やる夫が異世界で生きるようです 設定
 『鉄砲なんて怖くない』


『ナポレオン戦争時代の仏国の代表的小銃“シャルルヴィル M1777”(フリントロック式マスケット)の弾丸威力は、
. 牛殺しの異名を持つ、現代の.45口径けん銃弾(45ACP)の値とほぼ同威力』

『45ACP弾 ミリタリボール(軍用、銅ジャケット)の4.5m至近距離での貫通力は、1/8インチ厚の軟鋼板を2.5~3枚貫通。』

某所でこれを読んで妄想した……

1枚ではなく重ねてなので、1枚の8割の耐弾力(30mm厚の装甲板2枚重ね≒50mm厚の装甲板)として、
1/8インチ厚の軟鋼板を2.5~3枚(8~9.5mm)≒6.4~7,6ミリ厚の軟鋼板(*1)

鉛の球弾なので貫通力を60%として、3,84~4,56mm厚の軟鋼板を至近距離で貫通。
大目に見積もって*1の要素を無視しても貫通力は5mm+、まず6mmは抜けない。
しかもこれは最良の条件下(※火薬の劣化がない&至近距離&命中角90度)での最大貫通力。
特にせいぜい油紙に包んである程度では、行軍中の火薬の劣化は大きいと思う。
(※これ以前の倉庫に保管した段階で既に劣化は始まっている。
.  生産力小で必然的に長期間の保存となり、かつ保存技術もお世辞にも良好とは言え無いので尚更)
実際は至近距離でも5mm抜けるか怪しいのでは?

とはいえ、騎士の鎧──この時代では完全に廃れているが──は、全盛期の板金鎧で平均厚1.6mm……
強度は上等のものでも現代の軟鋼板と同等、最上等でも5割り増とマスケットの前にまったく無力である。


<もし1の世界のハルケギニアのメイジが上記の鎧を纏ったら? ~~①防御力~~>

鎧を魔法で「強化」すると、(標準的なメイジ騎士が普通に魔法と魔力を用いた程度でも)防御力は10倍「以上」になる。
厚さ換算だと1.6ミリ×4~5倍、6.4~8mm(7mm前後)厚相当「以上」…まあ8mmってとこかな?
この他にも鎧下に強化を施し、また風魔法等も重ねているから、更に防御力は増すし換気や衝撃緩和(戦闘時間↑)にもなる。
……WWⅡの軽戦車並(下手したら「それ以上」)ですね。

結論として、相当な集中射撃でも「無抵抗に」受けて魔力を削がない限りマスケットでは倒せない(剣や矢なら尚更)。
いや、マスケットどころか現代のライフルに対してすら相当な防御力を持っている。

しかもこれはあくまで「中世の鎧を着た」「標準的なメイジ騎士」が「普通に魔法と魔力を用いた」場合の話。
鎧一つにしてもハルケギニアの冶金技術は中世の比ではないので、遥かに強靭な鎧の製作が可能。
「重量軽減」があるから、重さについてのハードルも低いから尚更。
(※なおこの際、重量軽減は最低限……上記の鎧の重量で構わない。
  中世の鎧をはじめ武器装備一式を身に纏えば30kgを越えるが、現代軍の歩兵も数十kgの装備を担いで行軍・戦闘する。
  だからそれくらいは問題なし)
ああ、もしその鎧が重代のものならば、長い間魔力に晒されたことにより“魔法の鎧”と化し、
魔力は更に通り易く(防御効率↑)なっていることだろう。

強化魔法についても標準的なメイジ騎士が普通に魔法と魔力を用いた程度なので、更なる強化が可能。
より上位の魔法を用いれば、より魔力を注げば、そうでなくても持続時間を縮めれば、更に「スクリーン」と併用すれば……
あくまで「必要でないからしないだけ」、現状の防御力に止めているだけに過ぎない。
(上位のメイジともなると、生身でライフル弾どころか大砲を防ぐことだってそう難しい話ではない!)


<もし1の世界のハルケギニアのメイジが上記の鎧を纏ったら? ~~②戦闘法~~>

下っ端でもこれだけの防御力を持ち、かつ「強化」された武器と腕力で突撃してくる。
この上、攻撃魔法をはじめとした魔法まで使うのだから、冗談抜きで装甲車両の群れが殴り込んでくる様なもの。
(しかも超感覚と使い魔の併用により周囲の把握だってバッチリだから、死角がないどころか罠だってそうそう……)

騎士の集団突撃を食い止める手段は、平民兵には事実上存在しない。
彼等の粗悪な武器は強化された鎧の前では無力であり、強化された武器と打ち合えば数合以内に破壊される。
彼等の粗悪な防具に至っては、何の役にも立たないだろう。
故に、ハルケギニアの平民兵はあくまで「添え物」に過ぎない。

……とはいえ、メイジとて魔法を無限に使える訳ではない。特に下位メイジ(の軍人)なら尚更だ。
それ故に(大前提である)「強化」系統以外の魔法は必要最小限に止め、なるべく「強化」で押し切らねばならない。
つまり剣術や槍術、徒手格闘術等の武術は必須である。


<もし1の世界のハルケギニアのメイジが上記の鎧を纏ったら? ~~③銃の存在意義~~>

では銃は不要か? いや、必要だろう。
たとえメイジは倒せずとも軍の構成員の9割は平民であり、彼等を倒すことは容易い。
そして彼等は脇役、メイジの手足としてとして重要な役割を担っている。

銃は弓より簡単に修得でき、強力である。
まして矢は風の影響を大きく受けるため、魔法で簡単に逸らされてしまう。
銃を使わぬ手はない。

尤もハルケギニアでは主力武器足り得ないため、もっと粗悪な性能となるだろう。
或いは、火薬の質や量、鉛弾の重量を意図的に抑えている可能性すらある。
(経済的な問題はもちろんのこと、あえて殺傷力も抑えてる?)

……そういえば原作では未だ弓や槍が現役だった。
絶対更新費用ケチってる。下手したら戦国~江戸時代並か?




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