やる夫が異世界で生きるようです 設定
 『大規模爆撃はルール違反』


>爆撃艦
1も当初考えましたが、色々検討した結果没としました。

①物語の設定上の問題
まあメタな話になりますが、爆撃艦を「あり」とすると話の枠組みが大きく変わるんですよね。
政治的には、諸侯は存在しえず中央集権に向うでしょうし、
軍事的にも今の制度ではなくもっと現代的な編制、思想にならざるを得ない……
が、まあそれだけでダメというのもアレなんで、以下の理由を考えました。


②政治的理由
・言い訳できないレベルの無差別殺傷になる。
 この世界での戦争は完全に外交の延長、この手法だとあまりに相手の反感を買い過ぎます。
 これでやられた貴族(とうてい名誉の戦死たりえない!)の一族の怒り恨みは相当なものでしょうし、
 下手をしなくても自分の国の貴族と縁続きだったり親しかったりする可能性が高いので、自国内にまで敵を作りかねません。
 狙って撃つ砲弾の破片や銃弾が運悪く当ったレベルじゃないですからね。
 あと、流れ弾で周囲の領民も思いっきり巻き込まれかねませんし。
 ハルケギニア各国はあくまで身内同士、もうちっとその、手心というものを……
 
・あまりに品がなさすぎる。
 戦争を決意するのも戦うのも貴族です。これではとても名誉の戦いとはいえません。
 第一、手柄を立てる機会が得られないではないですか!
 貴族にとっては自己否定にすら繋がりかねません。強行すれば不満は高まるでしょう。


③軍事的理由
・爆撃側の危険性
 相手の頭上を通る訳ですから、最短になる訳です。
 しかも命中率を上げようとすれば低速低高度……
 対艦ミサイルどころか無数の小型目標用対空ミサイルが飛んで来ますよ。
 無論、集団魔法も。(頭上を通るなら、いちいち罠を張る必要も無い。)

・命中率
 満足な照準機も無しにばら撒いても……
 ぶっちゃけ、1隻あたり爆撃機数機分の搭載量でしょうからねえ。
 まして、威力も低いでしょうし……

・爆弾そのものの問題
 ていうか、信管ないですよね。
 まさかいちいち導火線つけて落とすのも……(落下中に火が消える可能性も?)
 やっぱり魔法で爆発させるのでしょうね。
 でもそうなると、コード(術式)は数えるほどの上、量産で「簡易」だろうから、
 自由落下程度の速度ではかなりの数を解呪(無効化)できるかと。
 頭上に壁作れば、そこで爆発するでしょうし。(原作でもこれで砲撃防いでる)


④経済的理由
・爆弾のお値段
 一説では、日本の戦国時代、火縄銃1発分の火薬は米1升もしたらしいです。
 まあ硝石は基本輸入物の上、この時代は需要有りまくりでしたからあまりあてになりません(弾の重さににもよりますしね。火薬量)
 が、非常に高価なことは事実なのです。ぶっちゃけ、同重量の米のウン十倍。
 まして、爆弾(火薬の塊)ともなれば……

 ちなみに爆弾というものは案外高価なものでして、旧軍でも
 (30年代に入って製造法の見直しにより大幅なコストダウンをした後ですら)
 大型爆弾でウン百円、数十kg級の小型爆弾でもウン十円したらしいです。
 ……労働者世帯の年収がせいぜい700円とか800円の時代ですから相当高価ですね。
 小型の爆弾ですら下手したら労働者の収入一月分以上のお値段です。
 工業化したこの時代ですらこれなんだから……
 (今の自衛隊の爆弾の調達価格もすごいですよ? 通常の爆弾ですら……)


──以上、とうてい割りに合いません。
……としましたw




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