277 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:28:08 ID:NBPW7P9L [1/86]
では久し振りに投下します。
278 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:29:17 ID:NBPW7P9L [2/86]
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国境を越えたことにより、中隊の行軍速度は速歩（120歩/分）から常歩（100歩/分）に低下（*1）、
行軍時間も8時間から6時間に減少（*2）した。
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o/ o/ o ヾ;;" ; i',:;:_; ;ｉiゞ､:'"ﾞ:;
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これは小休止および行軍時の支援が得難くなった（*3）こともあるが、
それ以上に周囲の警戒──場合によっては戦闘も有り得るため、
歩くことにばかり注意と体力を消費する訳にはいかなくなったからである。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
※1 この歩数および速度は『好天下の第一級道路』における数字、基準値である。
（天候、道路の質・状態、現地の情勢等により変化する。）
※2 小休止（行軍1時間あたり10～15分）も含んだ時間。ただし大休止は含まない。
※3 戦時の主要街道には大抵の場合、行軍の支援として休養ポイントが一定距離毎に設けられるが、
. やはり国内と国外ではポイントの数も各ポイントで受けられる支援も大きく変わってくる。
279 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:29:49 ID:NBPW7P9L [3/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
この恩恵を一番に受けたのは、やる夫たち新兵であろう。
なにせ歩く速度と距離が激減したばかりか、古兵達の荷物も持たなくてよくなったのだ。
その負担減たるや相当なものである。
……いや、「やっと平等になっただけの話」と言ってしまえばそれまでだが。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,ﾍ
＿＿＿_ / /
／＼ ／＼ ／ /
／（ ⌒） （⌒）＼／ /
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼ /
| |r┬-| | うほっ、体が嘘の様に軽いお♪
＼ ｀ ー'´ ／ 歩く速さもだいぶゆっくりになったし、これならなんとかなるんだお！
／ ＼
/ ＼
/ ／＼ ヽ
／ ＼ ﾉ
U ヽ ノ
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ） ＼ ヽ 俺はこれでもかなりギリギリっス……
〃 {_{ ノ ヽ､ │i| 足に豆ができて潰れて…… 死ぬっス……
ﾚ!小§ oﾟ⌒ ⌒ﾟo | ｲ. ━
ﾚ § （__人__） |ﾉ ┃┃
/ ゜。 `ー'´ 。゜ ∩ノ ⊃
(受＼ ∞ ∞ ／＿ノ
. ＼ “ ＿∞∞＿ノ∞／
＼。＿＿＿＿ ／
280 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:30:27 ID:NBPW7P9L [4/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
これは新兵に荷物を（おおっぴらに）持たせられなくなった古兵たちについても同様だ。
そもそも中隊の傭兵80名のうち新兵は20名に過ぎない。
残りの半分…いや1/3を（それができるくらい）古株の古兵としても比率は1対1、
せいぜい10リーブル（約5ｋｇ）も持たせられれば御の字だろう。
行軍中の荷物の重量は無視できないとはいえ、それ以上に歩く速度と距離が減少している。
支援減を考えても、悪くて「とんとん」ではないだろうか？
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
l┐ , 、
|_| // , 、
｀′ <／
/＾ 、
|＼ ,. -―‐- 、＿＿ 「 ′ l
|、 ^ ／ ／:::、 /
} 〉 く/ ／:::::::::::く
l ‐- く ／::::::::::／
、 ／ /:::::::::::／ 楽になったー♪
ヽ r ７／:::::::::／
＞-―:::::t〈 :::/
／..｀:::. O .:{
／.:::::::::::､:::::::::...... .:::::::l ← 古兵の大半
／..:::::::::::／1:::::::::::::::O::::::::::|
＿ -' ..:::::::::／ |::::::::::::::::::::::::::::::!
〈_ ＼:::／ |::::::::::::::::::O:::::::::}
￣l_ﾉ L:::::::::::::::::: -―f
}::::::::::::::::::r:::::::::|
|＼ |＼
| ＞| .＼ ﾊｧ…
|／ | ＼
/ u
| ＼ ||| | ちくしょう、新入り共にかさばる荷物を持たせられなくなるわ、
|-..､ ||| | . 支援ポイントの数は減るしでいいことないぜ……
:::::ヽ /
(⌒ 彡 ヽ /
＞ - ⌒ヽ
／
／ | ← 古株の古兵
／ |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
……まあ気持ちの問題はいかんともし難いが。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
281 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:31:05 ID:NBPW7P9L [5/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
そして、国境を越えて更に数日後──
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
(((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::)) ::)
( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) )::: :; :)) 前方に小隊規模のガリア軍！
((:: :;; (´・ω・)っ ;;;; ; :))
((;;; (っ ,ｒ どどどどど・・・・・
i_ノ┘
､,,-‐'"^￣⌒⌒'ヽ-､,
,,r^´ ^ヽ、
r'´ ^ヽ,
,f´ ,r ､ ､,r-ｨ )
( >‐'~_,..; 、 "-t_,ﾉ､ i ）
ζ .／ﾉ ζ '´´__ヾ;_ ιrﾉ ｝
( | ｧ ! /´ (_u_｀ ､_;;ﾆ｝ /
｛. lゝ｛ ｀) ,,_ ',u_,｀./ ﾉ
ヽ ヾ "´ ｀j ｲノ´
｀ヽ,, ノ´i '"´ |
/ l ――‐-､ j なに！？
,r‐ﾒー―‐- ､,,__ ､..,,__ /
/ /-､,,__ ／
/ /｀"' ‐ ､｀,'‐-､r_'´
＿_ ,,.. --―‐ ''"~＾ ' ‐- ､ ,, ＿ / |. | l'-r'!
. _r'"―- ､ ヾ､＿＿＿__ ´｀''‐-､,, / /./ |
/ ｀~~"'-‐'"´ ￣｀' ‐-､, ｀~ヾ!_,, .!,,_
ヽ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀'ヽ､,_
＼ ､―--- ､ ,,,_ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀ヽ､r-､_
l ヽ ｀"''-､ ｀ヽ、ヽヽヽ /~￣｀"''-､ヽl lﾄi
| ヽ-- ､ ..,,,_ ! ｀'ヽヽヽ_/ ,,＿ ___ , l l l.|
| ｀"''―' ヽヽヽ | ｀l ''t'ヽ,
l i .i. i '=---―‐' l |
l l. l l | |
┏━━━━━━━━━━━━━┓
トリスタニア第107銃兵中隊長
┗━━━━━━━━━━━━━┛
282 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:32:22 ID:NBPW7P9L [6/86]
､,,-‐'"^￣⌒⌒'ヽ-､,
,,r^´ ^ヽ、
r'´ ^ヽ,
,f´ ,r ､ ､,r-ｨ )
( >‐'~_,..; 、 "-t_,ﾉ､ i ）
ζ .／ﾉ ζ '´´__ヾ;_ ιrﾉ ｝
( | ｧ ! /´ (_u_｀ ､_;;ﾆ｝ /
｛. lゝ｛ ｀) ,,_ ',u_,｀./ ﾉ
ヽ ヾ "´ ｀j ｲノ´
｀ヽ,, ノ´i '"´ |
/ l ――‐-､ j
,r‐ﾒー―‐- ､,,__ ､..,,__ / ……騎馬（メイジ）は？
/ /-､,,__ ／
/ /｀"' ‐ ､｀,'‐-､r_'´
＿_ ,,.. --―‐ ''"~＾ ' ‐- ､ ,, ＿ / |. | l'-r'!
. _r'"―- ､ ヾ､＿＿＿__ ´｀''‐-､,, / /./ |
/ ｀~~"'-‐'"´ ￣｀' ‐-､, ｀~ヾ!_,, .!,,_
ヽ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀'ヽ､,_
＼ ､―--- ､ ,,,_ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀ヽ､r-､_
l ヽ ｀"''-､ ｀ヽ、ヽヽヽ /~￣｀"''-､ヽl lﾄi
| ヽ-- ､ ..,,,_ ! ｀'ヽヽヽ_/ ,,＿ ___ , l l l.|
| ｀"''―' ヽヽヽ | ｀l ''t'ヽ,
l i .i. i '=---―‐' l |
l l. l l | |
＿＿＿＿
／ ＼
/ / ＼ ヽ
| /＼ | 1騎です。兵は従兵（随伴兵）の他に槍と銃が半々。
ヽ /￣＼ / . 衛士に傭兵隊を加えた将校斥候と思われます。
,,.....イ.＼ /
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ ､
| ＼/ﾞ（__)＼,| i |
＞ ヽ. ハ | |｜
283 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:33:16 ID:NBPW7P9L [7/86]
, -'´￣´¨ｰ､
／ _,ﾊﾊ ､ヽ 将校斥候か…… だがいくらなんでも突出し過ぎだろう。
f ,r'´ ,こ_ヽ孑ﾊ いくらガリア領とはいえ、このあたりはもう我が勢力圏だぞ？
__j { _,ノ,_,== 廴り､_ . まあ連続的な壁（戦線）を形成する程の兵なんてお互い存在しないから、
, イ__ﾍ.__l,'_ｼt_,_, }/ l ＼ 「穴だらけ」と言ってしまえばそれまでだが……
/|__｣, -‐'-､イ ｔ:､ r'´ ／-' ＼
/ r'-､ー-､辷⌒ヽ､彡ｙ'´ --r―‐‐ゝ
| _/ｰｲ´下二.ノ ヽ／ ／_￣￣ヽﾊ
//{ ノ ,ノlー- ､＿_／ヽl /-'´ ￣ ｜
|/ ヽ-ｶ´ l/// , -f /
l'＼＿_｣l //ﾊ ／ ＼__ |/
/ | _,l l |｜/ ｌ /
, -- ＼ ｌ l | | !~ヽ l /
/ ヽ __,ノ_ー―‐- ､ヽ ／|
l i ＼ ヽ{￣´ゝ´ ヽ､__、 /´__/
l ＼ | l ゝ-'-------,.二弐_｣〉
＿＿＿＿＿
／ ＼
/ ／ ＼ ヽ
| ／ヽ |
| ／￣丶 .| かなり勇敢な方のようですな。
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
284 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:33:48 ID:NBPW7P9L [8/86]
､,,-‐'"^￣⌒⌒'ヽ-､,
,,r^´ ^ヽ、
r'´ ^ヽ,
,f´ ,r ､ ､,r-ｨ )
( >‐'~_,..; 、 "-t_,ﾉ､ i ）
ζ .／ﾉ ζ '´´__ヾ;_ ιrﾉ ｝
( | ｧ ! /´ (_u_｀ ､_;;ﾆ｝ /
｛. lゝ｛ ｀) ,,_ ',u_,｀./ ﾉ
ヽ ヾ "´ ｀j ｲノ´
｀ヽ,, ノ´i '"´ | はっ、「勇敢」ね。ものは言いようだな。
/ l ――‐-､ j . そんなやつを斥候に使うとは、
,r‐ﾒー―‐- ､,,__ ､..,,__ / . ガリア軍の連中もなにを考えているのやら。
/ /-､,,__ ／
/ /｀"' ‐ ､｀,'‐-､r_'´
＿_ ,,.. --―‐ ''"~＾ ' ‐- ､ ,, ＿ / |. | l'-r'!
. _r'"―- ､ ヾ､＿＿＿__ ´｀''‐-､,, / /./ |
/ ｀~~"'-‐'"´ ￣｀' ‐-､, ｀~ヾ!_,, .!,,_
ヽ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀'ヽ､,_
＼ ､―--- ､ ,,,_ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀ヽ､r-､_
l ヽ ｀"''-､ ｀ヽ、ヽヽヽ /~￣｀"''-､ヽl lﾄi
| ヽ-- ､ ..,,,_ ! ｀'ヽヽヽ_/ ,,＿ ___ , l l l.|
| ｀"''―' ヽヽヽ | ｀l ''t'ヽ,
l i .i. i '=---―‐' l |
l l. l l | |
＿＿＿＿
／ ＼
/ / ＼ ヽ
| /＼ | とはいえ、（「魔法が使える」「教育を受けている」分）兵の斥候より万倍マシです。
ヽ /￣＼ / 生残性も、索敵力も、なにもかも。
＼ /
,ｒ''"´l￣´ ::ﾄ､
/ ｒ ｀ー'''" ヽ
L_,ｌ ､＿,!
| | | l
285 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:34:29 ID:NBPW7P9L [9/86]
＿
, -‐ ''"'´ ｀￣ヽ-､_
, '"´ ｀ヽ,
,r ' ! ﾉ,ノl,rレ-' ノｰ-､,. ＼
. r' _.バ' ´ ,__ ヽi、 ヽ
. r / ,.._､_ ,,.. ' _. ｀ヽ l ! i、
i' ｲ 〃, ‐丶 '"｀ﾞ ' '⌒,, `l |、
i" { ,, r ,._ ,. ､ ) "'' ﾘﾉ !.|
{ /ヽ' ﾉ `´'ｰ‐ r' ﾉ´i'
} k｛ , ´ ,.-‐' ￣￣｀`丶､,､ ゞ｀ﾌ !
ヽｉ, Y ├'´ー-｀ｰ '' ´ ` 'ー-} .Y´/ 兵にもよりけりさ。ビップデ最先任。
ヾ,i ! / |´ 貴様は別だ。
l ＼ ,.--―‐.､ , ' .l
. _,i `丶､ ＿_ ,,.- ' /
f ､ヽ , /
| ｀ヾ､ _ 丶､,. ... _/ |
. l ＼,＿＿＿__,..､‐' "´ .|
､! ｢ｰ―┐|┌―‐┤ |
＼ | | | | | |'´L,_
｀'ｰ- ‐┘ | | | |＿__, -‐' ￣ 'ｰ-
｀ﾞ ｰ- ､_| | |__, -‐'
| | |,. -‐'"
＿＿＿＿
／ ＼
/ / ＼ ヽ
| /＼ | 光栄です。
ヽ /￣＼ /
＼ /
,ｒ''"´l￣´ ::ﾄ､
/ ｒ ｀ー'''" ヽ
L_,ｌ ､＿,!
| | | l
286 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:35:13 ID:NBPW7P9L [10/86]
_,. - '⌒ ￣￣`ー ､_
_／ ＼
ｒ'´ ヽ
. ｒ' ', （それにそういうやつは、報告に多分の「主観」「願望」「妄想」を含める。
. f ﾉ､ｉ r､,ｨ)_, ｒ , ､ . 事実だけ聞き出そうにも、そうなると無視されたと露骨に不満に思う……
. ! ､ ｒ'ﾞ ` ｀丶ｊ , ! 実にタチが悪い。俺なら絶対に使わんな。）
! {｀,==､_ ,. ==､_ ゝ、 )｝ｌ
ヽ ! ,-､ ,_ ` ﾐ、 ,. ､ ノ ﾉ それはそうと、例の件を考えてくれたか？
{ヽ _ｒ; r; ) 〉 ｆ ｒ､ ｉ､､,ﾉ/ 貴様をこのまま傭兵で終わらせるのは惜しい。
ｿ ｒ' '' ''′ ヽ ｝ﾚ ﾉ_,イ
. ｉ ヽ.. -‐-ﾞ ヾノ ／ .〉＼
! ／ ヾ丶､
丶 ､_ ／ / ` ､
＼ ￣` _,. '´ / ＼
ｌ`ｒ､ー ' _,r < ／ ＼
ヽ! ミTＦﾆニ´ 1 ／ _＿
､､ ｌ ｌ ｌ ｣__ ,. '´ _,. -‐ '"￣
ｌ ヽ┼l┼ ‐'´ ／
| ｌ ｌ ｌ ／
ｌ ｌ ｌ ｌ ／
| ｌ ｌ l ／
|
|
|￣￣￣￣ヽ
| ＼ ∪ | は…… できれば今しばらく。
|＼ │
|￣＼ ∪ | （例の件──御親兵への取立て推薦のことか。
| ／ 以前に何回かあった、既に子もあるような後家への婿入りではなく、
|￣￣￣ ＼ 一家をあらたに、か……）
(⌒ー─' ）
287 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:36:04 ID:NBPW7P9L [11/86]
_,. - '⌒ ￣￣`ー ､_
_／ ＼
ｒ'´ ヽ
. ｒ' ', （それでもなお、ということは──）
. f ﾉ､ｉ r､,ｨ)_, ｒ , ､
. ! ､ ｒ'ﾞ ` ｀丶ｊ , ! わかった。だが、そう待てんぞ？
! {｀,==､_ ,. ==､_ ゝ、 )｝ｌ それに貴様の年齢を考えれば、これは最後のチャンスだ。
ヽ ! ,-､ ,_ ` ﾐ、 ,. ､ ノ ﾉ . いい返事を待っている。
{ヽ _ｒ; r; ) 〉 ｆ ｒ､ ｉ､､,ﾉ/
ｿ ｒ' '' ''′ ヽ ｝ﾚ ﾉ_,イ
. ｉ ヽ.. -‐-ﾞ ヾノ ／ .〉＼
! ／ ヾ丶､
丶 ､_ ／ / ` ､
＼ ￣` _,. '´ / ＼
ｌ`ｒ､ー ' _,r < ／ ＼
ヽ! ミTＦﾆニ´ 1 ／ _＿
､､ ｌ ｌ ｌ ｣__ ,. '´ _,. -‐ '"￣
ｌ ヽ┼l┼ ‐'´ ／
| ｌ ｌ ｌ ／
ｌ ｌ ｌ ｌ ／
| ｌ ｌ l ／
|
|
|￣￣￣￣ヽ ありがとうございます。
| ＼ ∪ |
|＼ │ （すごいチャンス、なんだろうな。
|￣＼ ∪ | 正直、推薦自体は通るか半々…いやそれ以下だろうが、
| ／ その実績で跡継ぎのいない家でもかなりいい家に婿入りできるだろう。
|￣￣￣ ＼ . 将来の心配どころか、俺の子を跡継ぎにできる。）
(⌒ー─' ）
288 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:38:16 ID:NBPW7P9L [12/86]
´￣￣￣￣￣￣＼
/ ／ ＼ 丶 （だが……）
│ ／＼ .|
| ／￣￣＼ | それで、敵の件ですが──どうします？
＼ ／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
_,,..,_,..; __
,,-: '" ｀'ｰ‐┐ _
/'´ ´ <
_/" ｀ヾ （だとすれば少々厄介だな。とはいえ、無視もできん。）
r' _ , ）
/ _,／´,;;..､ヾr'7 _, 〉 決まっている。歓迎してやろうじゃないか！
!' ,.' "´,＿ヾ.､.; ´ｰr' ,. / ──おい、後続の衛士中隊の隊長殿にもお知らせしろ。(*1)
ｼ ,:-‐､ r'' 〈o__ヾ.､ﾉ; _ ,,,,;'┐ ,.ｲ ...:;;;;iii
〈 .i )､ﾉ ｝. ｀'' ﾞ｀ﾞ ,,:: r｡ヽ｀/ r'´ /
ヽ;|´ !;.ヾ'~ ._ ヾ';:/r '´ /
,,..-/ヽ' ,.. -‐:､_ ‐'' .i .::;;!! r=========-､ / /
/ ￣__~" ''ｰ-､'`'^-‐､｀_ -､ | | | ヾ| / /
/ /<>=,<>‐7 r=ヽ.,,__ ﾍ l 〃、__ |. l .|.L,__ / /
. / ｀"" ''‐‐=:-r'｀￣ ''_l ,!__ ,,ｼ .／ヾ､>、｀ ヽ、 ! ヽ----- ､i.|'‐､ヽ / /
┌｀''"￣''"~´ ／"＝ ＿,,ヾ、 //. ヽ ヾ=-ﾍ￣_,, '''' ' ´ ヽヽ/ /
|、 ./ _,,... -ﾍ,,___ ‐''´ ｀ﾞ''-､, ヽ ;: ｀'~; ｀ヽ､..,,＿ ヽ/ /
. | / ,,. -‐''´ / ヽ、 ; ,' ;' , -'" ￣ ﾞ'ｰ､_
l / ／.´ / ヽ, ,'. , '. , '´ '" ｀ﾞ''ｰ-､,_
l i ／ i ヽ" ,;:'´, '´ ,,..-‐''"´,,..-'"
l. |,/ l ﾄ ､..__ , ' '´ ,-',. '"´
l. | | ,,;:: ''´ .l_ ,' , ' ~
|. '' __,,,..... -‐''ｰ 'ヽ、 .',. ,'
＼ '
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
──そう不敵に笑うと、中隊長は鎧の紐を締めた。（*2）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
※1 傭兵中隊長（大尉相当）より衛士中隊長（少佐～中佐相当）の方が格上。
※2 傭兵隊の士官には専属の鎧持ち等がいない（＝積極的な至近戦闘を想定していない）ため、
武装は剣の他はせいぜい短槍のみで、鎧も軽装のものを身に着けている程度。
なお行軍中は（基本的に）常にこれらの装備で常に身を固める形となるため、
本来ならば馬以上に着ている本人が堪ったものではない筈だが、
決戦戦力として魔法を極力温存せねばならない衛士とは異なり、
軽度とはいえ「重量軽減」や「換気」等の魔法を常用できるため可能。
（ちなみに馬の方は、標準駄載重量が本人（70㎏）・鎧および装具一式（30㎏）、武器その他装備（30㎏）約130㎏。
多めに見積もっても150㎏未満と、歩兵に随伴する程度ならまあなんとか許容範囲内──旧軍の貧弱な軍馬でも
120㎏前後の荷を駄載していた──である。この1/3も軽減してやればある程度の戦闘機動すら可能であろう。）
289 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:38:50 ID:NBPW7P9L [13/86]
┌──────────────────────────────────────┐
.........:::::::::::.... .......
＿＿＿＿ .... .........::::::::::...r‐ ' _ノ.
. ／ ＼ .... .........::::::::＿ ) (_
/ ヽ.. ..... ......:::（⊂ﾆﾆ⊃)
. | | ..... ......: ::::｀二⊃ﾉ 傭兵稼業、戦場生活も早10数年……
. ＼＿＿_ /..... ......: :::: （( ￣ 好き勝手に、気侭に生きてきた。
r'ﾆﾆヽ._＼＿.／.. ..... ......: :::::: ;; たくさん人を殺してきた。
r':ﾆニ:_`ｰ三`:く._ [l、. . ──そんな俺に、平穏で窮屈な生活なんて
／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞ ／,ｨつ 今更できるのか？
. /: : : : : : : : / : : : ヽ＼ ,∠∠Z'_つ
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ. / .r─-'-っ
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l / ）:::厂 ´
|:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l /￣｀Y´
. |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :
|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ﾞ/
ただいま場面転換中…
しばらくお待ちください .
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└──────────────────────────────────────┘
290 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:39:47 ID:NBPW7P9L [14/86]
────ガリア軍将校斥候隊。
∧∧,,）～ ∧∧,,）～
(ﾟへﾟ；),) (ﾟo ﾟ；),)
＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
∧∧,,）～ ∧∧,,）～
(ﾟーﾟ；),) (ﾟ- ﾟ；),)
∧∧ ＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
(ﾟｰ ﾟ*) ∧∧,,）～ ∧∧,,）～
__ﾊﾊと i:i:i (ﾟへﾟ；),) (ﾟo ﾟ；),)
('＿ﾟ ﾐヽ,,,ヽ～ ＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
ヽ "Ｕ´）ミ ∧∧,,）～ ∧∧,,）～
<^|￣< (ﾟーﾟ；),) (ﾟ- ﾟ；),)
＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
∧∧,,）～ ∧∧,,）～
(ﾟへﾟ；),) (ﾟo ﾟ；),)
＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
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今回発見された将校斥候はガリア軍の一聯隊長が派遣したもので、
衛士班を中核に銃兵・槍兵各1個班を配属した30名ほどの小部隊(*)だった。
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※通常、衛士班は「衛士(騎乗)1・下士官1・傭兵3・従卒1」、銃兵・槍兵班は「下士官1・傭兵10」よりなる。
291 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:40:28 ID:NBPW7P9L [15/86]
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ |
i | 少尉殿、どうも深入りし過ぎのようです。そろそろ──
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
┏━━━━━━━━━━━┓
この隊の最先任下士官
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.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
＿∧,､ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l＿＿＿＿＿
￣`'`￣.| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ￣￣￣￣
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／ しっ、黙れ。ふむ、これは……
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
┏━━━━━━━━━┓
この隊の隊長（少尉）
┗━━━━━━━━━┛
292 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:41:05 ID:NBPW7P9L [16/86]
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ | ……？ 少尉殿、どうされました？
i |
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ ふん、どうやら見つかったようだな。
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉 ──ん？ その先に人の気配が多数……
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
293 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:41:29 ID:NBPW7P9L [17/86]
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉 これは…… 中隊……
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ . メイジの数から察するに傭兵中隊か。
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
|＼ /ヽ
| ＼ / | て
i ＼＿＿＿/ | て
ヽ,. | て
/ ＿ヽ,, ノ＿ |
i | なんですと！？
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
294 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:41:51 ID:NBPW7P9L [18/86]
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ | 危険です！ すぐに撤退しましょう！
i |
ヽ ﾉ￣| Ｕ/
> ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉 ばかもの、まだ何も手柄を立ててはいないではないか。
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ せっかく「行動の自由」が得られたのだぞ？
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／ まして直ぐそこに傭兵中隊だ。これを利用しないでどうする。
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
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＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
295 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:42:12 ID:NBPW7P9L [19/86]
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ Ｕ ＿ヽ,, ノ＿ | 少尉殿… まさか……
i |
ヽ ﾉ￣| Ｕ/
>Ｕ ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉 そのまさか、だ。
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ こいつらを叩き潰す。
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
296 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:42:32 ID:NBPW7P9L [20/86]
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. | いけません！ 無謀です！
/ ＿ヽ,, ノ＿ | 中隊ならば100名前後の数の筈、
i ||| | 対する我々はたった28名──
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ そのくらいの差、俺が埋めてやる。
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
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297 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:42:57 ID:NBPW7P9L [21/86]
|＼ /ヽ
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i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ | し、しかし、向こうにも士官（メイジ）が複数……
i ||| |
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ いても3～4人、それも傭兵中隊に回される程度の連中だぜ？
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／ 俺の力、知らん訳でもないだろう？
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
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298 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:43:23 ID:NBPW7P9L [22/86]
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ | た、確かに少尉殿は爵位持ち（准男爵）のお貴族、
i ||| | その中でも力のあるメイジ様です。
ヽ ﾉ￣| / ですが、その、万が一のこともあります。それに……
> ´ ￣ ｀ <
,..＿丶 ､_
,,.-‐ '"´: .: : .: : ＼:.＼
,. '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.＼
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠
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/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.／ﾝ=、 |:.:.:.:./|:.:.:.:.:i:.:.:!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／!/／ｨ'jTヾｉ:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
/:.:.:.:.:.:.f⌒ｉ!:.l/ ￣ ｌ／ ｨj'!|:.:.:.:.:j ヽ
/:.:.:.:::::::::.!｛r ﾍ| 丶´:!:.:／
. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ それに、何だ？ 言ってみろ。
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 /
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
, >:::::::::::::::::::::::::i | i ／
,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
299 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:43:56 ID:NBPW7P9L [23/86]
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/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／!/／ｨ'jTヾｉ:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
/:.:.:.:.:.:.f⌒ｉ!:.l/ ￣ ｌ／ ｨj'!|:.:.:.:.:j ヽ
/:.:.:.:::::::::.!｛r ﾍ| 丶´:!:.:／
. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ …………
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 /
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
, >:::::::::::::::::::::::::i | i ／
,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
|＼ /ヽ
| ＼ / |
： i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. | ：
/ ＿ヽ,, ノ＿ | はっ、そ、その、我々はあくまで斥候……
： i ||| | . 任務は偵察…… こ、これは越権……
ヽ ﾉ￣| / い、いえ！ 命令違反ではないかと…………
> ´ ￣ ｀ < ：
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
話を聞く少尉の目が険しくなる。
ここハルケギニアで将校（貴族）の眼光に逆らえる下士官兵（平民）など、存在しない。
下士官の言葉の語尾が弱まっていく。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
300 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:45:04 ID:NBPW7P9L [24/86]
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/:.:.:.:.:.:.f⌒ｉ!:.l/ ￣ ｌ／ ｨj'!|:.:.:.:.:j ヽ
/:.:.:.:::::::::.!｛r ﾍ| 丶´:!:.:／
. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ 心配するな、「およそ兵戦の事たる独断を要するものすこぶる多し」だ。
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 /
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
, >:::::::::::::::::::::::::i | i ／
,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
|＼ /ヽ
| ＼ / |
： i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. | ：
/ ＿ヽ,, ノ＿ | はっ、いくさにおいては臨機応変、独断の必要が非常に多く、
： i ||| | 独断は必ずしも軍の規律に反するとは考えられません！
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ < ：
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
地球では「若い将校など古参の下士官に頭が上がらない」「その一睨みで沈黙する」などというが、
少なくともハルケギニアではその常識はまったくと言っていいほど当て嵌まらない。
それは単に「出生身分が上」「階級が上」というだけではなく、士官と下士官兵の間には
それだけの「力の差」が、単なる腕力に留まらない「絶対的な差」が存在するからである。
……その力たるや、およそ個人の腕力レベルなんてものではない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
301 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 13:45:07 ID:zLvUkd4a
下士官弱いなぁｗ
302 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:46:26 ID:NBPW7P9L [25/86]
,..＿丶 ､_
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/:.:.:.:.:.:.f⌒ｉ!:.l/ ￣ ｌ／ ｨj'!|:.:.:.:.:j ヽ
/:.:.:.:::::::::.!｛r ﾍ| 丶´:!:.:／
. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ 分かっているなら良い、やってくれるな。
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 /
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
, >:::::::::::::::::::::::::i | i ／
,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
|＼ /ヽ
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i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ |
i ° °|||| はっ！
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
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だから下士官も、兵も、たとえその士官が人間的にも指揮官的にも無能だったとしても、
従わざるを得ない。それ以上に、頼りにせざるを得ない。
何故なら、魔法の支援無しで魔法の支援を受けた相手と戦うなど、自殺行為もいいところだからだ。
この様に一見近代的な軍制は、だがその内実は「封建制という酒を新しい皮袋に移した」だけ、
見た目だけのものに過ぎなかった。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
303 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:47:57 ID:NBPW7P9L [26/86]
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. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ なに、楽な仕事だ。
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 /
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
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,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
|＼ /ヽ
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i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ |
i ° °|||| はっ、楽な仕事であります！
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
──だがそれでもなお、魔法はその巨大な欠陥を補って余る恩恵（戦力）を与えていた。
仮に本家「大陸軍」（ラ・グランド・アルメ）が総力を挙げたとしても、
トリステイン一国にすら敵わないだろう。いや、普仏戦争時のプロイセンですら、だ。
空軍を用いずとも、彼らは（少なからぬ影響を与えるだろうが）粉砕される。
攻撃力・防御力はもとより機動力も、索敵・通信能力も、輸送力すらも……
およそなにもかもが違い過ぎるのだ。
これに空軍力まで加われば、打ち破れるのは第一世界大戦時の列強くらいのものだろう。
（列強、である。これが同時期の欧州の中小国なら互角どころか返り討ちだ！）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
304 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:49:14 ID:NBPW7P9L [27/86]
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. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ よしっ、前進！
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 / . 敵の中隊を打ち破り、手土産に中隊長でも捕虜にして凱旋だ！
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
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. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
ただいま場面転換中…
しばらくお待ちください .
Now loading... .
└──────────────────────────────────────┘
305 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:51:40 ID:NBPW7P9L [28/86]
────トリステイン軍、トリスタニア第107銃兵中隊。
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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（Ｘ）三三三三三|￣|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三|￣|三三三三三三（Ｘ）
（Ｘ）三三三三三| |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三| |三三三三三三（Ｘ） ← 土壁
（Ｘ）三三三三三| |三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三| |三三三三三三（Ｘ）
（Ｘ）三三三三三|＿|三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三|＿|三三三三三三（Ｘ）
:;; ;::; :; :;:; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; :;:; ;:; :;:; :; :; :; :; :; :; :; :;
:; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :; ::; ;:; :;:; :; :
306 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:52:48 ID:NBPW7P9L [29/86]
´￣￣￣￣￣￣＼
/ ／ ＼ 丶
│ ／＼ .| 中隊長殿、あれを。
| ／￣￣＼ |
＼ ／
, -‐ (_).ヽ ｨヽ
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`ヽ | l
､,,-‐'"^￣⌒⌒'ヽ-､,
,,r^´ ^ヽ、
r'´ ^ヽ,
,f´ ,r ､ ､,r-ｨ )
( >‐'~_,..; 、 "-t_,ﾉ､ i ）
ζ .／ﾉ ζ '´´__ヾ;_ ιrﾉ ｝
( | ｧ ! /´ (_u_｀ ､_;;ﾆ｝ /
｛. lゝ｛ ｀) ,,_ ',u_,｀./ ﾉ
ヽ ヾ "´ ｀j ｲノ´
｀ヽ,, ノ´i '"´ |
/ l ――‐-､ j 若者（ばか者）、だな。
,r‐ﾒー―‐- ､,,__ ､..,,__ /
/ /-､,,__ ／
/ /｀"' ‐ ､｀,'‐-､r_'´
＿_ ,,.. --―‐ ''"~＾ ' ‐- ､ ,, ＿ / |. | l'-r'!
. _r'"―- ､ ヾ､＿＿＿__ ´｀''‐-､,, / /./ |
/ ｀~~"'-‐'"´ ￣｀' ‐-､, ｀~ヾ!_,, .!,,_
ヽ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀'ヽ､,_
＼ ､―--- ､ ,,,_ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀ヽ､r-､_
l ヽ ｀"''-､ ｀ヽ、ヽヽヽ /~￣｀"''-､ヽl lﾄi
| ヽ-- ､ ..,,,_ ! ｀'ヽヽヽ_/ ,,＿ ___ , l l l.|
| ｀"''―' ヽヽヽ | ｀l ''t'ヽ,
l i .i. i '=---―‐' l |
l l. l l | |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
斥候でありながら、積極的な動きを見せる馬上のガリア軍衛士を見て、中隊長はそう吐き捨てた。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
307 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:54:21 ID:NBPW7P9L [30/86]
´￣￣￣￣￣￣＼
/ ／ ＼ 丶
│ ／＼ .| ……それを支えるだけの「力」がおありになるのでしょう。
| ／￣￣＼ | 貴族様方の自信は、裏打ちの無いものではありませんからな。
＼ ／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
､,,-‐'"^￣⌒⌒'ヽ-､,
,,r^´ ^ヽ、
r'´ ^ヽ,
,f´ ,r ､ ､,r-ｨ )
( >‐'~_,..; 、 "-t_,ﾉ､ i ） （確かにな……
ζ .／ﾉ ζ '´´__ヾ;_ ιrﾉ ｝ . ただメイジというだけで軍の中では踏ん反りかえれん。
( | ｧ ! /´ (_u_｀ ､_;;ﾆ｝ / だがあまり家柄が良ければ、或いは魔法に秀でていれば、
｛. lゝ｛ ｀) ,,_ ',u_,｀./ ﾉ . こんな無茶させる訳がない。要は「そこそこ」ってとこか。
ヽ ヾ "´ ｀j ｲノ´ . たかが傭兵、たかが傭兵中隊の士官と甘く見ているな。）
｀ヽ,, ノ´i '"´ |
/ l ――‐-､ j ふん、それ以上に俺達を甘く見ているのだろうよ。
,r‐ﾒー―‐- ､,,__ ､..,,__ / . ──デニム！ ジーン！ 魔法戦準備！
/ /-､,,__ ／
/ /｀"' ‐ ､｀,'‐-､r_'´
＿_ ,,.. --―‐ ''"~＾ ' ‐- ､ ,, ＿ / |. | l'-r'!
. _r'"―- ､ ヾ､＿＿＿__ ´｀''‐-､,, / /./ |
/ ｀~~"'-‐'"´ ￣｀' ‐-､, ｀~ヾ!_,, .!,,_
ヽ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀'ヽ､,_
＼ ､―--- ､ ,,,_ ｀ヽ 、 ヽヽヽ ｀ヽ､r-､_
l ヽ ｀"''-､ ｀ヽ、ヽヽヽ /~￣｀"''-､ヽl lﾄi
| ヽ-- ､ ..,,,_ ! ｀'ヽヽヽ_/ ,,＿ ___ , l l l.|
| ｀"''―' ヽヽヽ | ｀l ''t'ヽ,
l i .i. i '=---―‐' l |
l l. l l | |
308 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:55:38 ID:NBPW7P9L [31/86]
────ガリア軍、斥候隊。
|＼ /ヽ
| ＼ / | て
i ＼＿＿＿/ | て
ヽ,. | て
/ ＿ヽ,, ノ＿ | 敵は既に陣地を構築し、待ち構えています！
i |
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ ふん、中隊正面を腰までの土壁で守り、
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉 その前方50パッシス（75m）は魔法で泥地化、か。
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ 兵学の初歩の初歩だな。
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
一見ただの草原。だがそこは、魔法により膝まで浸かる粘性の泥地となっていた。
迂闊に突撃すれば、足をとられて集中攻撃を受けるだろう。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
309 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:56:38 ID:NBPW7P9L [32/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
そしてこの衛士が言うように、こんなものは初歩の初歩、
これよりえげつない足止め方法を通り越した軍陣魔法（広域の罠魔法）などいくらでも存在する。
これらの広域魔法を部分的にでも無力化しないことには、傭兵はどうしようもない。
故にまず、これを解呪しようとする側と維持しようとする側の魔法合戦からいくさは始まる。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,..＿丶 ､_
,,.-‐ '"´: .: : .: : ＼:.＼
,. '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.＼
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠
/ . .:.:.:.:/:.:.:／／i:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:｀i
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.／ﾝ=、 |:.:.:.:./|:.:.:.:.:i:.:.:!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／!/／ｨ'jTヾｉ:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
/:.:.:.:.:.:.f⌒ｉ!:.l/ ￣ ｌ／ ｨj'!|:.:.:.:.:j ヽ
/:.:.:.:::::::::.!｛r ﾍ| 丶´:!:.:／
. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ ′!´ キーストーン(*)は──あそことあそこと……あそこか。
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 / ま、この程度軽く解呪してやるよ。
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , '
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__ ※陣地魔法の展開・維持を助けるための補助具。
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/ 対象地にダミーと共に設置する。
, >:::::::::::::::::::::::::i | i ／ （設置数は対象地の面積や術の難易度により異なる）
,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
310 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:57:32 ID:NBPW7P9L [33/86]
────トリステイン軍、トリスタニア第107銃兵中隊。
/ ／|＼
/ |＿＿＿／ | ＼＿＿＿
| | | |
__| | ￣￣￣￣＼|／￣￣￣￣|
| | | ,-＿
| | | `＿,＼|／､＿'￣``
| | | `￣ﾟ ) ( ﾟ￣'
| | | ￣／ | ＼￣ ば、バカな！
|_ | | | あっさりキーストーンの位置を！？
| | `ー' それに、この魔力……
| ヽ ー----─
ヽ ヽ `二二二'
ヽ ヽ ー─
ヽ ヽ ─|￣￣|─
＼ ＼|||／
＼＿＿
┏━━━━━━┓
ジーン少尉
┗━━━━━━┛
／ ─
／ , ､ ／
/ ／/ ＼＿ |
/￣￣ / ￣/ /
l─ -､ / ＿＿ | |
| `─ ヽ,,- ,─'二二)ヽ | 敵の解呪魔法は魔力大！
| | `─' ,, ￣(__・ﾉ | | このままでは押し切られてしまいます！
| | (＿＿ )ー / |
| /彡/＿＿＿ ミ / ヽ
|( |ー─ﾉ ﾐ |
|ヽ＿ _￣￣ / ／
|￣|￣￣ |ー ─ ' ／
ヽ＿||| ／＿ ／
￣`─
┏━━━━━━┓
デニム少尉
┗━━━━━━┛
311 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:58:45 ID:NBPW7P9L [34/86]
r'~⌒ ヾ
_r"~ ヽ
/ '´ λ_
τ z,
ﾉ´ 〉
1' ζ
ﾚi , <´
. ｿ , i ﾉ ﾚ-ι'1_ﾉヮノν´ヾﾚ, ノ
｛ r' ,, -.､ ´ ,;'==;.L r'
ゝ Ξ - ''"_'＝-､ __ﾉ,,_∠_,,. |r '､ ちっ、俺も加わるしかないか。
. ヾ､r'~ヽ〈 ヽ!二' " .ヽ,゜‐,,,. |lｳ l . だが、こりゃあ片手間では無理だな。
| ﾍﾞl ｛. u ,,, ヾ. ""ヽ./ . ──ビップデ！ 後は頼んだぞ！(*)
ヽ ヽY u （ ,,.ﾉ i 俺は魔法に専念する！
r'＼-｀ ｀" ~´ ﾄ、
|.ヾ, ヽ､ _ ＿＿＿,,..ｨ i .r'┐
/´| ﾍ_ r< i＿__ ´ _,, / /ﾍ＼,=.､
l' ~'. ∧ .V |~ ' --i | ／ i/ .ii/ﾊ ヽ｀ﾄ rヽヵ_
,, r' 7 | .! ヽ | | ト ､,,... ----- '-'´ハ ,/ｲ ! |. ＼ L＼
, r' ~´,, -ヶ. ! |ヽ | | ,,／ | ∧ ! | L|_|_｝､
＿／_ r'´ |. !. | . ＼.| !｀' ―-- ､ =／. | 〈. | !. |／´ | ＼
,,r'´＼＼ | ! |. ｀〉 /.＼ 、 | ﾉ || ! | | |
＼ ＼ヽ ＼＿,--､| | ヽ.ヽ ＼ | ! |. ! | | ヽ
＼,, イ´ | | ＼ヽ ＼ | ﾉ | ! | | |
´￣￣￣￣￣￣＼
/ ／ ＼ 丶
│ ／＼ .| はっ！
| ／￣￣＼ |
＼ ／
／ ＿＿|__＿
| ｌ.. ／l `l
ヽ 丶-.,／ |__ 命令権 _|
/`ー､＿ﾉ ／￣￣￣￣／
※ 本来なら中隊本部にいる筈の中隊最先任下士官と補給係下士官は（下士官が一人しかいない）各小隊に回され、
代わりにドキュオが事実上の「中隊最先任下士官」として振舞っている。
これは新設された中隊であるため配属された下士官がみな同年代の上に経験も浅く、
「最先任」と呼べる存在がいないため中隊長が下した判断である。
（命令を発するのはあくまで中隊本部班であり、ドキュオは中隊長の命令を「汲んで」「伝えている」だけ、という理屈。）
312 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 13:59:24 ID:On13qaX6
士官の元ＡＡが分からないので有能無能の判断がつかないｗ
魔法の実力はありそうだけど
313 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 13:59:30 ID:NBPW7P9L [35/86]
,, -‐ ､
/' ヽ
./ i
/ ...........i
／￣￣￣￣￣￣ / ..:::::::::::::::|
| / ::/ ..::::::::::::::::::l
| :::./ ..::::::::::::::::::::! よしっ、各小隊に伝達！ 中隊撃ち方準備！
| ／＼ / .::::::::::::::::::::/ 隊長方の支援だ、派手にやって向こうの集中を乱してやれ！
＼ /￣￣/ .:::::::::::::::::::/
|. . .／ .:::::::::::::::::::/
,. ‐'"´ `'‐,r''"~ .:::::::::::::::::／
..:.／,. -‐‐- ､ l′ ..:::::::::::::／|
:,' ／ !.:::::::／:i..:..l
r ､ / !::::::::::: i..:..i
l .......`:i i !:::::::::: ﾞ､:.i
! ::::::::::/ i i:::::::::: ヽ:i
.! ::::::::/ i .....i::::::::::: ヽ
.ヽ ::::::| `､ `､ .....::::::::::::l:::::::::::: `,
/ ＼:::l. `､ ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: /'''ー─----､
`ヽ `､ .::::＼:::::::::::::::|::::::::: /,, ,. ‐;''
∧
<∧:::::::::]∨
（ ・∀・）||
〈＿j::Y:i~Ｏ はっ！
l::::::::,:::::l ||
（＿_ﾊ＿）|
┏━━━━━━┓
ラッパ手
┗━━━━━━┛
314 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:00:09 ID:NBPW7P9L [36/86]
/
,. ､ / ／
,.〃´ヾ.、 / ／ ♪
／ |l ', / ／
,､ ,r'´ ||--‐r､ ',
l.l. ,..ィ'´ l', '.j '. ttp://www.youtube.com/user/shishimaru1214#p/u/27/8GnMUvASQUU
'r '´ ラッパ ',.r '´ !| ＼
l! ....:.:.:.:.:.:ヽ､ ,ｌ ＼ ♪
ゝ､.,_ ---‐‐‐----ゝ､ノ
| |
.| |
| |
| |
| |
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| |
| |
.| |
315 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:00:47 ID:NBPW7P9L [37/86]
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∥∧∧ ∥∧∧ ∥∧,,∧ ∥∧,,∧. ∥∧∧ ∥∧∧ ∥∧∧ ∥∧,,∧ ∥∧,,∧. ∥∧∧
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｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ . ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ .
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｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ . ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ .
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∩・ω・｀)∩・ω・｀)∩・ω・｀)∩・ω・｀)∩・ω・｀) ∩・ω・｀)∩・ω・｀)∩・ω・｀)∩・ω・｀)∩・ω・｀)
∥ ∥ ∥ ∥ ∥ ） .∥ ∥ ∥ ∥ ∥ ）
｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ . ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ ｀ｕ-ｕ´ .
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ …………
| （__人__） Ｕ |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
316 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:01:43 ID:NBPW7P9L [38/86]
＿＿＿
／ ＼
／ノ ＼ u. ＼ ）） ｷｮﾛ
／ （●） （●） ＼
| （__人__） u. |
＼ u.｀ ⌒´ ／
ノ ＼
／´ ヽ
＿＿＿_
／ ＼
ｷｮﾛ （（ ／ u ノ ＼
／ u （●） ＼ （右も左も後ろも囲まれて、身動きがとれないお……
| （__人__）| それにすごい圧迫感なんだお！）
＼ u .｀ ⌒／
ノ ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
やる夫は落ち着かない様子で、先程から何度も左右に視線を動かす。
「身動きがとれない」は大袈裟だが、1/3パッシス間隔で密集しているため、
（操作する）手はともかく）足を動かす余裕……いや、「逃げ場」がない。
幾度も繰り返してきた隊形だが、初陣のプレッシャーで息もつまりそうだ。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
317 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:02:22 ID:NBPW7P9L [39/86]
～♪
＜ttp://www.youtube.com/user/shishimaru1214#p/u/27/8GnMUvASQUU
～♪
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 装填開始ィ！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
＿＿＿ _ て
／⌒三 ⌒＼ て ﾊｯ
／（ ○）三（○）＼ て
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
318 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:02:56 ID:NBPW7P9L [40/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ラッパと上官の声に我に返り、やる夫は慌てて火縄銃の装填を始める。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿
<|○|
＿＿＿ .| |
／ ＼. | |
／ ／ ＼＼| |
／ （●） （●） ＼..| （次はええっと……
| u （__人__） |.| ……お？ 考える前に手が？？？）
＼ ` ⌒ ´ ,／|||.|
. /⌒～"￣,￣￣〆⌒,|||..|,
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ | |
| ｀l⌒ | | ｶﾞｼｬｺッ
. | | | . | |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
とても落ち着いてとは言い難い精神状態での、一歩間違えれば危険な作業……
だが短期間とはいえ一日数百回も、それもつい昨晩までこなしてきた作業である。
頭は混乱しても体はなんとか覚えている。
『火皿の余分な火薬を吹き飛ばす』といった地味だが重要な手順まできちんとこなしていく。(*)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
※とはいえその染みこみ具合はまだまだ「浅い」。まだまだ訓練が必要だろう。
319 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:03:37 ID:NBPW7P9L [41/86]
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 構えーーーー！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼ （な、なんとか間に合ったお……）
| （●） （●） ＼
ﾉﾞ{◎}ri （__人__） U |.
ﾊ. `ｰ' ヽ ` ⌒ ´ ,／:
/lﾐト､ !､`- "::::::::::::::::::::.
/:l_丿:＼／:::＼:::::::::::::::::::::::
/:::::::::::::/::＼::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ ← 前列なので膝射
/:::::::::::::∧:::::::＼:::::::::::::::::::::::{
/::::::::::::/ ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|:::::::::::ﾉ ﾄ:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ
320 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:04:10 ID:NBPW7P9L [42/86]
～♪
＜ttp://www.youtube.com/user/shishimaru1214#p/u/33/xO-x0sZk-9c
～♪
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 火蓋を切れーーーーー ──撃てっ！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
_,,...._
r‐''iｒ'',.-, ） ＿＿ /｀`' ｧ
_,. , _,.!. ! (..ノ,.ｒ' / / / /
l lr',.´-ｧ i,,ｰ ' _,,,... ､. / ./ / ./
. l l ,.-' r'' _,,.. -‐ _,,ﾆ" -‐ ‐ ' / /'"! ／＼ /＿/
l l ／,.ｒ'i ./ !-‐ ''" / ／l `' ,. ' r‐‐r
. l l（ '-'ﾞノ '-- '´ '-‐' '‐-'
!,. - `'' ´
γ⌒σ
ノミﾉ `ゝ ノ⌒)
/〓/ v⊇ﾐ＝∩＝━━ Ξヾ ,,,)ゝ = = = = ・
（ ● ）ヽ丿 ヽ,,,,）
∠≡∧≡ヽヽ
〆／γ⌒σ
ノミﾉ `ゝ ノ⌒)
/〓/ v⊇ﾐ＝∩＝━━ Ξヾ ,,,)ゝ = = = = ・
（ ● ）ヽ丿 ヽ,,,,）
∠≡∧≡ヽヽ
〆／γ⌒σ
ノミﾉ `ゝ ノ⌒)
/〓/ v⊇ﾐ＝∩＝━━ Ξヾ ,,,)ゝ = = = = ・
（ ● ）ヽ丿 ヽ,,,,）
∠≡∧≡ヽヽ
〆／γ⌒σ
ノミﾉ `ゝ ノ⌒)
/〓/ v⊇ﾐ＝∩＝━━ Ξヾ ,,,)ゝ = = = = ・
（ ● ）ヽ丿 ヽ,,,,）
∠≡∧≡ヽヽ
〆／γ⌒σ
ノミﾉ `ゝ ノ⌒)
/〓/ v⊇ﾐ＝∩＝━━ Ξヾ ,,,)ゝ = = = = ・
（ ● ）ヽ丿 ヽ,,,,）
∠≡∧≡ヽヽ
〆／ / /
ヽゝ
321 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:06:23 ID:NBPW7P9L [43/86]
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
モクモク::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
(⌒;;;;,,.⌒）:::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: (;; ｀)⌒;;,,.⌒）
（⌒;;;;;⌒;ソ ⌒;;):::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::;;;;;:: (⌒;;⌒ヽ;; ｀)⌒;;,,.⌒
;;;; )(⌒;;ヽ;;｀)⌒;;,,.⌒）::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::(⌒;;;ソ ⌒)(⌒;;ヽ;;｀)⌒;;,,."）
⌒;ソ⌒;;;;'''）ヽ）;;;;;;;,,,,,,）ソ''⌒;;）⌒;ソ⌒;;;;!"'''）ヽ）;;;;;ｿ;;,,,,,,）ソ''⌒モクモク
⌒;;;;!"'''）ヽ）;;;;;ｿ;;,,,,,,）ソ;ソ⌒)(⌒;;ヽ;;;;;'''）ヽ）;;;;;;;,,,,,,）ソ '';｀)⌒;;;;'''）ヽ）;;;;;;;
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼
／ し （＞） （＜） ＼ （うへっ、すごい煙だお！）
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
322 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:06:39 ID:NBPW7P9L [44/86]
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 装填開始！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
＿＿＿ _ て
／⌒三 ⌒＼ て ﾊｯ
／（ ○）三（○）＼ て
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
323 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:06:50 ID:nB//sJp3 [1/3]
タイミングを合わせての一斉掃射なんだ？
銃口からの煙対策とはいえ、弾詰めのラグが怖いな。
324 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:07:44 ID:NBPW7P9L [45/86]
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 構えーーーー！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
＿＿＿_
／ u ＼
／ ／ ＼＼ （はっ、早い… 早いお、早すぎるお！？）
／ し （○） （○） ＼
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／ ｵﾛｵﾛ ﾓﾀﾓﾀ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
火縄銃の射撃間隔は1分間に2発。30秒で1発だ。
いくらカートリッジを用いているとはいえ、古兵ならまだしも新兵にはきつい、きつすぎる。
装填作業だけで精一杯、とても狙う暇なんてない。
（これは多かれ少なかれ古兵にも言えることである。）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
325 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:09:07 ID:NBPW7P9L [46/86]
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 火蓋を切れー──撃てーっ！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
_,,...._
r‐''iｒ'',.-, ） ＿＿ /｀`' ｧ
_,. , _,.!. ! (..ノ,.ｒ' / / / /
l lr',.´-ｧ i,,ｰ ' _,,,... ､. / ./ / ./
. l l ,.-' r'' _,,.. -‐ _,,ﾆ" -‐ ‐ ' / /'"! ／＼ /＿/
l l ／,.ｒ'i ./ !-‐ ''" / ／l `' ,. ' r‐‐r
. l l（ '-'ﾞノ '-- '´ '-‐' '‐-'
!,. - `'' ´
＿＿＿_
／ ＼
／ ／＼ （次はカートリッジを2発とっとこう……）
／ （●）＼
| Ｕ （__ﾉ）_ ＿＿＿＿＿__ ＿__ '"｀"'''"｀"'': ; . , _
＼ r‐┴――┴‐ﾆ￣￣￣￣￣￣￣|l = ｪｪ = ｪｪ = |l==l `─┌───」 . : ; . : ; _,;; "＝－
/ l /~TT´￣~／￣￣）―-―-―--'――――――'￣￣￣￣￣￣￣ "'' '"｀"'''"｀_
/ ＿＿＿＿＿／￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
いや、それどころか装填のことしか考えられない。
今のやる夫にとり、「引き金を引く」ということは「次の装填作業が始まる」ことでしかなかった。
当然、人を殺す罪悪感など更々ない。
……というか、ただ銃口を前に向けて引き金を引いただけだ。
狙っても的にすら当らないのに、命中のことなんて意識できる筈が無い。意識する暇なんてない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
326 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:10:04 ID:NBPW7P9L [47/86]
て
＿＿＿_ て
／ ＼ て
／ ＼＼
／ （●） ＼ ｽｶｯ
| （__ﾉ）_ ＿＿＿＿＿__ ＿__
＼ r‐┴――┴‐ﾆ￣￣￣￣￣￣￣|l = ｪｪ = ｪｪ = |l==l `─┌───」
/ l /~TT´￣~／￣￣）―-―-―--'――――――'￣￣￣￣￣￣￣
/ ＿＿＿＿＿／￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
そして──4発目に、「それ」がきた。
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327 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:11:49 ID:NBPW7P9L [48/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
周囲の轟音と煙で音や発砲煙の有無まではわからないが、確かに衝撃がなかった。
……ような気がする。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼ （ふっ、不発……？ 今、不発だったよね！？）
／ し （○） （○） ＼
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／ ﾀﾞﾚｶｿｳﾀﾞﾄｲｯﾃｸﾚｵ !
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
マッチロック（火縄銃）だろうがフリントロック（燧石銃）だろうが、
マスケット（前装式銃）の不発率は高い。およそ現代では信じられないほどに高い。
不発率10％など良好の部類であり、指揮官達は『投射火力は十挺中八挺』と心得ていた程だ。
（機械や火薬そのものの信頼性はもちろんだが、それ以上に『点火薬と装薬が別』という
構造上の問題や『保管・行軍中の火薬の劣化』、そして天候に大きく左右され、
ことに悪天候時の不発率は三割を超えた(*)という。）
──だからこそ、数を集める必要があるのだ。
この異状に高い不発率と低い命中率では、高度な訓練を施すよりも銃の数で補った方が早い。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
※悪天候と言っても雨の中ではない。（雨の日に至っては「お察し下さい」のレベル）
328 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:14:09 ID:NBPW7P9L [49/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
まあとにかく、このように銃兵にとって不発は日常茶飯事の出来事だ。
……と言っても、やる夫は（今回の射撃を入れてすら）まだ10発ちょいしか撃っていなかったが。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿_
／ u ＼
／ ＼ ／＼ （ええっと、不発の時は確か──）
／ し （＞） （＜） ＼
| ∪ （__人__） J |
＼ u ｀⌒´ ／
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
それでも経験はしているし、周囲の不発はその何倍も見てきた。対処法は知っている。
「直ぐに尾栓を抜き、銃尾から火薬を抜いた後に棒で弾を押し出す」だ。
……だが今は戦闘中、集団の中である。それはできない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
329 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:15:01 ID:NBPW7P9L [50/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
仕方なく点火薬をもう一度盛り、祈るように引き金を引く。
これでダメなら交代、或いは突撃まで指を加えて待機する他ない。
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＿＿＿_
／ ＼
／ ／＼ （頼む、頼むお……）
／ （●）＼
| Ｕ （__ﾉ）_ ＿＿＿＿＿__ ＿__
＼ r‐┴――┴‐ﾆ￣￣￣￣￣￣￣|l = ｪｪ = ｪｪ = |l==l `─┌───」
/ l /~TT´￣~／￣￣）―-―-―--'――――――'￣￣￣￣￣￣￣
/ ＿＿＿＿＿／￣
_,,...._
r‐''iｒ'',.-, ） ＿＿ /｀`' ｧ
_,. , _,.!. ! (..ノ,.ｒ' / / / /
l lr',.´-ｧ i,,ｰ ' _,,,... ､. / ./ / ./
. l l ,.-' r'' _,,.. -‐ _,,ﾆ" -‐ ‐ ' / /'"! ／＼ /＿/
l l ／,.ｒ'i ./ !-‐ ''" / ／l `' ,. ' r‐‐r
. l l（ '-'ﾞノ '-- '´ '-‐' '‐-'
!,. - `'' ´ て
＿＿＿_ て
／ ＼ て
／ ＼＼ （やった！）
／ （●） ＼
| Ｕ （__ﾉ）_ ＿＿＿＿＿__ ＿__ '"｀"'''"｀"'': ; . , _
＼ r‐┴――┴‐ﾆ￣￣￣￣￣￣￣|l = ｪｪ = ｪｪ = |l==l `─┌───」 . : ; . : ; _,;; "＝－
/ l /~TT´￣~／￣￣）―-―-―--'――――――'￣￣￣￣￣￣￣ "'' '"｀"'''"｀_
/ ＿＿＿＿＿／￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
──成功だ！ 運がいい！
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330 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:16:05 ID:NBPW7P9L [51/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
次の装填作業中、爆発音と共に隣のギャル夫が悲鳴を上げた。
不発に気付かず再装填を行い、装薬を圧搾した衝撃？で暴発したのだ。
さく杖が天に吹き飛ぶ。
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_,,...._
r‐''iｒ'',.-, ）. ＿＿ /｀`' ｧ
_,. , _,.!. ! (..ノ,.ｒ' / / / /
l lr',.´-ｧ i,,ｰ ' / ./ / ./
. l l ,.-' r'' / /'"! ／＼ /＿/
l l ／,.ｒ'i ./ / ／l `' ,. ' r‐‐r
. l l（ '-'ﾞノ '-- '´ '-‐' '‐-'
!,. - `'' ´
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ノ ） ＼ ヽ
〃 {_{ （ ○）}liil{（○）| i|
ﾚ!小§ （__人__） | ｲ━ ぎゃーーーッス！？
ﾚ § ヽ |!!il|!|!l| /|ﾉ ┃┃
/ ゜。 |ｪｪｪｪ|。゜ ∩ノ ⊃
(受＼ ∞ ∞ ／＿ノ
.＼ “ ＿∞∞＿ノ∞／
＼。＿＿＿＿ ／
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 何をやっている！？ この馬鹿もんがーーーーっ！
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
……きっと後でギャル夫はこっぴどく叱られることだろう。
だがそれでもなお運がいい。せいぜい腕を軽く痛めた程度、後で怒られる程度だ。
不発に気付かず装填作業を重ねていけば、その衝撃で脱臼するのはまだマシな方、
最終的にはその衝撃に銃身が耐え切れず破壊され、よくて失明、
悪ければ周囲も巻き込んで爆死である。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
331 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:17:20 ID:NBPW7P9L [52/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
5射後、一旦射撃が中止された。
既に「不発により二割近い銃が撃てなくなっていた」ことに加え、
「熱で銃が熱くなり、装填作業が危険となっていた」こともある。
だがそれ以上に「敵が圧倒的な小勢」である上、
今回の射撃目的が「単なる嫌がらせ」に過ぎないからだ。
（本格的ないくさなら、さすがにこの程度で止めたりしない。
銃は水でもかけて冷やせばいいし、不発は交替で処理すればいいだけの話だ。）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ 撃ち方やめーーーーっ
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
＿＿＿
／ ＼
／ .＼
／ _ノ ― ＼ ふーーーーっ
| （ー） （ー） Ｕ |
＼ （__人__） ｲ
／´￣ .ｨヽ|
〈 ￣ ‐- 、 i
.:｀ ｰi‐ -、_ ヽ | l
|| ヽ.て 〉 ..| l へたっ…
332 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:17:49 ID:NBPW7P9L [53/86]
.. ＿＿＿_ ,
／ ― -＼ -
. . ／ （●） （●） `
／ （__人__） ＼ そういやあんだけ撃ったけど……
| ｀ ⌒´ | 敵、どうなったろ？
. ＼ ／
. ノ ＼
／´ ヽ
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ::::::: ） #＼ ヽ
〃 {_{::::::: ノ ;;# ─ │i| いっぱいいっぱい撃ったっスからね～
ﾚ!小§ -==、:::::::'==-| ｲ ━ 全滅じゃないっスか？
ﾚ §:::::#;;:.（__人__） |ﾉ ┃┃
/::::::: ゜。 ::::`ー'ォ。゜::::∩ノ ⊃(⌒´）
(受＼ ∞..;;#:::∞ ／＿ノ ノ " ｹﾎｯ
. ＼ “;;;::..＿∞∞＿ノ∞／
＼。＿＿＿＿ ／
333 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:18:16 ID:PaSV5UoO [1/3]
んなわきゃぁない
334 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:18:26 ID:NBPW7P9L [54/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
目標は200歩（150m）先。
放った弾は、単純に計算して80挺×5射＝400発。
不発を考えても300発近く撃った計算になる。
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/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ ……ま、1発でも当ってればいいとこだろうな。
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ノ ） ＼ ヽ
〃 {_{ （ ○）}liil{（○）| i|
ﾚ!小§ （__人__） | ｲ━ ＿＿＿_
ﾚ § ヽ |!!il|!|!l| /|ﾉ ┃┃ ／ノ ヽ､_＼
/ ゜。 |ｪｪｪｪ|。゜ ∩ノ ⊃ ／（ ○）}liil{（○）＼
(受＼ ∞ ∞ ／＿ノ ／ （__人__） ＼
.＼ “ ＿∞∞＿ノ∞／ | ヽ |!!il|!|!l| / |
＼。＿＿＿＿ ／ ＼ |ｪｪｪｪ| ／
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
だがその程度では、この距離ではまず当らない。
……というか、当る要因が見当たらない。(*)
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※ここ数話を読んで、「当る」と思う方がどうかしている。
335 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:20:07 ID:58c86EmP
そう考えると嫌がらせにえらい金使ってるなｗ
まあ新兵の得がたい実戦訓練にもなってるけど
336 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:20:13 ID:NBPW7P9L [55/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
それでもなお、銃は剣よりも……弓よりも槍よりもなお実用的かつ強力な兵器だった。
何より、ハルケギニアにおける打撃兵科は銃兵ではない。
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＿, ＿, ＿ ＿ ＿ ＿, ＿ ＿
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| ＿| | ＿| | ＿| | ＿| | ＿| | ＿| | ＿| | ＿|
|＿| |＿| |＿| |＿| |＿| |＿| |＿| |＿|
∧,,∧ ∧,,∧ ∧,,∧
∧,,∧（・ω・´） ∧,,∧（・ω・´） ∧,,∧（・ω・´）
ε=━┓Ｏニ)< > ε=━┓Ｏニ)< > ε=━┓Ｏニ)< >
/ ノ lﾐl_, (ヾゝ ./ ノ lﾐl_, (ヾゝ ./ ノ lﾐl_, (ヾゝ
(o_o,ｲ ヽ´|(__) ﾉ~⌒）(o_o,ｲ ヽ´|(__) ﾉ~⌒.(o_o,ｲ ヽ´|(__) ﾉ~⌒）彡
ﾉ ヽ| |￣ノl ﾉ ﾉ ヽ| |￣ノl ﾉ ﾉ ヽ| |￣ノl ﾉ
/ /~ヽ ﾉ'''''''~ヽヽ＼ヽ_ ./ /~ヽ ﾉ'''''''~ヽヽ＼ヽ_ / /~ヽ ﾉ'''''''~ヽヽ＼ヽ_
ヽニﾌ|_| (_/ ヽﾉ ヽニﾌ|_| (_/ ヽﾉヽニﾌ|_| (_/ ヽﾉ
(_ヽ (_ヽ (_ヽ
337 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:20:31 ID:xqKSjuUX
ライフリング無きゃ真っ直ぐ飛べば御の字だなｗ
338 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:21:16 ID:NBPW7P9L [56/86]
────ガリア軍将校斥候隊。
∧∧,,）～ ∧∧,,）～
(ﾟへﾟ；),) (ﾟo ﾟ；),)
＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
∧∧,,）～ ∧∧,,）～
(ﾟーﾟ；),) (ﾟ- ﾟ；),)
∧∧ ＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
(ﾟｰ ﾟ*) ∧∧,,）～ ∧∧,,）～
__ﾊﾊと i:i:i (ﾟへﾟ；),) (ﾟo ﾟ；),)
('＿ﾟ ﾐヽ,,,ヽ～ ＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
ヽ "Ｕ´）ミ ∧∧,,）～ ∧∧,,）～
<^|￣< (ﾟーﾟ；),) (ﾟ- ﾟ；),)
＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
∧∧,,）～ ∧∧,,）～
(ﾟへﾟ；),) (ﾟo ﾟ；),)
＜＞)))━━Ｏ━と )━ ＜＞)))━━Ｏ━と )━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
一方、ガリア軍斥候隊は、被害こそないもののその発砲に少なからず動揺していた。
隊長が解呪に手間取っていることも、それに拍車をかける。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
339 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:22:07 ID:NBPW7P9L [57/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
元々防御側の方が有利なことに加え、やはり１対3である。
「網」を破っても破っても次々あらたに作られていき、きりがない。
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|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ | 少尉殿、そろそろ……
i |
ヽＵ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ ちくしょう、一人「そこそこ」のやつがいやがる。
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉 あとちょっと、あとちょっとなのだが……
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/
｀ヽ::::l, 〈 Ｕ ﾚ‐'ノ::::／
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
とはいえ、しょせんは時間の問題だった。直に打ち破れるだろう。
……だが、向こうとしてはそれで構わないのだ。
なぜなら、向こうは「時間を稼ぐだけ」でいいのだから。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
340 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:22:54 ID:NBPW7P9L [58/86]
┌ 、 ,. ┐
| :,＼＿＿＿＿／,: |
| ／ ＼ |
V V
| 三三 U | っ 敵に援軍です！ 騎馬隊……衛士隊ですっ！
| 三三三三 U | っ
ヽ. ,ー―､ /
＞｀ー─' ＜
,..＿丶 ､_
,,.-‐ '"´: .: : .: : ＼:.＼ て
,. '":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.＼ て
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠ て
/ . .:.:.:.:/:.:.:／／i:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:｀i
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.／ﾝ=、 |:.:.:.:./|:.:.:.:.:i:.:.:!
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／!/／ｨ'jTヾｉ:.:.:./,ハ:.:.:.:.l:.:.|
/:.:.:.:.:.:.f⌒ｉ!:.l/ ￣ ｌ／ ｨj'!|:.:.:.:.:j ヽ
/:.:.:.:::::::::.!｛r ﾍ| 丶´:!:.:／
. ヽ:.:.:.::::::;:;:` ﾆｉ Ｕ ′!´ なっ、なにい！？
＼:.:.:::::;:;:;:;:;ｌ !￣ 7 /
｀ヾ､ｰ:.::;:;:i ,. -'"ｌ ´ , ' （しまった…… 時間をかけすぎたか！）
＞'"´ ﾄ- ､., _ ／
r ´ | !＿__
ヽ、,＿__ _ └- ､ | ￣￣/
, >:::::::::::::::::::::::::i | i ／
,. '"￣::::::::::::::::::::::::::::::::l i`┴-,、 !ｰ--
. ／ ￣ ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀丶、ヽ! / ､
´ ＼'ー ' ´ "´ ｀ ＼ ＼| !::::::ヽ ､_
ヽ ＼ | /::::::r‐-- ｀ヽ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
隊長は解呪に集中し過ぎ、敵の援軍の接近に気がつかなかった。
……この時点で、勝負は決した。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
341 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:23:44 ID:NBPW7P9L [59/86]
_,.--―'~￣｀ー-､
／,.-‐'"~￣｀､ 、￣ヽ、
/ / ｀ｰ-〉｀ｰヽ. ＼
r' /. 〈. ヽ
; i 〉 |
. |.| ,.:'" ｀i |
l.ｌ ,.__＿__ ｌ i__,.--‐‐-､. ｌ |
!.｀i<´_,.--､_｣'^Ｌ_,.=＝=､_`;. ｊ .j
. /i | ､-‐･./ ヽ!､￣｀・,. l /^ヽ
|.(|. | ｀｀=-7 ,...; ｀￣´ j l ﾊ |
ヽ:ｌ !､ ､__,.､_,.､i ,.-'〈 し/ 若造相手に苦戦しているようだな。大尉。
j ! ,..-‐'" ゛ー--､､ j Ｙｌ
j. ｀r' -―=＝=-' ヾ｀､ _.ﾉ l|
｀、 ヽ. ー-,.-､-‐ ,.-' _.／_|
＼＿｀ﾞﾞﾞ" ﾞﾞﾞ"" ,.-‐',.. '" l
|. ｀ﾞﾞ'""｀ﾞ"｀´｀ﾞﾞ .::::::::: |
. | .::::::::::: ,....-'―
‐＾ー‐;―‐‐''""~~￣￣￣
r'~⌒ ヾ
_r"~ ヽ
/ '´ λ_
τ z,
ﾉ´ 〉
1' ζ
ﾚi , <´
. ｿ , i ﾉ ﾚ-ι'1_ﾉヮノν´ヾﾚ, ノ
｛ r' ,, -.､ ´ ,;'==;.L r'
ゝ Ξ - ''"_'＝-､ __ﾉ,,_∠_,,. |r '､
. ヾ､r'~ヽ〈 ヽ!二' " .ヽ,゜‐,,,. |lｳ l
| ﾍﾞl ｛. u ,,, ヾ. ""ヽ./ はっ、中佐殿！ 申し訳……
ヽ ヽY u （ ,,.ﾉ i
r'＼-｀ ｀" ~´ ﾄ、
|.ヾ, ヽ､ _ ＿＿＿,,..ｨ i .r'┐
/´| ﾍ_ r< i＿__ ´ _,, / /ﾍ＼,=.､
l' ~'. ∧ .V |~ ' --i | ／ i/ .ii/ﾊ ヽ｀ﾄ rヽヵ_
,, r' 7 | .! ヽ | | ト ､,,... ----- '-'´ハ ,/ｲ ! |. ＼ L＼
, r' ~´,, -ヶ. ! |ヽ | | ,,／ | ∧ ! | L|_|_｝､
＿／_ r'´ |. !. | . ＼.| !｀' ―-- ､ =／. | 〈. | !. |／´ | ＼
,,r'´＼＼ | ! |. ｀〉 /.＼ 、 | ﾉ || ! | | |
＼ ＼ヽ ＼＿,--､| | ヽ.ヽ ＼ | ! |. ! | | ヽ
＼,, イ´ | | ＼ヽ ＼ | ﾉ | ! | | |
342 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:24:31 ID:NBPW7P9L [60/86]
_,.--―'~￣｀ー-､
／,.-‐'"~￣｀､ 、￣ヽ、
/ / ｀ｰ-〉｀ｰヽ. ＼
r' /. 〈. ヽ
; i 〉 |
. |.| ,.:'" ｀i |
l.ｌ ,.__＿__ ｌ i__,.--‐‐-､. ｌ |
!.｀i<´_,.--､_｣'^Ｌ_,.=＝=､_`;. ｊ .j
. /i | ､-‐･./ ヽ!､￣｀・,. l /^ヽ
|.(|. | ｀｀=-7 ,...; ｀￣´ j l ﾊ |
ヽ:ｌ !､ ､__,.､_,.､i ,.-'〈 し/ ま、足止めも傭兵隊の任務だからな。
j ! ,..-‐'" ゛ー--､､ j Ｙｌ 「よくやった」と言っておくさ。
j. ｀r' -―=＝=-' ヾ｀､ _.ﾉ l| ──だが、ここから先は俺達の仕事だ。
｀、 ヽ. ー-,.-､-‐ ,.-' _.／_| . 手出し無用、いいな？
＼＿｀ﾞﾞﾞ" ﾞﾞﾞ"" ,.-‐',.. '" l
|. ｀ﾞﾞ'""｀ﾞ"｀´｀ﾞﾞ .::::::::: |
. | .::::::::::: ,....-'―
‐＾ー‐;―‐‐''""~~￣￣￣
r'~⌒ ヾ
_r"~ ヽ
/ '´ λ_
τ z,
ﾉ´ 〉
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ﾚi , <´
. ｿ , i ﾉ ﾚ-ι'1_ﾉヮノν´ヾﾚ, ノ
｛ r' ,, -.､ ´ ,;'==;.L r'
ゝ Ξ - ''"_'＝-､ __ﾉ,,_∠_,,. |r '､
. ヾ､r'~ヽ〈 ヽ!二' " .ヽ,゜‐,,,. |lｳ l
| ﾍﾞl ｛. u ,,, ヾ. ""ヽ./ はっ！
ヽ ヽY u （ ,,.ﾉ i
r'＼-｀ ｀" ~´ ﾄ、
|.ヾ, ヽ､ _ ＿＿＿,,..ｨ i .r'┐
/´| ﾍ_ r< i＿__ ´ _,, / /ﾍ＼,=.､
l' ~'. ∧ .V |~ ' --i | ／ i/ .ii/ﾊ ヽ｀ﾄ rヽヵ_
,, r' 7 | .! ヽ | | ト ､,,... ----- '-'´ハ ,/ｲ ! |. ＼ L＼
, r' ~´,, -ヶ. ! |ヽ | | ,,／ | ∧ ! | L|_|_｝､
＿／_ r'´ |. !. | . ＼.| !｀' ―-- ､ =／. | 〈. | !. |／´ | ＼
,,r'´＼＼ | ! |. ｀〉 /.＼ 、 | ﾉ || ! | | |
＼ ＼ヽ ＼＿,--､| | ヽ.ヽ ＼ | ! |. ! | | ヽ
＼,, イ´ | | ＼ヽ ＼ | ﾉ | ! | | |
343 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:27:57 ID:NBPW7P9L [61/86]
┌──────────────────────────────────────┐
_,.--―'~￣｀ー-､
／,.-‐'"~￣｀､ 、￣ヽ、
/ / ｀ｰ-〉｀ｰヽ. ＼
r' /. 〈. ヽ
; i 〉 |
. |.| ,.:'" ｀i |
l.ｌ ,.__＿__ ｌ i__,.--‐‐-､. ｌ |
!.｀i<´_,.--､_｣'^Ｌ_,.=＝=､_`;. ｊ .j
. /i | ､-‐･./ ヽ!､￣｀・,. l /^ヽ
|.(|. | ｀｀=-7 ,...; ｀￣´ j l ﾊ |
ヽ:ｌ !､ ､__,.､_,.､i ,.-'〈 し/ よしっ、衛士隊突撃準備！
j ! ,..-‐'" ゛ー--､､ j Ｙｌ
j. ｀r' -―=＝=-' ヾ｀､ _.ﾉ l|
｀、 ヽ. ー-,.-､-‐ ,.-' _.／_|
＼＿｀ﾞﾞﾞ" ﾞﾞﾞ"" ,.-‐',.. '" l
|. ｀ﾞﾞ'""｀ﾞ"｀´｀ﾞﾞ .::::::::: |
. | .::::::::::: ,....-'―
‐＾ー‐;―‐‐''""~~￣￣￣
∩∩ ぼ く ら の 戦 い は こ れ か ら だ ！V∩
(7ヌ) （/ /
/ / ∧＿∧ ｜｜
/ / ∧＿∧ ∧＿∧ ＿（´∀｀ ） ∧＿∧ ｜｜
＼ ＼（ ´∀｀）―--（ ´∀｀ ）￣ ⌒ヽ（´∀｀ ） ／／
＼ ／⌒ ⌒￣ヽ、衛士 /~⌒ ⌒ /
｜ |ｰ、 /￣| /／`i 衛士 /
｜ 衛士 | ｜衛士 / （ミ ミ） ｜ ｜
｜ ｜ ｜ | ／ ＼ ｜ ｜
｜ ｜ ） ／ ／＼ ＼| ヽ
/ ノ ｜ / ヽ ヽ、＿／） （＼ ） ゝ ｜
｜ ｜ | / /| / レ ＼`ー ' | ｜ /
ただいま突撃準備＆場面転換中…
しばらくお待ちください .
Now loading... .
└──────────────────────────────────────┘
344 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:30:15 ID:NBPW7P9L [62/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
完全編制のトリステイン軍衛士中隊は、衛士班11個、段列班よりなる。
衛士班の編制は、衛士(騎乗)1・下士官1・傭兵3・従卒1の6名だ。
そのうち、士官である衛士と衛士付下士官は、プレートアーマーを着用している。
……意外なようだが、騎乗の士官は軽装鎧、逆に徒歩の下士官は重装鎧だ。
更に意外なことに、多くの場合官給品の彼等の鎧の方が、鉄としての質もいい。
兵用の「粗悪な鉄」の3倍の強度があるだろう。
下士官の重装鎧は平均で10/100プース（2.5mm）だから、換算すれば30/100プース（7.5mm）。
やる夫たちの6ドーラム銃の貫通力が、最良で20/100プース（5mm）だからまず撃ち抜けない。
12ドーラム銃ならばデータ上は貫通可能だが、実際にはかなり接近しないと貫通は不可能だろう。
（ただし命中時の衝撃はかなりあるだろうが……）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
__,,-‐__,,-∠!⌒jヽ､ へ-／ i_
r'二_i ''-ξ.ヒ二O!ξ７/ / '='.ﾍ 50リーブルの重量が半分に……
|.| /'' ７^7''.!iEヨν'-/{ ､'^)) ='＞ こりゃあ軽い！
|i| i!＝i (ai ,=='!.|__,,,|{､ヽ､_ ___,,=''^＼＼_
|./__.フ＼_!i^!,-!八.__ﾍ _ミj ＼ ,,,=^⌒e､
ﾚ((r))''Y.(((ﾆ{＝={ﾆ00.))ｯ^ '-､_ <ゝe､ ,rっっっ､
i.＼'<〃>く Y ^⌒^ _/ ヽ_ ＼ ＼ '＼r⌒)__ｦ⌒
|＼> ヽ〃^>〆､__ !. ヽ＼ ＼ ﾊ ν⌒
| i| i^'‐､,7r^⌒j主| i 'ヽ,_／ ヽヽ,__
└‐／ ⌒''><-^ヾL!___,,-‐'ヽ, } Ｙ匆ｯ
γ ‐- ／ >--^ ヽ, ヽ＿ へ | へ彡
,,='へ,∧彡
'く,‐-､/ヽ（（）^'､ ト､> .|ﾍ､,,,=''!iﾍ彡
|_ |＼_ノノ ト､ ＼ ^＼ﾍ j Ｙﾉ
＼::::ヾﾉ __ノ ヽ= i￣＼^=''^ ヽ
ﾍ二 / ,へ j } i_ ,,=-､ ＼
ﾉ__ × ／j ＼> √ ヽ,-､ゝ
ﾌ ￣7 ,'^'‐-イ／ | ノi, ﾍ .::!iヘ,
{.‐--イ ／ .／ ^7 へ!i_,,,-‐' __.>､
￣‐- ‐ '^ ヽ､＿,, -‐二^,,, .} 量産型重甲冑MS06
ヽ､＿ノ_,,,-‐ ''
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
その代わり、下士官の鎧の重量は武器も含めれば一式100リーブル（約51kg）弱！
戦闘時にのみ着用し、衛士が「重量軽減」の魔法をかけるからこその重量だ。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
345 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:32:19 ID:NBPW7P9L [63/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
対する士官の鎧は、多くの場合せいぜい材質的には兵用の倍程度の強度しかない。
代々伝わる古い甲冑ということもあるが、歴代の使用者の体に適合させ易いよう…
それ以上に魔法に適合し易さを優先しているからだ。
だいたい、鎧そのものの強度などメイジたる彼等にはそう関係ない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
|
| 下士官の鎧は官給の既製品だが、俺達将校は家に代々伝わる鎧を魔法で適合させた、
| 専用の魔法甲冑！
| 下士官とは違うのだよ、下士官とは！
|
＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| 、
|| ∧ ハ
/| ..r"´!!｀゛ヽ ／^/::::ヽ~;:ヽ／:/
| ＼_/＼〃;^ヽq.....EＺ´"ｏ゛｀ヾ∃ / / ゛･-" （（:::／
＼_）)ﾞィ. ::: //^´: ゞミ[三]イダ｀!^~| | イ￣￣＼ |
｀||:::::::::::::::|:| __[エ二二二エ]__米.:://￣ヽ○√Ｖ
｀》エエ//ヽ| |―[￣]―| |__/￣/::::::｜|二::|
/::::/"ヽヽ |￣| ／＼ |￣| /フ/::::::::::::::|::::::::::::|
__ヽ/￣ヽ/ ＼_＼⊿__＼ //-――--|-_::::::::|
/ /①ヽノ 〈´エミ⌒｀ｆ_/ェエヽ::::::::::::::|::::::::－::|
λ二￣ヽ./､ (エミ_-、./:::/ ィイエヽV:::::::::::|::::::::::__::::|
/￣￣(/::::/ / ヽミ/:::/イ_/:::::ヽ:::|ヤ::::ク::|:::::::::ヽヽ"
゛仁二"~~~ .ｒ"/人_/:::/::::ヽ:::::::::::ヽ::::Y/:::::::|:::::::::://
/::/:∩､^/ /:::./:::::/:::/:::::::::ヽ:::::::::::|::::::Yヽ::::::::::|://＿
ヽ.＼゛ｲLヽ'|:| 人/:::::λ:::λ::::::::::ヽ:::::::::|:::::::Yヽ|:::::://￣|ｌ |
／:::::::＼/)/ /＿V:::::仁|￣＼__／＾~⌒尖゛...y＞＜/||... |
／:::::／／ヽ_ヽ ./_＿:::::::::::ヽ＼＼:::＼/⌒/:::::'ヽ/￣￣￣ヽ｀ |
／:::::／／ /| ヽ ＼__／ ヽヽ:::__/-|::::::::::|＼..EΠ∃|￣
／:::::／／ /::::ヽ人ヘ/＾ヽ" /ヘ..|::::::::| |||[二二]
／:::::／／ 〈:::::::::＼/＼○ノ ハ--..ヽ:::ノ.ヽ |||||||||
／:::::／／ /ヽ:::::/ ＼゛￣"ヽ ゛/ λ| |人＼....|||||||||
┏━━━━━━━━━━┓
オーダー型軽甲冑MS07
┗━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
しかも歴代の持ち主により使用された鎧は、その積み重ねにより（元が普通の鎧であっても）
「魔法の鎧」と化しており、付与魔法が通り易く、逆に魔法攻撃に対する耐性も高くなっている。
その家の血族が着用すれば、その力は最大限にまで発揮されることだろう。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
346 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:33:32 ID:NBPW7P9L [64/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ちなみに付き従う傭兵は、(粗悪な材質の)チェインメイルに胸甲を着用する程度である。
武器は短槍にショートソード。
……まあ、槍兵よりはマシな武器と鎧である。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
∧
<∧:::::::::]∨ 従兵その１、「鎧持ち」です。
（ ・∀・）|| っていっても、いつも持ってる訳じゃないよ？
〈＿j::Y:i~Ｏ 普段は銃兵や槍兵みたいに自分の荷物を持ってるけど、
l::::::::,:::::l || 警戒態勢になるとそれは段列に預けて
（＿_ﾊ＿）| 代わりに衛士様の鎧を担ぐんだ。
∧
<∧:::::::::]∨ 従兵その２、「槍持ち」です。
（ ・∀・）|| 基本「鎧持ち」と同じですが、槍以外の武装も持ちますよ。
〈＿j::Y:i~Ｏ
l::::::::,:::::l ||
（＿_ﾊ＿）|
∧
<∧:::::::::]∨ 従兵その３、「盾持ち」です。
（ ・∀・）|| 基本「鎧持ち」「槍持ち」と同じですが……
〈＿j::Y:i~Ｏ 今では盾はあまり使われません。
l::::::::,:::::l || そんな訳で、下士官の鎧を半分担ぎます。
（＿_ﾊ＿）|
∧ ∧
(*ﾟーﾟ) 従卒です。兵ではなく衛士様のお世話役、非戦闘員です。
.（| |） 衛士様の馬の口取りをしたり、衛士様の私物を担いでます。
～| | 当然突撃には加わりません。
し`Ｊ
347 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:34:24 ID:NBPW7P9L [65/86]
―――――――― __―--
―――――――― η――--
―――――――― /γ―――--
―――――――― ＿＿＿ （――――- ＿＿＿
――――――― ＿＿（ ＿＿）＿ η ゝ ゞ―――-＿＿（ ＿＿ソ
―――――― (＿＿＿＿） + // ゝ―--(＿＿＿ソ
――――― // ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧
――――― // ＜ ＞
―――― // ＜ 突撃準備！ ＞
――― // ＜ ＞
――― へ// V V＼ ／V V V V V V V V V
―― ξζﾉｿ τ V
―― /γγ （ ζ＿ﾉ)
―― ヾ￡│ /ゝヽ ゞイヽ
――― ￡│ ゞ 〆⌒::ヾτ丿
――――― ￡::《 / ∫ ∫ﾍ へ
―――――― 《:: ゝ ミ: :: ゝ∽ｿ 彡ヽゝ＼
―――――――― ＼::: 《《ヽ＼／／》》ヾ) :::＼
――――――――― ／ゝ ≡::::::::::: ≡(ヾ＼::::::＼
――――――――――― ／三 （三三::::: )ソゞ＼￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
その言葉と同時に、衛士たちは一斉に「強化」「重量軽減」「筋力強化」をかける。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
348 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:35:24 ID:NBPW7P9L [66/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
「強化」により平均6/100プース（1.5mm）厚の鎧は30/100プース（7.5mm）厚相当にもなる。
粗悪な鉄ならばその倍。12ドーラム銃だろうが……
いやナポレオン時代のマスケットだろうが、もはや撃ち抜くことは叶わない。
（※更に付け加えると、それ以上の強化は不必要かつ魔力の無駄だからしないだけに過ぎない！）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
,rt､ ,-‐､ | ,rt､ ヾミ |二|
ハハ彡 /ト'ヾヽ l=j, (,、 i`i`彡0ｆト'ヾヽ ヽﾐ彡/ |二|
ゞゝ──ゝ ／､ ゝX 彡ゝoノ ハハ/ソ/⌒ゝ / ゝ 彡ゝoノ /| iヽ |二|
( ' Y''''ノ＼ 彡 ／､ ゝx彡ヾ > ）､__ノ彡ﾐ= | 、ノ 彡くﾐヽノﾐ= o,| ||ol. |二|
`‐'￣＼ ヽノ ( ' Y''ノ 彡く/彡' ＼ `‐' ヽ____/ゞ | ヽ へ /〈|`‐' |〉 |二|
''''''''"""""￣￣￣ 〉____,／ | `‐'ヽ ヽノ |/／ | | |川ﾘ ｰ' | ,;' ) / c|､____, |っ へ |二|
""""￣￣ ／＼|ﾘjilji 丶ゝヽ〉____,／ゝヽｰ' / | y ノヽ | / (ヽ | 川ﾘl | ,;' ). |二|
-‐ _,,. ．-‐ ヽｿゝゝ `''' 川ﾘ| `''' ,'ヽ 丿 ／＼// // ヾ| ヽ |ｰ| / / (ヽ ／ |二|
-‐ _,,. ．-‐ ,-‐'''" ゝ ノ-ー'7ゝ ゝ ゝ' ヽ ヽ ヽｿゝ/ // /ゝ ﾉ ゝﾉ ゞ ／ヾ, ヽ'
_,,. -=━━| -ー / 彡 ／ / ／ . .. ヽ 〉 ノｿヽ/ゝ . . /ゝ /ゝ /⌒､ヾ
-‐'''""-‐'''ヽヽヽ/ ／ .:-‐' / ／/ ／ . // ／ ゝ /ゝ ／／ ||()|（＼ヾ
,,,-‐'''"" _,..:-/／,..:-‐'"/／ /／_,..:'_,..:' /ゝ／ < < ／ / || |（丶|
-‐'''"",,,,, /ゝ /ゝ /／ _,..:' ／ ゝ` ／ / / ||()|（丶|
-‐'''""_,..:-‐'"_,..:-‐'" /ゝ ／ ／ ／ ／ // / // / ＼|（丶|
_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:'' _,..:' ／ ／ ／／ ／ ／ / / / / ＼＼|
_,..:-‐'" _,..:'' _,..:' ／ / / ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
「重量軽減」により、鎧その他装備の重量は半分以下になった。
「筋力強化」した身にはさして無用の行為だが、馬の持続力の向上に役立つ筈だ。
そして「筋力強化」。今の彼等は、それこそ大型獣…いや巨獣並みの怪力だ。
（※これらについてもやはり全力ではなく、あくまで効率性を重視して効果を抑えている）
──そんな化け者が、集団で突撃する。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
349 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:37:37 ID:NBPW7P9L [67/86]
ｌ!||■■■■■■■＼ ┏┓ ┏━━━┓ ┏┓
／ ■■■■■■■::::ｌ|!ｌ ┏┛┗┓ ┃┏━┓┃ ┃┃
／ ■■■■■■■ `::::::＼ ┗┓┏┛ ┃┗━┛┃ ┃┃
／ ■■■■■■■ `::::::＼ ┏┛┗┓ ┃┏━┓┃ ┏━━━━━┓ .┃┃
／ ＿_ ■■■■■■■ ＿ `:::::::＼ ┗┓┏┛ ┗┛ ┃┃ ┗━━━━━┛ .┗┛
!ｌ|| ／ ヽ ｌ|||!||ｌ!!||ｌ!!|ｌ ／ ヽ `::::::::＼ ┃┃ ┃┃ .┏┓
／ .|;;;; ◎ ;;;;| !!ｌ||!|ｌｌ!ｌ||!|ｌ |;;;; ◎ ;;;;|!ｌ|ｌ|!::::::::::＼ ┗┛ . ┗┛ ┗┛
／ ⊂⊃ .ノ ｌ|ｌ!' |! `|!ヽ ＿ ノｌ||!!|::::::::::::::||ｌ!
!ｌ| ￣ .|!エエエエエエ! ||ｌ|!!!ｌ||!!!||ｌ!!!!|||:::::::::::::＼
/´ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| !!|||ｌ|ｌ!|ｌ!|||ｌ|!||ｌ`:::::::::::::::／..:|. ..／:|
| .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| !ｌｌｌｌ||ｌ!|ｌ!!|!|ｌ `::...／ .:::| .／ ::;|
!ｌ|| .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| `ｌ!|ｌ ｌ! | ...::::;| ./ :::;|
| .|;;;;;;;/⌒ ⌒ヽ;;;;;| ..:::::i ￣￣⌒ﾞﾞ^――／ ::::::::|
| ｉ |;;;;;| ''' .| ''' .|;;;;| ｉ ...::::::/＿,,___ . _,,,,__,_ ::::::::::＼
＼ ﾍ | |;;;;;| ! .|;;;;| | ﾍ ..:::::／ ﾞ^＼ヽ.. , /ﾞ ¨＼,.-z ::::::::::＼
ヽ /:::ヽ| .|;;;;;;| |;;;| | /::ヽ...::::::::: 「 ● | 》 l| ● :ﾞ》 ミ.. :::::::＼
, !|| ./:::::::ヽ |!エエエエエエ!| |/::;:::ヽ:::::::;;/ i,. .,ﾉ .l| 《 ...:;|´_ilﾄ ::::::::::::!
／||! / ::::::::::::ヽヽ ＿＿＿＿＿ / /::::::::::ヽ / ＼___,,,,,_／ .'″ ^=u,,,,_ v／.. :::::::::::::::l!
/ ::::::::::::::ヽ＿＿＿＿＿＿ノ.:::::::::::: ::| ￣ ,,､ i し.／:::::::::::}
/ ＿ ::::::::::::::::::::::::::: ＿ ::::::;| / ,,__＿＿ _,／￣ ＼ ＼ ﾉ ( ::::::::::|
／ ／。 ヽ＿ ヽ V /::: ／ 。ヽ :::;| |.. | ／└└└└＼../.＼ ＼ '~ヽ :::::::::::::|
./ ／￣￣￣/ ＿＿＿＿ ヽ￣￣￣＼ :::| .∨::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;| ::::::::::|
.| :::::::::::::::::::: / / ┬ーーー| ヽ ::::::::::::::::::| |.|;;;;;;;;;;;;;／⌒／ ⌒ ::::;;| :::::::::::｝
| ::::::: ::: |ヽ´ | ::: ::| |.|;;;;;;;/ / .:::;| ::::::::::［
.| :::: :: | | .| | :: | |.|;;;;;;/ / . ::;| .| :::::::::::|
.| ::: | | ⊂ニニ::ヽ | | .| |.|;;;;;! / .∧/ / :::::::::::::／
.| : | | |::::::ヽ:::::::| | ／ ｝ ∧lll;;;,. ' ../ / ／ :::::::::::::::::＼
| : | |:::::::|::::::::| ／ /| ＼┌┌┌┌┌/...／ .／::: ::::::::::::::::::＼
.| : | ┌┌┌┌┌ .| ( ﾞﾞ^^¨^¨ﾞﾞ¨ ￣￣￣ ／::::::::::: ::::::::::::＼
＼ ├―----‐-――┤ ヽｰ─￢ｰ～ｰ―-- ' ::::::::::::::
350 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:38:51 ID:NBPW7P9L [68/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
銃も効かない、剣や槍で傷つけることも叶わない。(*)
そしてその粗悪な武器は、ただでさえ良質な武器を更に強化した「魔法の剣」と打ち合えば、
僅か数合…場合によっては一合で破壊される。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_,,...-‐'''" _,,,―'''"ﾞﾞﾞ｀｀
' ﾞ _,,...-‐'''" _,,,―'''"ﾞﾞﾞ｀｀
,､ ‐' ﾞ _,,...-‐'''" _,,,―'''"ﾞﾞﾞ｀｀
''" ,､ ‐' ﾞ _,,...-‐'''" _,,,―'''"ﾞﾞﾞ｀｀
,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ _,,...-‐'''"_,,,―'''"ﾞﾞﾞ｀｀
,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ_,,...-‐'''" _,,,―'''"ﾞﾞﾞ｀｀
,r''" ,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ,､ ‐' ﾞ _,,...-‐'''" ,r'"⌒` ､ ,;彡"
,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ ,;-'',' ヽｰ-､ ,;彡"
,r''" ,､ ‐' ﾞ,､ ‐' ﾞ ,､ ‐' ﾞ ／ノ（`ﾉ) ､/) ｌｌ|／ `ヽ､ ｿ"
,r''" ,r''" ,r''" ,r''" ／シ ヽ`‐-‐'`ヽ彡'ヽ／ ／ヽ､,r''"ﾞﾞﾞ｀｀ﾞﾞﾞ"''､
''" ,r''" ,r''" ,r''" ／ヽ ／|､'ミ三彡ヽ,ｰ７ヽ<／丿) _,,,
,r''" ,r''" ,r''" / / | | /､ ／.. -‐‐''''_,,,...
,r''" ,r''" / ／ | _,,,... - _,,,...7 l -‐‐''''""
''" ,r''" / ／ _,,,... -‐‐''''""‐‐''''"" `ｰ'
,r''" _,,,... -‐‐krm_,,,... -‐‐''''"" /// | | |ヽヽヽヽ＼
,r''" _,,,... -‐‐''''"" -‐‐''''"" `'''' ／ ノ .//// | | |ヽヽヽ,､ヽヽゝ￣`''' ､
_,,,... -‐‐''''""-‐‐''''"" ／￣ `ｰーｰー `‐'ﾞ＼＼＼ヽヽ ｀、
-‐‐''''"" ／／／／／／ ＼ ＼＼,,,--''"ﾞﾞﾞ ) ヽ
_,,―''''''"ﾞﾞ｀｀｀｀ﾞﾞﾞﾞ""''''';;、＼ｧ'´ ノ,ソ / |
_,,―''''''" ヽ､`ヽ､ソ / 丿 |
※仮に隙間等を狙っても、鎧の下はやはり強化された鎧下と魔法の膜で防御されている。
粗悪な武器ではかすり傷一つつけられないだろう。
351 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:40:02 ID:NBPW7P9L [69/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
逆に衛士の武器は、僅か一撃で致命的なダメージを傭兵に与える。
粗末な防具など、紙に等しい。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.. /⌒i
_,,..､ .| / ,..-､
l l | /´ l,､_ノ ,
| i' '´_,,、 .. /⌒i
.| し''´ 」 _,,..､ .| / ,..-､
.| ,,.-''´ . l l | /´ l,､_ノ ,
┌ ､ | .| | i' '´_,,、
く＼.＼＼（＼ ..l､_ﾉ .| し''´ 」
く＼＼＼,} Ｙ | .| ,,.-''´ .
＼ヽ' /_ | .| ,､ r‐'ｌ .r､、
く`一' /∨＼ ..l､_ﾉ ﾞl.| ﾞl / lﾞ
｀￣¨丶､＿,／ //`ー⊥∠⌒＼ ヽ ＿＿ │ ﾞl | |/ lﾞ
／ ___,ノ厶ﾆヽ. ｜ : ﾞl,,ﾉ '"│ /
＜ ＿|＼_／r─＜９ク ｎ＼ | ´ .lﾞ lﾞ
) 二｀T￢=ﾆニ二辷|_} ｝ /_＿＿ ＼,lﾞ
352 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:40:44 ID:NBPW7P9L [70/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
……いや、武器を使う必要すらない。
金属で覆われたその腕で殴れば、足で蹴れば、それだけで「終わる」。
ましてや、筋力を強化されているのだ、まず助からない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿................ ＿＿＿................ ＿ ＿ ｨ三
￣￣ ￣Ｗﾂﾂｳtｼｼ彡￣ ＿＿,,‐'´ ／イ'´／/ ／ _ 三
＿＿................ 鬮ミﾐﾂ杉シシ＿＿＿ ￣￣￣ / 7 / /.,/ /,,‐'´;;;､､￣~`''‐、彡
￣￣ {竺耒奎从ツ'"'ゞｒﾞ””r""‐-〟､ ＿＿ / /=/ / /／ ;;;;:;:;:;:;;:;:; ィ三
,.､'"彡´ﾁﾝミ ｰ ､ ﾞゞ{ ﾞｼ ﾐｚ､￣ / / / ／ｲﾐﾐΞミ 乍Ξ
＿＿........ ,ｿﾞ' ｲ;;;;; ｨﾂﾐ z }ﾐV "ゞミ三 ミ≡＝∠ / '´_,.ｨフ ;;;;;:...ミ 三Ξ
￣￣＿＿＿..ﾐj ｼ::;iｖzz､,i ,.-'"゛ゞz杉|! 杉彡.／;;;;;;;: / ゲ''ﾞ ／ili彡杉ｵミilliｌ;:; 三Ξ
￣￣ ﾐ{ 衫ｨ圭ミﾐｆ,ｲ,' ﾐ;ﾐｼ; ゞi! 三ﾐ/;;;;;;;;;;:;:;::;/ ,.．-'´|! |i彡三三乍Ｆ! 三Ξ _､ｘ=ｧ
/ﾐi､ ﾉｼﾞ” ;;}} `}! 幺圭ミi;;; ゞ、z 彡/;;;;;;;;;;;;:;:;;/ 〃;;;;;;;;;|! |!彡三三乍 _,.､-ｰ''"´ /
＿＿__{iiiiii} ｲ ､i圭_ミv ゞﾙ'_ｃ,,,､>'豸ミｯ ﾐ,,,;;;;|!;;;;;;;;;;;;;:;:;/ /;:;:;::;:;:;;;|! |彡三三乍､‐'´ _､ /
￣￣＿＿__ﾞi从! ｼ/ﾞ'ｃ __>ｲ ﾞi };;;;;ミ 三|ゞ;;;;;;;|!;;;;;;;;;;;;;:;/ /;:;:;:;:::: ::.;|! |彡ミミﾐﾐ/ _,.､-=''"´/ /
￣￣ {iiiﾐ}} {i ￣ ､;;;''ﾞ|!､_ｒ;丶ミｼｚｖ､三|ii! ;|!;;;;;;;;;;;;;/／;;;:;:;:;:;:;;:;:..;|! | /／ﾞ 三Ξ/ ∠
＿__.|{ }i! ゞ z"_､;;㎜㎞㍊刕_森毳 |ii!{ ､;;|!;;;;;;;;;;;;;;;;Ξ!;;E!;;;;;;:;;;;:;|! | ｨ三Ξ≡ _,.､-ｰ'' ／
￣￣￣＿＿Vミi `豸ｲ､ｰ''_' _二ニ＝=ii! |ii!ゞ ＼;:;:;:;:;:;;Ξ!;;E!;;E!;;;:;;;|! |三三Ξ≡'' _,.．-´三ミ
￣￣￣ }奎ゞ {ゞ∧ﾐi<ﾞ_,_,_,､_､､_ｒi!ｲ､ kﾐ,,;;;; ノﾐ `''=－z、;;;;;;;;;;;;;;;;:;|! |三/ ,,‐=' ´ 三三三三
＿＿巛鬱№ ;; ､ゞ==''_"" _,,_人Ｊ !ﾇ=＝《 ＿｀`丶、;;;;;;ゞ丶/_,,､‐'=三 Ξ≡ ,,‐'/￣
￣￣￣ ゞ淼㏍℡;i 奎Ξ="”~､~ i!;;ﾚ彡ﾐ ゞ￣￣￣ `''－;、ゞ＼ ,,‐'/_/ /三三
＿＿＿ ゞ ゞ淋 ゞ、 ゞ} l!ﾚ彡三＿__三,,､,､､､_,.ｖ=＝＝三三三三三三三三/´ / /__/_,.､ｚｧ
￣￣￣＿＿＿.. iw 志ミ ﾞi、 ｒtｼ=" ノ彡竺＝￣ _,.､‐=''´ _､ｘｖﾐ(ililililililliｉｌ!ｌ!ｌ!!!!!;i;i;i;i;レ;1!!1!／ ／
￣￣￣ i!i__森ミx,,､､ ==＝''''¨ _,.､ｰ''"´彬奎 ゞlililililili!ｌ!ｌ!ｌ!!!!i;i;i;i;i;i;il1!1!1!1!1!l1!1!!1!/ /
＿＿＿＿ ＿＿,,,,､zz==rﾞ ,.､‐彡三拜 {;; ゞミilili!ｌ!ｌ!ｌ!1!1!1!1!i i i i i_i_i_i_i_l/ _≧
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／ ミ竺亥彡 彡竺三三三ﾐ ≠三三三┃彡三ミゞ
353 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:41:32 ID:nv0BvYxQ
「メイジが主力」といっても、
攻撃魔法の打ち合いじゃなくて、
強化魔法がメインなのか。
なんかソードワールドを思い出すｗ
354 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:42:07 ID:NBPW7P9L [71/86]
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たとえて言うならば、素手で巨大な熊だのと戦うようなもの、倒すことなど不可能である。
いや、数で立ち向かえば理論的には可能だろう。
……だが、誰がいったい素手で1トン近い熊に立ち向かう？
（※それに現状ですら相手はまだまだ余力を残した状態であり、更なる強化が可能なのだ！）
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武術の達人？ 馬鹿な。相手もある程度以上の武術を収めている。
技などまず通用しない。意味をなさない。もはや「次元が違う」のだ。
（そもそも、彼らの防御をどう打ち破る？）
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000 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：00/00/00(？) 00:00:00 ID:NBPW7P9L [加筆]
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だがたとえ覚悟を決め、多数が多方向から襲い掛かっても限りなく無意味だ。
……何故ならば、メイジは「一人ではないから」。
集団で突撃する、ということも勿論あるがそれだけではない。
「衛士は決して単独では行動しない」のだ。
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/ i::::::ｗn||二二二二二二二ヽ
/ 丿 /' ''
/ ///,-''''''-､
/ ／ /// l ,､,,...>､
/ ／ ,､ ヽ ﾉ-‐i'`､,,...--`、 ／
/ ／ ヽヽiijj､ ＼ `')`,'二二ヽ ／
/ ／ ／ ゝヽヽiiijjlii )つ'//ヽ ヽ／. ,-‐-､
/ ／ ／ ／ iiijjliijli､ （/////| | ﾉニ､,､ｌ
/ ／ |, ／__丿 iiijjliijliijl,へ､ /////ノ | '､ヽ==ヽ_
/／ `' `)_,' ヽ=======ヽ（ヽ/:::::::::/ l | / (/( >
/ ノiiijjliijjliijijliiiillゝ--ノ/ l | ､ ,,,,,,/ ノ,
／ / iiijjliijjliijjjlijjiillliili､ /=======ｌニ二 ,ヾヽヽiijjli､
/ ノiiijjlii jjliij jjl jjllll／ニニニニヽ ／ ゝヾヽiijjlii､
/ ,､､、 .ノjjiijjlii"li ,-''￣'''-､ニニニニヽ／ ／ ijjlijlil
../-----―――ー〈rｧ;ー / jj ノ-ヽ(⌒､ >､二二二ヽl ヽ／,__丿ijjlijlili
/ ヘ l < ト､ (`ー-､(⌒(彡>／ / `‐'､_／ ヽjijilii
> ヘ ／ ◎＼/ l川ﾘト､ '､､〈/⌒ヽＫ､ | ＼ ヽjil
ヽ／ ◎＼/ <7/ ,'ー─-川川ﾘト､. `ﾉ/ミミミ/ ヽ | ヽ ヽ
ヽ<7人､/=ヽ / /ヽ、 川ﾘト､,,,, -`/ミミミ/ | | ヽ_,,,...-
ヽノ ｌ`､ｌ`､ / ゝ ""'''''__,,-‐''"",､ ‐'ミミミ/ |_,,,...-,. ‐''''￣''ｰ ､
ヽ ゝ iiijjliilii､ゞ,,‐'''"／ヽ-‐' ﾞ==二) ミ/ | / / ｌ ｌ ヽ ヽ
／ゝ iiijiiijj liiijl､ ／ヽ'-====二,,),,ノ | ／ / ｌ ｌ ヽ ヽ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
「衛士1・下士官1・従兵3・従卒1」の衛士班で1ユニット。
彼等下士官・兵は衛士の目であり手足であり、護衛だ。
彼等は常に衛士とに行動を共にする。
突撃時こそ後方をついてくるが、追いつけば直ぐに衛士の両脇・後方を固めるだろう。
一斉にかかっても、彼等が支えている間に衛士が始末すればいい。
（いや別に支えていなくても大丈夫だろうが、その方が楽かつ確実だ。）
単独でも無理なのに、こう固められてはどうにもならない。
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000 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：00/00/00(？) 00:00:00 ID:NBPW7P9L [加筆]
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──それに、衛士には使い魔がいる。
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000 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：00/00/00(？) 00:00:00 ID:NBPW7P9L [加筆]
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たとえネズミのようなサイズでも、決して油断は出来ない。
こいつらは最低でも猿よりも賢く、狼よりも獰猛、おまけに特殊能力まで持っている「魔獣」なのだ。
（むしろネズミのように小型で、主人の懐に潜んでいる使い魔の方が性質が悪い！）
その優れた超感覚は、平民ごときの不意打ちなど許さない。
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000 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：00/00/00(？) 00:00:00 ID:NBPW7P9L [加筆]
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1ヽ、
＜⌒ヽ _∧__ | Y
ヽ ／ (ﾆ>､＼ | |
|/ 〕 〕 ┌、ｰ _ / |
＜〕 // γ´⌒ ヽ( (ヽ ,､-ｰく二─-､
＿ ／＾> ヽ､＿ /ﾚ､/ ＼￣￣/ l ／:::::::::::::| ＿ ……逃げるな。
＿｀ー-､ / ＿ノへー＼ ヽ_ ∧,＼_ノ / /|::::::::::::::::::| ／
＿＿／／|lー─/ | /＼ﾄ＼/_／)/ _/ レ' /;;;;|::::::::::::::::::|
/ ／⊃_|＿ __|_＿l＿/ /=〔ﾆー' ´ﾉ 〕 || |;;;;;;;;|┌──┴┐
￣ (l⊃|＿l───､∧_ / 〔(〕 /_(_(ノ ハ ┌γ((（●）(（●）(（●)）
(l⊃ ＼く〕__＿ノ 〕 |三l/ | ヽ (（○;;;;;;;ll､⌒､ーーー､l|
/ /ヽ======|￣ ＼, （__/ ||l二ｷ二|二|二）
ヽ人＿＿＿_〔l l| <／〕 ﾘワ L_〕__/__ﾉ
｀ｰ＼＜＞ ＼＿ ヽ ー' l_,l
000 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：00/00/00(？) 00:00:00 ID:NBPW7P9L [加筆]
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……そして何より、戦士の様に戦っているとて彼等の本質はメイジである。
「近接格闘しかできない」訳ではない。
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ｌｌ ｌｌ
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ｌｌ ｌ!
ｌｌ ｌ!
ｌｌ ｌｌ
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ｌｌ ｌｌ
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ｌｌ | i ｌｌ.
i'~＼l | | ｌｌ
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ヽ, ヽ | | ,/~ .ヽ
ｌｌヽ ヽ i | ／ ノ
ｌｌ ヽ, ヽ | | ／ ,／
l'|},．ヽ.. !､- l' | ／ .／ﾘ|ト
巛〃!､ ゛ !､ /j!､,,／ _, ,.／ｌ.ｌ.!|″
リlﾞi|// ,,/ , ' ,/l ||l, ｌ
｀ _;/. !､ ＼＿＿＿
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i _／ ＼ ,i
~゛-──`~ ￣＼.,／ ,,､､- ｰ'' "" ''ｰ-､､,,_ ﾍli
/／ ＼ﾉ
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000 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：00/00/00(？) 00:00:00 ID:NBPW7P9L [加筆]
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ヽ./ ｀ﾞヽ,;;;;__ゝ,, ..,,lﾞ;;;;;;;;;;./ _,,iiiﾆｿ一'" : ii、
、 _,,ﾐ/゛ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ‐'―― .... r;;;;ッr‐'''''"゛ .y､_
;ヽ、 .,ﾉ７ ヽ‐゛ ,r''ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i‐'" ヽ;.|
'''-､ﾞﾞア'" {,ﾞ二､,,-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r‐┘ : :lﾆ;;． ゛
...ｌ′ :l";二ﾞ''''┐ ,l´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ-'''''-、 ［'l、
._..． _. ´ ,〉;;;;;;ﾞ'ｰ､, . _,._..ﾐ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;7 ｀ﾞ"
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,-シ､;;_ﾉ . _, ｀ .tナ‐'￣″ ∥ .｀'―ｰ!lｌt;;． .' !､;;;丿
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,! .／ ,i";;{_ =!.!.ｌ ,i'''； .|;;;;ﾞﾞ''''''";;.ｌ､
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..!､_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ!-ﾞ;|,`''″ .,／;;;;;ゝ..r‐┐ i";;;;;;;;i┘ ゝ､;____,,／´ : ,ii;;,ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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己と直属の下士官の武器鎧に「強化」「重量軽減」を、
己と愛馬に「筋力増強」「防御膜」をかけてなお、
仮にも貴族を名乗るならば、たとえ平貴族であっても相当の余力を残している。
仮に突撃直前に激しい魔法戦を展開したとしても、最低攻撃魔法数発分の魔力は残している筈だ。
……もちろん、上記の魔法維持に必要な魔力を別にして。
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355 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:43:10 ID:NBPW7P9L [72/86]
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／ / '::... `:.＼、 ,ﾊ';'ヽ、. .. .. ..: . .
.::"/::..`._ ;'".へ'´｀yヽ√´＼,ﾍヘ,、 :. ,ﾍ ノﾊil;:ヽゝ . : .:,ﾊ. .. .. .. : :
"`''''''ｰ――-´--------- ，....へ.,.,.,,,,,,,.. ﾊ';'ヽ、 __,.,,, ノ'ﾉ,'ﾊハ,ゝ..... ,ﾌ;:,'ゝ------‐―
. : ..: .:. ､,､w..:､,､､,､w:.､,､v､,､v、;. ノﾊil;:ヽゝ ノﾉ;:'ﾍ;;ﾊﾊﾞゝ, ﾌ.:;ilゞ,ﾊ.:.....:.,ﾍ..::::
,､,､,､wﾘﾞW゛jﾘwj从ﾘj"WﾞﾘwﾘﾞW゛j;yﾉw''" ノ'ﾉ,'ﾊハ,ゝ ﾊ 彡ﾞ;:.'ﾊヾゞ';'ヽﾍ;;ﾊﾊﾞゝ;>.:,ﾊ';'ヽ、
从;: ｀:､ﾘﾞW゛jﾘw''､`'.､,:｀:,,‐'゛' ~ 彡;:'ﾍ;;ﾊﾊﾞ ノﾊヽ、,ﾂﾉﾉ;:'ﾊ;;:. ノﾊil;:ヽゝ ノﾊil;:ヽゝ
｀wﾘﾞW゛jﾘwj从ﾘj`'.､-='´ _,ywj从ﾘWv,ﾊヾゞ;;:. ゞﾉｖﾉ;:,l'ﾚゝ,ﾊ';'ｼハﾉｼ;:,ﾍ, ノﾉ ノ'ﾉ,'ﾊハゝ
.wj从ﾘj`'.､ ,:,-‐'゛,,vw-‐W゛w从 W:;,',:从ｼハﾉｼ;:,';,ノﾉゝﾊハ,ゝﾍ,::..ﾍ.:;ilゞ ﾊ';'ヽ..::...,ﾍ、ﾊ.:;>
￣~＾￣＾￣￣~`＾ﾞ'､,゛jﾘw :;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,;｀彡ﾊﾉ;|ililヾｖフﾉ;:,'ﾊ';'ヽ;;ﾊﾊﾞゝﾊ';' ﾊ';'ヽﾊil;:ヽﾊ,ﾊ';'ヽ、
'' ﾟ ;~ ,; ww:,､v､从ﾘjwv,:.:.､;..:...: ;:ﾉﾊil;:ヽノﾉハﾊｌ;:.'ilゞノﾊil;:ﾊil;:ヽハﾊｌ; ノﾊil;:ヽゝﾌ
｀ﾞ''､::wj,､,､,､从ﾘj":::",:.:.､;:...: ｀ヽ､ﾉﾊ ノハゝ;ﾉ,'ﾊハﾊｌ;:.'ilﾊil;: ノ'ﾉ,'ﾊハ,ゝ
~' ',; ''"' ､,,'.､゛jﾘwj从ﾘ､从:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、｀ﾉ;:'ﾍ;; ノﾉ;:'ﾍ;;ﾊﾊﾞゝ ハﾊｌ;:.'ilゞヾﾍﾞ .:;
~ ｀`'‐;.:".:;.:'"ﾞ:jﾘw",:.:.､;:...: ﾉﾊハ 彡ﾞ;:.'ﾊヾゞ;;:. ,ﾊ';'ヽ、 .:;>ﾍ:..::ﾊ::
~' ' ,;'' ~'ｰ:;.:;;wﾘﾞ､从ﾘj"::.:;.:'lilﾍﾞ: ﾌ ﾌ,ﾂﾉﾉ;:'ﾊ;;:.ノﾊil;:ヽゝ li＞ノﾊﾊ
~' ' ｀`ﾘﾞ jﾘwj从jｒ、'＾ ｼハﾉｼ;:,';:, ノﾉハﾊｌ;:.'ilゞヾﾉｖﾉ;:,l'
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＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ） ＼ ヽ
〃 {_{ ノ ─ │i|
ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ひ、ひとが… 殴られて宙に舞ってるっス……
ﾚ § u （__人__） |ﾉ
/⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ
/ rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ
/,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,|
| ヽ〆 |∞|
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
高台から、やる夫たちはこの一部始終を見守っていた。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
356 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:44:43 ID:NBPW7P9L [73/86]
＿＿__
：／ ＼：
：／ _ノ iiiii ＼. ＼
／ （○） （○） ＼ こ、これが貴族様のお力かお……
： | （__人__） |： . わかってはいたけど、平民なんてゴミ同然だお……
＼ ｀ ⌒´ ／
/ ⌒ /⌒Y⌒ヽ ヽ
：| ＼| .i ｲ |
|＼ ／ 人 .＼!
| ＼___／ ＼__/：
| /
| /
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ） ＼ ヽ
〃 {_{ ノ ─ │i|
ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ う、うそっス…… だって…… これじゃあ……
ﾚ § u （__人__） |ﾉ
/⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ
/ rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ
/,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,|
| ヽ〆 |∞|
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
自分達が歯車に過ぎないことを……
幾らでも替えのきく消耗品でしかないことを、やる夫たちは嫌という程認識する。
認識せざるを得なかった。
……あんな連中相手に、いったいどうやって手柄をたてると？
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
357 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:45:32 ID:nB//sJp3 [2/3]
6000年もの間、メイジが君臨している訳だ。
358 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:45:53 ID:NBPW7P9L [74/86]
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ …………
| 个 |
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
/ ヽ
ノ ＿__l,,,,,,,,,,,,＿__
| _,,,..-='''''~~~＿＿__:::::::::::￣~~'''ｭ
| _,,,...-='''''~~~:::::::::::::::::_,,-‐､ﾉノ ､〉::::::::::::::_,.=''
_,,,|..-='''''~~~:::::::::::::::::::::::::::::r''''~,="ﾂ, ､_〈__,,..=''''~
_,,,...-='''''~~~::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ~''~,ｨ'~(i~ 乂
(~::::::::::::::::::::::::::::r=~ _,,,_ ::::::::::::::::::: ' ￣ﾉ ヽ
~''''''''''''''''''''''~（:::::（("~ヽ~ヽ ::::::::: ..:r )
）:::::ヾ､ l|_､_ ::::::: r`ｰ'f
（:::::::::::`l､ _,-､ / ヽ ……手柄を立てようなどとは思わんことだ。
ヽ:::::::::::ゝ,,_ ノ ' ,イノ 誠実に、真面目に働け。
`i:::: :::l .〈 〈 . そうすれば、貴族様方もお前達を愛でて下さるだろう。
＼ :::l ヽ1 . 退職後にささやかな農地を拝領することだって、
＼ ::ﾍ ﾉ ｿ 御親兵の家に婿にいくこととて夢ではない。
＼ :::ヘ / f
＼ _,,..=ｰ---‐
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――そう、まったく夢も希望も無い訳ではないのだ。
頑張れば手に届くかもしれない、ささやかな希望は存在する。
結局、この世界（傭兵家業）も他の世界と同じなのだ。
がんばるしか、ない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
359 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:46:47 ID:NBPW7P9L [75/86]
_-─―─- ､._
,-"´ ゝ ＼
/ ヽ
/ ::::／::::::::＼::ヽ
| / ヽ ｀::::´ /｀ヽ
l （ ○ﾉ::::::::::ヽ○.;l
` ､ （__人_） .;/ …………
`ｰ,､_ ／ﾟ
／ `''ｰ─‐─''"´＼o
ＮVVVVVVV＼
＼ ＼
＜ ｀ヽ､
＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼
//, '〆 ） ＼ ヽ
〃 {_{ ノ ─ │i|
ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ …………
ﾚ § u （__人__） |ﾉ
/⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ
/ rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ
/,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,|
| ヽ〆 |∞|
/ノ 0ヽ
＿|＿＿_|＿
ヽ（ # ﾟДﾟ）ノ ふむ、敵が降伏したようだな。
| 个 | もっと早く…衛士隊が出現した時点で降伏していれば良かったものを。
ノ|￣￣ヽ
∪⌒∪
360 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:47:57 ID:NBPW7P9L [76/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
降伏した捕虜は、士官、下士官、傭兵の3つにわけられた。
士官は、全ての私物を持って行くことを許された。
まあ流石に武装や杖は預かりとなるが、代わりに剣を渡された。
（「これでうちの傭兵が無礼を働いたら斬ってくれ」という意味）
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／ ヽ,
/" ヽ
/" ,-、,-‐-,,/⌒-‐っ, ﾞ!
（ ,ノ~^~ ~ ,,ｮｮﾖﾖﾖｮｭ,,ヽ, ﾞ!
（ j ,,ｮｮ⇒>ｭ ﾞﾞﾞ（ﾞﾋﾘ )ゞ ! ヽ,
ﾞ( ヽﾞ゛ ((ﾞ;;ﾘ ） ~~~~::::::::＼ ⊂ｽ ,,! この度は残念でしたな。
＼ ヽ ~（ ,,,,;; :::::::｛ ノ丿 )
ゝ ! ヽ=彡″ ::::ﾞ! ~~ ｱ
（ Ｖ :::ヽ_,ノ入⌒く,,
゛ ! └‐---‐‐ーつ :::::::::;;;;;;|;;;;;;;ヽ
ヽ. ~ヾ---‐^~´ ::::::::::;;;;;;ﾉ;,,-‐^~ヽ
ヽ ﾞﾞﾞﾞヾ::::::: :::::::::;-‐^~ ＼
ﾞヽ ﾞﾞﾞﾞ~ ;;;_,ノ^~ ヽ
/^~~ヽ-,,______,,--‐^~ヽ,, ﾞヽ
! /--、∥┌‐^~~ ヽ __,,,,-‐^~~~~
!ﾞ ! .!.∥..| ﾞヽ-‐‐^~
人______! !.∥ |
.ｨ
／/. -''"￣￣￣｀ﾞ''ｰ-､
.へ} ′ ヽ
/ ` ヽ
ノ .i
/ ／／ / .ｲ .l| ト､ ､ ､ l
ﾉｯ′/. /./ |/ .| | ヽ､ ヽ l l
| ./| /lｲフ=､｜ |_,.=キ､ ﾄ､ :|:::.... ヽ
|ｲ | /::::} l {ﾟj`ヽ | '´{ﾟjヽ| Y::yﾍ::::::. 〉
. ﾚ|/:::::::| ￣ ヽ{ ￣ }:/^i |::::::::/ ははは、悔しいですがこれもまた経験です。
｀ヽ::::l, 〈 ﾚ‐'ノ::::／ ──おい、ジョン！ 行くぞ！(*)
｀'ｰヽ ｰ ― ｲT":::;∠-ｯ'
｀'ミﾐヽ, _,.. イ |:::::::::;∠
_. -―''''^'ーl「 ￣ l .|ｿ￣｀">
＼､ ､ jilil||ﾘ /.l __,.ｲ∠-z'〈
┗(^o^)┓ はいっ、旦那さま！
┏┗ 三３
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
彼は一切の労働もなく、いくさが終わるか捕虜交換になるまで高待遇で軟禁される。
庭の散歩は可能だし、休日には外出すら可能だ。
トリステイン軍の士官と談笑すらしながら、馬上後方へ向う。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
※士官の従卒。従卒は「私物」と見做され、同行を許される。
361 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:48:57 ID:NBPW7P9L [77/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
下士官は、平民ながらも官である。
故に武装以外の私物の携行は許可される。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
|＼ /ヽ
| ＼ / |
i ＼＿＿＿/ |
ヽ,. |
/ ＿ヽ,, ノ＿ | はあ～ やっぱりこーなったか……
i |
ヽ ﾉ￣| /
> ´ ￣ ｀ <
∧ ∧
/ ヽ / ヽ
/△ ﾑ / △ヽ
／ ￣￣￣￣ ＼
│ ／ ヽ / ＼ │ 収容所についたら家族に手紙書こう……
｜ ヽ＿＿/ ｜
｜ ヽ / ｕ ｜
＼ ∨ ／
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
流石に武装は許されないが、トリステイン軍の傭兵達の態度は丁重ものだ。
収容所でもそこそこの待遇が受けられるだろう。
（少なくとも強制労働は無いし、自軍の傭兵程度の衣食住が提供される。）
彼等は嘆息しつつ徒歩で後方に向かう。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
362 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:50:12 ID:NBPW7P9L [78/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
だが傭兵は、戦利品として全ての私物を奪われる。
外套すら奪われ、薄い服だけになった彼等は、両手を縛られ数珠繋ぎとなり収容所へと向う。
……収容所では労働が待っているだろう。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
-‐ '´￣￣｀ヽ、
／::::::::::､::::::::::::::/ て
∠／::::::::/'´￣￣｀｀ ヽ
ノ／/::::/ シ .ヽヽ ｜
ｲ /: :从 （○）（○）ﾚレ|
|ﾊ | （__人__）./ﾉ
| |r┬-| | まっ、待ってくれ！ それは母ちゃんの形見なんだ！
. | ι `ー'´ }
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
|＼ |＼
| ＞| .＼ ﾊｧ…
|／ | ＼
/ u
| ＼ ||| | おまっ… そんなモン持って来るなよ。
|-..､ ||| | . まあ気持ちはわかるが……
:::::ヽ / 質扱いにしといてやるから、後で自分で買い戻せ。
(⌒ 彡 ヽ /
＞ - ⌒ヽ
／
／ | ← 戦利品を記録するトリステイン軍書記
／ |
363 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:50:13 ID:tRTG+l2O
あくまで上の人にとって戦争はは"スポーツ"か。上の人にとっては。
364 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:51:22 ID:zM6W7Ebn
やる夫もこうなる可能性はあるって事か……
365 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:51:34 ID:NBPW7P9L [79/86]
∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧
/⌒ヽ) /⌒ヽ) /⌒ヽ) /⌒ヽ) /⌒ヽ) /⌒ヽ)
i三 ∪ i三 ∪ i三 ∪ i三 ∪ i三 ∪ i三 ∪
〇三 | 〇三 | 〇三 | 〇三 | 〇三 | 〇三 |
(/~∪ (/~∪ (/~∪ (/~∪ (/~∪ (/~∪
三三 三三 三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三 三三 三三
三三三 三三三 三三三 三三三 三三三 三三三
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼ あ、あの人たちはどうなるんですかお！？
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
´￣￣￣￣￣￣＼
/ ／ ＼ 丶 別に？ 日雇い人夫の真似事をさせられるだけ(*)だよ。
│ ／＼ .| 食い扶持は自分で稼がなきゃならんからな。
| ／￣￣＼ | ……士官様や下士官様の分、それに見張りの分までね。
＼ ／
r､ r､／ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ ※ただし、日雇い仕事の中でも3K的な仕事を割り振られる。
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
366 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:52:04 ID:rRoJS4y6
上に行かないと明日はわが身か･･･
367 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:52:54 ID:NBPW7P9L [80/86]
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
／ oﾟ⌒ ⌒ﾟo ＼ そ、そんな……
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿＿＿
／ （ ;;;;(
/ ) ;;;;) 確かに衣食住のレベルは全て低下するが、
| ／ ＼ /;;／ それでもトリステインの日雇い労働者レベルのものは与えられるし、
| ／ヽ l;;,´.| 小遣い銭も与えられる。
/ ∩ノ ⊃━・'／ ま、あんなシチュだから囚人みたいに見えるけど、待遇は比べ物にならんわな。（*）
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／ ※単に囚人が最悪すぎるだけ、という説もある。
ＮVVVVVVVＶ
／ ／：
：:／ :::: ＞：
;：／ :::::::＞：
//,.....::::::::: ::::, ／
＼.....::::::::: ::::, ／
r " ∬∬∬r ／ﾟ。 …………
：|::| ::::| :::i
：|::|: .::::| :::|：
：`.|: .::::| :::|_：
：.,': .::（ :::}：
：i `.-‐"
368 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:53:24 ID:NBPW7P9L [81/86]
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::::::.......: ..:..:ヽ ::::... ..... ,.': :.. :. :............:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::.::::. ::.. :..:. :` ｰ- ‐ ''"... ... ..: :..:.::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::::.:::::.::::::.::::::::::::::::::.
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369 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:53:45 ID:NBPW7P9L [82/86]
/;; ゞ ;;; ::|;ll;:lｿ;;:;;;ヾ;:::|;l;::l|;;::::::;;;ﾉ ヽ ;;::::::;;;;:ゞ;;;::::: ;;::;;; ゞヾ
ｿ : :; ;; ;;|::;ll;l|ヾ ヾ;;::;|;;;:ll|;;;::;;ﾊヾ;;::::ｿ;;::/ヽ;;;::ヾ ;;;;::::::;;;:ヾ
|;ll;:ll| |;l;::l| ;;::|;;::ll| ;;:::: ;;;ヾ;;;:::ヾ
|::;ll;l| |;;;:ll| |::;;:l| ;|;;:ll;|;;::ﾉ
|;ll;:ll| |;l;::l| |;;::ll| :|::;;ll|
;;;:: ::; ;;:::|::;ll;l|; : : :; ;;:|;;;:ll|::::;;; ;; ;;::: ;;.|::;;:l| ;;:: :::; .,|;;:ll;|::;;;;;;;;;;;
::;; ;;:: :::;; ﾉ ::;;lll;;:: ;; ;::; |::;;ll|;;; :::: ;;: :ｿ;;::llﾊ ;;:: ::::|::;;ll|" ;;;::::.......
"""" :::::: ;;;;;; ;; ;;'''""" ::;;;;;;;;;;; ;;:::::::: ;;::ﾉ ﾊ:ヾ " ;;::::::
;;;;;;::: """,,::::: ::::;;; ;;;"""" ;;;::::........,,,, ;;'' ::::;;;:::;;; ;;;""
:::::: ;;;;;; ;; ;;'' ::::;;; ;;;""" ;;;: :: " ;;:::::: "" ;;;::::........,,,,
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ヽ.／ | ＼/ ＼/ ヽ.／ | ＼/ ＼/
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／ | ＼ ＼ .／ | ＼ ＼
／ | ＼ ＼ .／ | ＼ ＼
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ヽ.／ | ＼/ ＼/ ヽ.／ | ＼/ ＼/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
370 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:54:17 ID:NBPW7P9L [83/86]
＜ｸﾞｽｯ ﾋｯｸ…
＿＿＿_
／_ノ ヽ_＼
／（ ●） （ ●）＼
＿_ ／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼ …………
（ | ￣ |
＼ヽ＼ .＿＿／ ＼
＼（￣ ⌒⌒⌒⌒￣⌒ ⌒ ⌒ヽ
ヽ ＼
＼ ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
……その夜も、やっぱりギャル夫は泣いていた。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
371 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:54:45 ID:NBPW7P9L [84/86]
.. ..: ,,.::..,.,,::,;;::,::,,;;,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. ., .. ..:. ... ,.. .. . ..,...::,,::.:;:;;:..:;:.;:;;:,.,,,:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. .:..::..,....::.,.;:;..,:.:;;:,,.;.;::;:;;:;;:,;,,;:;:;;;;;;;;;;;;;;,;,;;;;;;;;;;
..;.: ..,,:;:.,,;:;.:;.;.:;::,.:;:;.:;:;:;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
―――けれど…… .. .,..::,:,:,,;:;::,,:;.:,,;:;:.:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.,.,,....::;:;;.,:;:;;.,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;
もう『がんばる』とは言わなかった―――..,,.::.:;;:;;;;;:;;;
.. ., .. ..:. . .. ,,.. .,...,,,..,,::.:;:.:,:;;:;;;;;;;;;;;;;;;;
.. . .. , .. .. .,,.. ..;:..,,.::;..,,;:.:;.,.;:,.:;,;;;;;;;;;;;;;;;;
.. :;; :; :::.. .,.,,.;.:;..,:.:;..:.,.:...,.,..,,.:.,:.,:;,.:;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. ..: ,,.::..,.,,::,;;::,::,,;;,::;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
:;; :; :::.. .,.,,.;.:;..,:.:;.:;,.:;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
372 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:55:22 ID:NBPW7P9L [85/86]
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
よく「いくさはお貴族様方のもの」と申しますが、たとえば千人の軍でも、お貴族様はそのうち百人もおられません。
同じ平民とは申せ重代の臣、官である御親兵（下士官）の方々を含めましても、せいぜい二百人前後でしょう。
残りは皆、わたくしども平民でございます。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,ィ!´￣｀`i''ー─- ､､､,,_
イ三二二ﾆﾆﾆゞ ( j〉 」´￣￣｀`ー-､ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:..
... ,... ｀`ｰ─'"´ ￣￣￣￣
,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,...
ー＝==＝- ー＝==＝-
... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,..:..
＿, -─‐- ､ー‐-､ー-､ ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ
,ｲ､,r'⌒ヾ ヽ ヾ ｀`''ー- -､-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:..
,r/ (::;;:;:;;/ー-､ j `, ＿ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ
ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´￣
,ィ!´￣｀`i''ー─- ､､､,,_
イ三二二ﾆﾆﾆゞ ( j〉 」´￣￣｀`ー-､ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:..
... ,... ｀`ｰ─'"´ ￣￣￣￣
,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,...
ー＝==＝- ー＝==＝-
... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,..:..
＿, -─‐- ､ー‐-､ー-､ ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ
,ｲ､,r'⌒ヾ ヽ ヾ ｀`''ー- -､-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:..
,r/ (::;;:;:;;/ー-､ j `, ＿ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-､,,
ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
合戦で千の死者が出たとすれば、お貴族様はそのうち片手に数える程度、多くても両の手で十分でございます。
残りは皆わたくしども平民であり、その大半は傭兵──
わたくしと同じ次男坊以下の厄介者で、奉公も満足に勤まらなかった穀潰しでございます。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
────『ハルケギニア傭兵物語』（現代語訳版）より一部抜粋。
373 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:55:24 ID:PaSV5UoO [2/3]
……おお
374 名前：1 ◆WeAPMvKLVc [] 投稿日：11/02/08(火) 14:55:43 ID:NBPW7P9L [86/86]
以上、投下終了。
375 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:57:13 ID:PaSV5UoO [3/3]
乙乙
ドキュヲはどうするかねぇ……イイヤツだし幸せになって欲しいが
376 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 14:59:44 ID:nB//sJp3 [3/3]
乙です。
これだと異世界やる夫が過ぎる力を持っていながら、仕官しないことをたしなめた学院長の言葉も理解できる気がする。
やる夫ほどのメイジが居れば、死ななくていい人間が死なずに済んで、戦わずに勝つことも容易いだろうし。
377 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:02:13 ID:MJEalSlY
乙
こりゃ強力な火器が出てこないわけだ…
予算不足以前に戦争の形態自体が平民への恫喝になってる
メイジに対抗できる手段を持たせないという一点で各国共同で動いてるはずだ
378 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:06:10 ID:nv0BvYxQ [2/2]
乙。
サイトややる夫は結局のところ本当の意味での「平民の希望」とはいえないんだよなあ。
所詮は魔法の力（ガンダールブ・イスミ）で魔法の力（メイジ・エルフ）を破っているだけの話で。
ゼロ戦やタイガー戦車でさえ、運用には魔法必須だし。運転はガンダ頼りだし。
平民にとっては厳しい世界だ。
379 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:07:36 ID:6HESgX+C
乙でした
なるほど、これはグラモンのご先祖様が無双できたのは技術レベルの差か
メイジの数がある程度あれば、あとはその次の戦力の比べ合いだものなあ
そりゃ、大切にされるわな
380 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:26:37 ID:zLvUkd4a [2/2]
乙でした
やる夫はどうなるのかなぁ。
381 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:36:44 ID:uKlAmGlK
最後の独白がなんとも薄ら寒さを演出していたなぁ。
これを読んでから本編を読むと、要所要所で切なくなりそうな…。
ギャル夫頑張れ、切実に思うわ。
382 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:51:16 ID:utpRrbiS
乙！
メイジにあらずば人にあらず、を体現するのが戦場か
383 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 15:58:28 ID:mwHiPhDN [1/2]
そらメイジ政府が6000年続くわけだ。
384 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 16:05:30 ID:mjJsELau
乙です。やるせないなぁ。
というか、下手に雑兵が貴族を討ち取ったりしたら、味方の貴族にも睨まれそう。
たぶん、指揮官(貴族)は死なせないのが暗黙のルールだろうし。
385 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 16:08:41 ID:xplwJQDZ
武術の達人でもメイジにかなわないってことからすると、
剣心クラスでも、軍の訓練を受けたそれなりの腕前のメイジにはかなわないんだろうな。
386 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 16:30:21 ID:zM6W7Ebn [2/2]
>>385
強化無しの純粋な剣術ならば剣心さんの方に軍配が上がるんじゃないかなぁ……
総合力ならお察しくださいな結果だろうけど。
387 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 16:48:16 ID:2k9EiN76
ていうか剣心自体漫画体術で何メートルもジャンプできたりするんだから
多分普通に勝てると思うがｗ
388 名前：名無しさん[] 投稿日：11/02/08(火) 17:27:28 ID:jpmc9Q8a [1/2]
極一部の人外魔境クラスまでいけば
何とか上位メイジ相手でも勝てる可能性が出てくるかな～？程度なんだろうね
389 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 17:28:13 ID:jpmc9Q8a [2/2]
うわ上げちゃったごめんなさい
390 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 18:09:38 ID:mwHiPhDN [2/2]
実際人間てどこまでいけるのかさっぱりわからんな。
メイジを一般人に殺させるには
①メイジが回りにトラップ系の魔法をしかけていないこと（周りが警備or結界orそれに準ずる建物ではない状態で超油断する状況→どんな状況だ？外でレイプでもしてる時か？）
②メイジに気づかれない完全な穏行で近づくこと
③生き残るためにメイジが一人でいることが必須
最低これくらい？
391 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 19:22:08 ID:eDBI4K6e
>>390
その四
そいつに主人公補正などがかかっていないこと
392 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 19:43:04 ID:KvUkD1Yb [1/2]
殺す側の名前がアニエス
393 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 19:49:27 ID:ceX5Xmwe
原作でもメイジに勝つのは厳しそうだもんな
ろくに戦闘訓練も受けてないリッシュモンが、壮絶な人生送ってきたアニエスに傷負わせられるんだもん
ちょっとでも軍に所属したことのあるメイジだったら、平民じゃ100％勝てないだろ
394 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 19:53:19 ID:oyQAjv+u
丸玉の銃弾なら高さ1mくらいのところから水槽に向かって一定量落としてやると
綺麗に作れると聞いたことがあるな…どこでだったか忘れたが
バリスタとかでキーストーンを狙って打ち出せられれば即応性高くなりそうだな
395 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 20:02:00 ID:KvUkD1Yb [2/2]
原作じゃそこまで強くもないけどな
「ギーシュ、あんたの『ワルキューレ』じゃあ、一個小隊ぐらいが関の山ね。相手は手錬れの傭兵たちよ？」
396 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 20:06:20 ID:qs2ROYZE
１人で30人相手できるって言ってるように聞こえるが
397 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 20:31:42 ID:d+d9jdX8 [1/2]
この世界のメイジは対メイジのガチンコよりも対平民のフルボッコのほうを重点的に訓練してんのかな
戦闘回数は確実に対平民のほうが多いし
398 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 20:43:21 ID:oBcNpmeC
ココの1のいいところ
らくがきの続きを書いてくれる
ココの1のわるいところ
らくがきを書き始めると本編の進みが悪くなる
399 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 21:23:35 ID:UUAxV7TI
ジレンマだな…！
400 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 22:09:42 ID:B1TEFTYx
>>394
こういう軍隊編成だと、銃兵たちが目に見えた「戦功」をあげるのって大変そうだね。
よっぽど鋭敏な指揮官に率いられてるか、偶然にでも頼らないかぎり厳しい。
丸い弾丸作りだと、柘植の逆劇シリーズにも出てきたはず。
401 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 22:19:01 ID:TaeIiN7P
本編は一応終了している
今やってくれている続きは、見ていた人達への
おまけだ
402 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 22:19:09 ID:9iNzlUNT
下手すると、弓兵の方がマシなんじゃねというレベルぽいなあ
403 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 22:22:14 ID:4SVtSWdN
>>1さん乙です！
ほとんど鷹狩りとか狐狩りのノリだねこれ
その為にあれだけ踏ん張ったやる夫たちって・・・
404 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 22:45:06 ID:d+d9jdX8 [2/2]
弓なんか素人に扱えないんじゃないの？
ただ前に飛ばすだけなら、銃のほうが訓練期間短そうだ
405 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 23:25:01 ID:37O+cBHH
クロスボウっていう素人でも簡単に扱える便利な弓があってね……
406 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 23:36:57 ID:omTwV8Pq
素人でも簡単に撃てるってこと以外取り柄がないとか聞くが。
装填に時間がかかる、重い、その割に威力と距離が微妙
って感じで。
407 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 23:41:34 ID:Sa6r0w6B
弩なら、人間では引けないレベルの強さの弦で、貫通力も半端ないんだけどね。
408 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/08(火) 23:50:02 ID:wjPhdcaj
単に調達が容易じゃないというだけで、その存在は決戦兵器そのものよ
弩は、歴史的に見て証明されてるしそれを表した歴史書も多数ある
基本、守る方に向いた兵器ではあるけどね
409 名前：名無しさん[sage] 投稿日：11/02/09(水) 00:42:37 ID:lIvI1mb+
射程と速射性と用途の広さに於いて長弓に劣る（曲射面制圧などは無理）
運用コストと速射性で投石部隊に負ける（ソフトスキンターゲット相手の投石はイカサマ臭い）
騎兵、長弓ほどではないがそれ以外の戦力の中で一番調達コストが掛かる
騎兵、長弓ほどではないがやはり調達期間が掛かる
確かに決戦兵器ではあるんだけど、上位互換の銃が出てくりゃ駆逐されもするわな、これ。
410 名前：名無しさん[] 投稿日：11/02/09(水) 01:01:29 ID:jNjZb/p6
クロスボウは中世ではチートレベルの兵器だった。
余りにも使いやすく単期間で素人に習ばせやすく、
比較的に余りにも安く簡単に騎士団(高いし訓練期間も長い)を殺せる武器。
其の為(貴族の戦闘価値を守るため)にカトリック教は
キリスト教徒(其の時代は殆どの欧州)に対してクロスボウの使用を禁止したほど。
因みに、戦争での捕虜(傭兵を含む)は普通は身の代金で釈放されたが、
クロソボウ隊だけは処刑されたそう。
