夫は召喚することできるのかね?
今回実装されたU-511とかは日本との繋がりあるから呼べそうだけど。
砲や艦本体はともかく対潜や電探はドイツ優秀だしドイツ系装備の日本艦とか胸が熱くなるな



508 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/10(火) 19:04:16 ID:xYiK6wwE
縁が無いとダメなんだろね
ゲームでも、Z1を遠征任務で連れてきて秘書艦にしないとZ3もビス子も建造できないわけだし、何かしらの縁があれば・・バームクーヘン?



509 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/11(水) 18:21:26 ID:msQv3bO6
日本人がバームクーヘン焼き機を作った縁で召喚だって?



510 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/13(金) 02:05:41 ID:ZzKe9HVU [3/4]
>>504
(下手に戦力が残ってると和平交渉の障害になるし)



511 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/13(金) 14:10:10 ID:jvHCYatU [11/12]
逆やで
戦力が残ってないと相手の言いなりになるしかないから
戦力があるうちに和平交渉を纏める必要があるんや



512 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/13(金) 14:53:05 ID:eSOFtG9U
戦力というか反対派が多く残ってると和平交渉に影響をきたすんじゃね?



513 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/13(金) 17:08:37 ID:jvHCYatU [12/12]
「戦力の大小、和平賛成派反対派の数、それらの政治的影響力」は
それぞれ別の概念で考えないといけないし
和平が成立しても現実に反映されるかどうかも別問題



514 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/13(金) 17:21:28 ID:I3rytE7o [4/4]
>>511
冬戦争でマンネルハイム元帥がそれと同じことを言ってたな。



515 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/14(土) 19:51:11 ID:a8vatOv. [2/3]
ベルギー王も言ってたな。領土は失っても後で取り戻せるが軍を失えば一切の発言権を失うとか



516 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/14(土) 20:03:47 ID:ufdUSdN2 [7/7]
朝廷「権威付けのための官位発行機関として生き残ろう」



517 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/15(日) 03:59:11 ID:ZzKe9HVU [4/4]
>>511
それは国際社会の支援や国際政治の力学が味方する事が前提の理屈。

死に体の孤立した異教徒・異人種国家に多少の戦力が残っていたところで
問題ではないし、降伏すると言った上で一部でも暴走してくれれば
皆殺しにする理由にもなる。



518 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/16(月) 13:34:49 ID:k/n3CK66 [7/7]
>>517
建前論を無視しても問題ない状況なら「私的にはOkです♪」ってだけでも皆殺しにする理由として十分



519 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2015/02/16(月) 15:46:58 ID:a8vatOv. [3/3]
一瞬誰だっけと思ったわ。そういや阿武隈レベル上げしてないなあ




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